キャンプ場や公園など電源設備のない場所で電化製品を使うことができる充電式ポータブル電源「iMuto M5」をデイキャンプで試してみました。
コンパクトなサイズに182Wh/50,000mAhの大容量リチウムイオン電池を搭載し、スマートフォンやタブレットだけでなくノートパソコンにも給電できる優れもの。
別売りのインバーターと組み合わせることでAC出力することができ、アウトドアで家電を使うことができます。人気沸騰中のニンテンドースイッチにも対応!
iMuto M5 ポータブル電源
付属品はiMuto M5本体、日本語が併記された取扱説明書、充電用のACアダプターとカーチャージャー、USB Type-Cケーブルなど。詳細なスペックはAmazonの商品説明欄に記載があるため割愛します(^^)
使用頻度の高いUSBは3つが2.4A出力、残り1つがクアルコム社が提唱するQC 3.0に対応したポート。Quick Chargeを採用したAndroidスマートフォンを接続すると急速充電が可能となっています。
ケーブル類がとにかくたくさん付属しており、様々な環境に1台で対応することができるようです。注目すべきパーツは様々なノートパソコンに対応するDCケーブルの先端部分。
Amazonの商品説明欄には東芝、パナソニック、ソニーなど99%の機種に対応していると記載がありました。手持ちのThinkPad X230で問題なく使えるか試そうとするも…
差込口こそ適合するもののLenovoの純正ACアダプターを見るとDC 20V 3.25A出力とのこと。iMuto M5のDC出力は12Vか19Vしか選択肢がなく、万が一の事故を考えると怖くて試せなかったorz
M5-P01 AC インバーター
iMuto M5本体だけでは交流で出力できず、自宅のコンセントに挿して使う電化製品を使うことができません。別売りされている「M5-P01 AC インバーター」を併用することでAC 100Wまで対応可能!
インバーターにはシガレットライターケーブルが同梱されており、iMuto M5本体にセットすることでシガーソケット形状の電化製品も使用できます。
交流で出力するための準備はiMuto M5本体の上にインバーターを被せ硬貨でロックするだけ。直流と交流が排他的ではなく、AC/DC同時出力可能というのも嬉しいポイントです。
モバイルバッテリーとの違い
屋外に持ち出せる手軽な電源といえばモバイルバッテリー(モバイルブースター)が一般的。USB経由でスマホをするだけならiMuto M5よりもコンパクトで圧倒的に便利かと思います。
普段使っているモバイルバッテリーはAnker Astro E5(連泊キャンプ用)とAnker Astro E1(普段使い用)です。容量はそれぞれ16,000mAhと6,700mAhとなっています(iMuto M5は50,000mAh)。
市販のモバイルバッテリーはUSB出力しかできないものがほとんど。USBで動作させることができない電化製品をアウトドアで使うならiMuto M5のようなポータブル電源が必要となります。
キャンプで役立つ家電
昨今は高規格キャンプ場を中心にAC電源のある区画サイトが増え、ホットカーペットや電気毛布など便利な電化製品をキャンプ場で使う方が増えてきています。
一方でフリーサイトにAC電源があるキャンプ場は少ないかもしれません(PICA富士西湖など一部例外あり)。特に春秋は電源付きサイトを取れないことが多々あります。
最大100Wの出力で何が使えるのかキャンプ道具や自宅の電化製品を調べてみると、ハンドブレンダーやフードプロセッサーなど軒並み100Wを超えており使用不可orz
キャンプでサーキュレーターを使いたい
そもそも100Wの電化製品だと1時間半程度しかiMuto M5のリチウムイオン電池が持ちません。瞬時に力が欲しい製品は100Wでは出力が足りないし、少ない消費電力で長く動作させる電化製品ってキャンプで使うものあるかな…そうか、サーキュレーターだ!
サーキュレーターは夏キャンプでは強力な扇風機の代わりとして、春秋キャンプでは石油ストーブの熱循環に大きな威力を発揮する便利アイテム。モバイルバッテリーでは動かすことができないAC100Vが必要な電化製品です。
シュラフやテントを急速に乾燥させることができるだけでなく、焚火台やチャコスタに向けておくだけで素早く火熾しできるためサーキュレーターをキャンプで使っている方は案外多いのではないでしょうか。
Amazonで人気のあるサーキュレーターといえばアイリスオーヤマの小型・静音タイプ。遠くまで強い風を送ることができ、実売価格2,000円前後とリーズナブル。
風力を中にしたときの消費電力は22W。182WhのiMuto M5だと7時間程度は連続運転することができるはず。実際に試してみると5時間20分(117Wh相当)で止まってしまいましたorz
電磁気や電気回路は全くもって専門外なので詳しいことはわかりませんが、改めてインバーターのスペックを眺めてみると…AC 115V出力と書いてある。おーなんてこった!
諸々細かいことを無視して交流にオームの法則を適用すると、AC 100Vで消費電力22Wの電化製品にAC 115Vを繋ぐと1.15*1.15=1.32倍の電力を消費するため約29W。
サーキュレーターが5時間20分動作したということは消費電力29Wなら155Wh。インバーターのDC-AC変換効率を考えると妥当な線かもしれません。電気工学科出身の方には突っ込まれそうですが、計算おかしかったらすみません(^^;)
デイキャンプでスプラトゥーン
全国的に品薄状態が続いているニンテンドースイッチ。爆発的な人気を支えているのがアクションシューティングゲーム「スプラトゥーン2」です。
巷ではスナックワールド以上に大流行しており、小学生から大人までインクを塗りまくっている方多数。タープを張ってデイキャンプしながらネット対戦を試してみました。
ニンテンドースイッチは内蔵バッテリーだと3時間程度しかプレイすることができません。そんなときはiMuto M5とインバーターの出番!
ニンテンドースイッチの純正ACアダプターをインバーターに挿し、インターネットに接続するためのスマートフォン(テザリング用)をUSBポートに挿し給電準備完了。
太陽の下だと画面が見づらくなりがちですが、遮光性能の高いポリコットン幕なら全く気になりません。FPSのようなオンライン対戦で重要なレイテンシーも特段気にならず。わかばシューターでポコポコと塗ってるだけですがw
あと1年もすればiMuto M5とインバーターの組み合わせではなくモバイルバッテリーとUSB Type-Cケーブル(56kレジスタ必須)で対応できるはずなんですけどね(^^;)
まとめ
iMuto M5はコンパクトかつ四角い形状により持ち運びやすく、USBだけでなくDC出力もできる優れもの。さらに別売りのインバーターと組み合わせることでAC出力も可能となり、自宅で使っている電化製品をアウトドアで使うことができるようになります。
インバーター経由で電化製品を使うとき、合計100Wと最大出力が限られていることと定格115Vという点には注意が必要。スマホやタブレットの充電ならモバイルバッテリーのほうが使い勝手は良いと思います。
iMuto M5のようなポータブル電源がキャンプで活躍する使い方は、サーキュレーターのような低負荷でモーターを回転させるような電化製品かもしれませんね。