防水透湿素材のレインウェアの性能を回復させるため、モンベルの洗濯洗剤マルチクリーナー・撥水剤つけ込みタイプ・ジッパー潤滑剤の3製品を試してみました。
自宅の洗濯機や洗面台、浴室乾燥機で作業することができ、劣化していた撥水性能が復活。思いのほか手間もかからず、少ない投資でレインウェアを買い替えずに済みました。
この記事の目次
洗濯洗剤と撥水剤でメンテナンス
先日、休暇村裏磐梯で久しぶりの土砂降りキャンプを経験しました。ビーンブーツで足下は無事でしたが、レインウェアを着ていたにもかかわらずTシャツもパンツもずぶ濡れ。
愛用しているレインウェアはピークシェルとサンダーパス。いずれもモンベル独自の防水透湿性素材「ドライテック」を使用した製品です。購入から数年経ち、劣化が気になります。
レインウェアって洗濯しても良いの?
ずばり、レインウェアは自宅で洗濯できます。モンベルのオフィシャルガイドによると、こまめに洗濯したほうが効果的、理想的には使用するたびに洗濯する方が良いとのこと。
「レインウエアは自宅で洗濯できますか?」「どの位の頻度で洗濯すれば良いですか?」といったご質問をよく受けます。洗濯による生地へのダメージを気にされてのことだと思いますが、使用後そのまま保存することで受けるダメージと比較すれば、たいしたものではありません。
撥水性能が落ちると、表面に付着した汚れや水が細かな織り目を塞いでしまうため、水蒸気の逃げ場がなくなってしまい、内部が結露で濡れてしまうらしい。これはなんとかしなくては。
劣化した防水透湿性能の回復方法
- 表面の汚れを落とす
- 撥水剤につけ込む
- 乾燥機にかける
- ジッパーに潤滑剤を塗る
今回試すメンテナンス方法の大まかな流れは上記の通り。毎年オフシーズンに収納袋から取り出して市販の中性洗剤で洗濯していましたが、今回はモンベルの専用品を使います。
O.D.メンテナンス マルチクリーナー
まずは汗や皮脂汚れをしっかり落とすため、レインウェアを洗濯。モンベルのO.D.メンテナンス マルチクリーナーを使います。香料・蛍光剤・漂白剤不使用の中性洗剤です。
防水透湿性素材や撥水加工を施したウエアやギアなどの繊維製品全般の洗濯に最適な洗剤です。中性なので繊維を傷めることなく、優れた洗浄成分が常温水でもしっかりと汚れを落とします。
レインウェア上下を洗濯ネットに入れて、すすぎ時間を多め、脱水時間を少なめにして洗濯機で洗うだけ。汚れが目立つ襟元や袖にはあらかじめ原液を塗布しました。
O.D.メンテナンス S.R.ウォッシュイン
洗濯機から取り出したレインウェアを洗面台に移動し、水を張ってO.D.メンテナンス S.R.ウォッシュインを投入。製品全体に撥水加工する「つけ込みタイプ」の撥水剤です。
非フッ素撥水剤を使用し、ムラなく製品全体に撥水加工を施すことができるつけ込みタイプの撥水剤です。乾燥機やドライヤーで熱処理を加えることで、より強固な撥水性能が得られます。
撥水剤が染み込むようにレインウェアを浸し、10分ほどつけ置きしたら手でしっかり絞り、浴室乾燥機へ。熱処理することで撥水効果を発揮するため、自然乾燥では不可とのこと。
スムースライダー(潤滑剤)
乾燥機にかけたレインウェアはスムースライダーで最後の仕上げ。ジッパーの動きを良くする潤滑剤です。ペン先に染み込んだらジッパーに塗り込む、ファスナーを上下させるだけ。
ジッパーの動きを滑らかにするペンタイプの潤滑剤です。テントやバックパック、ウェアなどさまざまジッパーに使用でき、撥水性も回復します。
レインウェアの回復具合をチェック
本来の防水性能が復活したか、30秒ほどシャワーで濡らしてみました。水で書ける水書用紙を裏地に押し当ててチェックすると、紙の色が黒くならず、一定の効果があったようです。
以前であれば水分が浸透していましたが、加工後は水滴になって弾いています。透湿性能は実験が難しく、実際に着てみて不快かどうか次の雨キャンプで確認してみたいと思います。
まとめ
マルチクリーナーで汚れを落とし、撥水剤につけ込んで乾燥機にかけたら、レインウェアの防水性能が復活しました。スムースライダーでジッパーの動きも良くなり大満足。
使ってみての感想としては、やはり自宅で手軽に作業できるのが良い感じでした。今回はモンベル独自素材のドライテックに使用しましたが、市販のゴアテックスにもぜひどうぞ(^^)
モンベル洗濯洗剤 マルチクリーナー
モンベル撥水剤 S.R.ウォッシュイン
モンベル潤滑剤 スムースライダー