千葉県館山市にある家族連れに人気のキャンプ場「キャンプマナビス」。TVドラマのロケ地となった布良海岸に面した「海サイト」に滞在し、連泊中日に星空撮影しました。
ルーメナー2のモバイルバッテリー機能でレンズを温めながら1時間ほど雲が晴れるまで待機。海沿い特有の湿度こそあるものの、テント近くから天の川を撮れました。
この記事の目次
キャンプマナビスで天の川撮影
キャンプマナビスは房総半島の最南端に近く、過去何度も星空撮影しに行っている野島崎(白いベンチが有名な千葉県屈指の星景スポット)と非常によく似た撮影環境です。
マナビスは西の空が開けている
photo by Light pollution map
空が大きく開けているのは西側。沈みゆく星座を撮るには適していても、夜空に立ち昇る天の川は南側。キャンプマナビスは構図に若干制限があるキャンプ場といえます。
光害マップによるとキャンプマナビス周辺はボートルスケールでClass 4と明るめ。北方向は東京方面で猛烈に明るい一方、南方向は明かりの少ない太平洋となっています。
サーフスポットに面した海サイト
キャンプマナビスは管理棟やログハウスのある「森サイト」と海岸沿いの「海サイト」が徒歩8分ほど離れた場所にあり、ゴールデンウィークに滞在したのは海サイト。
目の前の布良海岸はサーフスポットで、1997年に放映されていたTVドラマ「ビーチボーイズ」のロケ地。当時は民宿ダイヤモンドヘッドのセットがあったようです。
強風と大雨の海キャンプ
初日夜は風速7m程度の強風と最大10mm/h以上の大雨が降るタフな環境。ビニール傘があっという間に折れ、テントに引きこもって浸水しないことを祈るのみでした。
2日目は日中こそ晴れたものの夕方から徐々に雲が広がり、夕食時には風速8m以上の強風。雨の心配はなかったため、あらかじめタープは明るいうちに畳んでおきました。
いったん仮眠したあと深夜0時半過ぎに目覚め、トイレに行きがてら空を眺めると、雲が流れて徐々に晴れてきつつあり、順調にいけば30分ほどで星空撮影できそうな予感!
東から南東方向は道路と街灯あり
あらためて南の空を眺めると、オレンジ色っぽい明るい星が見えてきました。あの色と明るさはさそり座のアンタレス、もう少し粘れば夏の濃い天の川を撮れるかもしれない。
風は弱くなってきたものの依然として湿度が高く、雲が晴れてくるまでレンズヒーターを巻いて待機…のはずが、荷物をどれだけ探してもモバイルバッテリーが見当たらないorz
そういえばLEDランタン「ルーメナー2」にUSB端子が付いており、いざというときモバイルバッテリー代わりになることを思い出し、無事ヒーターを使うことができました。
北極星が見えるため追尾撮影が可能
砂浜に移動すれば視界が広がって天の川を容易に撮れそうですが、せっかくキャンプに来ているため前景にテントを入れて撮りたいので、海サイトにとどまって構図を微調整。
この日はポータブル赤道儀を持ってきていなかったため追尾撮影はできず、三脚を立てての連続撮影。突風対策としてカーボン三脚にはストーンバッグが必須かもしれません。
はじめてのISO10000撮影
前回の大子広域公園グリンヴィラでの星空撮影でDxO PureRAW 2のノイズ低減とシャープネスが良い感じだったので、ISO感度10000を使ってみることにしました。
前景がにじみすぎないよう、よしみカメラのリアソフトフィルター(LEE Soft No.1)をセット。フロント側には光害カットフィルター「スターリーナイト」を付けています。
DxO PureRAW 2が優秀すぎる件
上の写真はDxO PureRAW 2を適用してノイズリダクションをかけたもの。小さい画面だとわかりにくいですが、ものすごいノイズ除去効果で、ただただ驚いています。
グリンヴィラで使ったときも思ったのですが、前景のテントや木々がクッキリしたので、ノイズ除去に加え、シャープネスやレンズ補正(歪曲収差など)が効いている模様。
これはもしかするとマイクロフォーサーズやAPS-Cの高感度に弱い欠点が解消される秘密兵器になるかもしれない。ソフトウェアでここまでできるとはすごい時代です。
まとめ
キャンプマナビスで撮った南の空に立ち昇る天の川。かなり明るい土地にしては十分満足。今回はルーメナー(レンズヒーター)とリア側のソフトフィルターが大活躍でした。
東から南東方向は崖の上に道路と街灯があり、場内はライトがいらないほど明るめ。あまり星空撮影向きの場所とは言えませんが、逆に初心者に優しい場所かもしれませんね。
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