ポリコットンの大型レクタタープ「タトンカ1TC サンドベージュ」

猪苗代湖の浜辺にタトンカ1TCとツーアングルチェアを配置

 ポリエステルとコットンの混紡生地(ポリコットン、テクニカルコットン)を用いた大型レクタタープ「タトンカ1TC」をソロ・デュオ・デイキャンプで使ってみました。

 正方形に近い形状はポール4本で立ち上げる「タトンカ張り」がしやすく、生地の軽さや乾きやすさは不満なし。日陰の濃さはTC幕として可もなく不可もなくといったところ。

 カーキに近いコクーンからグレーに近いサンドベージュに色合いが変更となり、他のキャンプ道具と合わせやすくなりました。肌触りの良さも新色タトンカの魅力です。

Newタトンカ1TCレビュー

タトンカのポリコットンタープについているロゴ

 もし火の粉が付いても燃え広がりにくいコットンやポリコットンは、近くで焚き火をしても大きな穴が開きにくく、様々なメーカーからテントやタープが発売されています。

 ドイツのタトンカは現在のキャンプブームが始まる以前から愛好家の多かったタープ。サンドベージュに色合いが変わったため、一番大きな1TCを購入してみました。

ポリコットン生地の主な特徴

新色タトンカの遮光性能は可もなく不可もなく

  • 火の粉が付いても燃え広がりにくい
  • 遮光性に優れているから日陰が濃い
  • 透湿性に優れているから乾燥しにくい
  • 雨で濡れると異常に重くなる
  • 長持ち(加水分解しにくい)
  • ポリより重く、コットンより軽い

 ポリコットンは上記の特徴があり、冬キャンプ向けのワンポールテントに数多く採用されています。愛用しているグロッケ12やシステムタープペンタ4×4もポリコットンです。

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2021年から生地の素材が変更に

新色タトンカ1TCを初張り

2021年モデルのオリジナルTCタープは、そのTCに65%含まれるポリエステルが新素材に改善されることで、生地の引裂き強度が50%・抗張力が25%向上しました。従来モデルの高い遮光性と生地の薄さによる軽量さはそのままに、設営時の強いテンションに耐えることが出来る品質です。

出典;レザーマンツールジャパン

 2021年にモデルチェンジがあり、ポリエステル(化学繊維)が新素材になって、従来より強度が増したとのこと。コットン由来の生地の伸びや弛みが減ったのは好印象です。

 生地の薄さによる軽量さというのは意外と大事な点で、コットン100%の大型タープはかなり重量があり、ポールもロープも強度が求められ、設営も撤収も大変なんですよね。

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新色サンドベージュはグレーに近い

サンドベージュのタトンカはコットやマットと相性が良い

 タトンカといえば「写真で見るよりも実物は緑っぽくてイメージと違った…」というネガティブな意見が多く、旧生地のコクーンはほぼカーキ(軍幕に近い色)でした。

 新生地のサンドベージュは、砂丘や砂漠の砂ではなく、グレー(ねずみ色)に近い印象。光の当たり方で変わりますが、スエードインフレーターマットと似た色合いです。

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焚き火タープTCレクタとの比較

焚き火タープのポリコットンはベージュ色

レクタ比較 長辺 短辺 重量 色合い
焚火タープTC 480cm 420cm 約5.4kg ベージュ
タトンカ 1TC 445cm 425cm 約2.8kg サンドベージュ

 同じポリコットン生地の大型レクタタープ「焚火タープTCコネクトレクタ」と比較すると、タトンカ1TCは正方形に近い形状。重さが約半分なのはありがたい点です。

 焚火タープTCコネクトレクタの旧モデル「焚き火タープTCレクタ」はコスパの良さから5年ほど前に大人気商品となっていました。実売価格はタトンカ1TCとほぼ同じ。

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タトンカ1TCは付属品に要注意

利根川ゆうゆう公園にタトンカを張ってデイキャンプ

 タトンカ1TCにはポール・ペグ・ペグハンマーが付属しておらず、タープ本体と収納袋のみでした。設営にあたり別途ロープなどを準備しています(長さや太さはお好みで)。

  • 自在金具付き二股ロープ10m×2本
  • 自在金具付きロープ4m×8本
  • アルミタープポール32mm×2本
  • アルミタープポール28mm×2本
  • 鍛造ペグ40cm×4本
  • 鍛造ペグ30cm×8本
  • ペグハンマー
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レクタは有効面積が広くて使いやすい

タトンカのサイドを片側だけ跳ね上げるスタイル

 タトンカ1TC固有の立て方はありません。二股ロープでメインポールを立ち上げてサブロープをペグダウンしたら完成。レクタの基本形なら10分もあれば余裕で立ちます。

 メインポール2本だけで立てるとサイド中央が生地の重さで弛むため、サブポールを入れるかサイド中央からロープを引いて雨を逃すような形にしておくのが良いかと思います。

1TCにはタトンカ張りがよく似合う

タトンカ1TCをポール4本で立ち上げるタトンカ張り

 タトンカ1TCといえば、いわゆる「タトンカ張り」が最も似合う形状。サブポールをサイド中央に入れて立ち上げることで、シンメトリーで有効面積がとても広くなります。

 タトンカ張りは長方形のポリエステルだと斜めにシワが入って綺麗に張るのが難しいのですが、1TCの正方形ポリコットンは適度に生地が伸びるのかシワが目立ちませんね。

なおタトンカ張りを綺麗にシワなく行うには、サイド中央も二股ロープにした方がテンションや角度を微調整しやすくて良いと言われています。

土砂降りでも雨漏りは気にならない

タトンカ1TCに大雨が降った結果

 ポリコットンやコットンは、カタログスペック上の耐水圧がポリエステルより低いため、どうしても雨への弱さ(雨粒やミスト状の降下物)が気になるかと思います。

 キャンプマナビスでの初張りが雨、しかも土砂降りレベルの大雨だったので実際に使ってみた感想を述べると、ポタポタと雨が漏れてくる感じはありませんでした

 まぁ強めに風も吹いていたので、横からガンガン雨が入り込んできてタープが雨を防いでくれている感覚がなく、全てのキャンプ道具がずぶ濡れかつ泥だらけでしたが(^^;)

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タトンカ1TCまとめ

ミニッツドームとタトンカはいずれもサンドベージュ

タトンカ1TCの良い点
  • 何にでも合わせやすい落ち着いたアースカラー
  • ポリコットンの大型タープにしては軽量
  • レクタらしく張り方のバリエーションが豊富
  • 正方形に近いためタトンカ張りしやすい
  • 小雨で濡れても乾きやすい
  • 大雨でも雨漏りしない
タトンカ1TCの気になる点
  • 雨撤収のとき重量が異常に重くなる
  • サンドベージュよりグレーに近い色味
  • 遮光性能は可もなく不可もなく普通
  • 地面を引きずると汚れが目立つ

 タトンカ1TCはやや古株のポリコットンタープ。昨今は様々なカラーやデザインの製品が増え、タトンカを使っている人は少なくなりましたが、新色は悪くない色合いと感じます。

 ソロキャンプには大きすぎるかと思いきや、サイドを下げて視界を遮ったり小型テントに被せて雨対策したり、使い方によってはちょうど良いサイズではないかと思います。