スノーピークの2018年新製品「ロングデイジー」はタープやシェルターの天井から小物(シェラカップやLEDランタンなど)を吊り下げる長めのデイジーチェーン。
ポールとの接続やテンションの調節などユーザーの意見を取り入れた使い勝手の良い便利アイテム。キャンプで活躍する機会の多いロングデイジーの特徴を紹介します。
この記事の目次
ロングデイジー UG-550
ロングデイジーとの出会いはスノーピークの2018年新製品発表会。スピアヘッドやヴォールト、創業60周年記念幕などが目立つ中、ひっそりと展示されていました。
色もデザインも落ち着いていて好み。値段は少し高めだけど機能面も納得の出来。アンチにも評価されているパイルドライバーに匹敵するほど出番は多そう!
デイジーチェーンにぶら下げるもの
ロングデイジーの耐荷重は約3kg。軽くて引っかけておくと便利な小物、例えばシェラカップやマグカップ、LEDランタン(たねほおずきなど)がピッタリ。
落下したとき割れる可能性のある陶器やガラスは、軽かったとしても吊り下げないほうが安心。アクセサリー用のカラビナがあると色々なものを引っかけられます。
食器を乾かすハンギングドライネットや熱くなるガスランタンなど重量のあるものは、ランタンハンガー(ランタンフック)に引っかけるのが良いかと思います。
ハンギングチェーンの不満点
キャンプデビュー直後からコールマンのハンギングチェーンを使っていたのですが、いくつかの不満点があり徐々に出番が減ってきてしまいました。
- タープ設営後に取り付けるのが難しい
- タープの天井を這わせるには長さが短い
- デイジーチェーンのねじれを回して直せない
- テンションや長さ調節が片側でしかできない
ロングデイジーの特徴
ワインレッドとブラックを基調としたプロ幕に合うシックなカラーリング、カラビナを付けたまま収納できるケース、ずれ落ちにくい巻き付けベルトなど全体的に作りはしっかり。
ハンギングチェーンで感じていた不満点、取り付け・長さ・ねじれ・テンション調節の全てをロングデイジーが解決してくれました!
多彩な取り付け方
- ロングデイジーのグロメットにポールの先端を差し込む
- ナスカンをシェルターのループやリングに取り付ける
- 巻き付けベルトをポールにセットする
ロングデイジーをタープやシェルターに取り付ける方法は主に3つ。状況に応じて使い分けています。特にタープ設営後に巻き付けベルトで取り付けられるのが便利です。
取付方式 | 長さ | 強度 | ねじれ | 設営後 |
---|---|---|---|---|
グロメット | 短い | 強い | 直しにくい | 取り付け不可 |
ナスカン | 普通 | 普通 | 直しやすい | シェルター可 |
巻き付けベルト | 長い | 普通 | 直しやすい | タープ可 |
グロメットにはスノーピークのウイングポールやアルミポール、アップライトポールだけでなく、村の鍛冶屋のレッドポールなど様々なポールの先端を差し込むことができました。
長いデイジーチェーン
ロングデイジーは商品名の通りデイジーチェーンとしては長め。グロメットを使ったときで約2.8m~約6.4m、巻き付けベルトを使ったときで約3.1m~約6.7mでした。
ハンギングチェーンをいっぱいに伸ばすと約1.7m。ロングデイジーをいっぱいまで伸ばすとハンギングチェーン3.5~4本分に相当する長さとなります。
シェラカップやLEDランタンなど小物を引っかけるループは、両端に2ヶ所ずつと中央部に14ヶ所の計18ヶ所あります。左右対称にループがあるのも地味に便利。
両側でねじれや長さを調節しやすい
ロングデイジー両端のナスカンがくるくる回転することで、両側どちらでも回してねじれを解消できます。バックルを外さずに作業できるのはなかなか便利。
あまりにねじれている場合は、一度バックルを外して整えたほうが素早く作業できます。ロングデイジーは左右対称なのでバックルもアジャスターも両側に付いています。
ロングデイジーの欠点
ナスカン(フック)の強度
ロングデイジーをキャンプで5回ほど使ってみて感じたデメリットは、両端に付いているナスカンの強度。フックはプラスチックでできています。
テンションを掛けずに使えば心配ありませんが、少し強く張りすぎたのかフックが曲がってしまい、キチンとロックがかからなくなってしまいましたorz
余ったロープの垂れ下がり
アジャスターを調節して短い距離で取り付けると、余ったロープが垂れ下がってしまいます。適当に巻き付けて目立たないように処理するしかないかも(^^;)
だらしなく垂れ下がらずに使える適正距離はグロメットを使ったときで約4.2m~約6.4m、巻き付けベルトを使ったときで約4.5m~約6.7mでした。
逆に数十センチだけロングデイジーの長さが足りないときは、村の鍛冶屋のちょこっとバンドで延長すると固めのゴムがテンション調節にも有効です。
安定のスノーピーク価格
小物を吊り下げておくだけのデイジーチェーンが7,000円以上もするとかありえない!という声が聞こえてきそうなほど、毎度安定のスノーピーク価格です。
ロープ1本あれば「二重8の字結び」を繰り返して好きなだけループを作れるので、細かな点に目をつぶれば1,000円もあれば似たようなものが作れるような気も…
まとめ
2018年の新製品「ロングデイジー」は近年稀にみる価格に見合うだけの満足を得られたスノーピーク製品でした。それだけ他の製品が価格に見合わない訳ですがw
とにかくユーザーの要望に沿った使い勝手の良い便利アイテムだと感じました。キャンプに持っていくと思いのほか出番が多く、期待以上に活躍しています。
ロングデイジーの開発ストーリーはなかなか読みごたえがあります。なんとなく買って使うだけよりも、背景や意図を知って使ったほうが道具に愛着が湧きますね(^^)