下手な電気炊飯器より美味しく炊けると大評判!初心者でも扱いやすい「fanライスクッカーDX」と見た目に優れた「キャンプ羽釜」でご飯を炊き比べてみました。
洗いやすさや収納性、重量などキャンプにおける使い勝手を比較。失敗しにくい炊飯のコツも紹介します。気になるご飯の味は雰囲気込みで羽釜がやや優勢かも!?
この記事の目次
fanライスクッカーDX
ユニフレームのfanライスクッカーDXはキャンプで簡単に美味しいご飯を炊けると評判のド定番アイテム。2合から5合まで炊くことができ、4人家族にちょうど良いサイズです。
一回りコンパクトなライスクッカーミニDXも併売されており、1合から3合まで炊くことができます。デュオや3人家族ならミニサイズのほうが便利かと思います。
ご飯の炊き方(ライスクッカー)
- お米を研いで30分ほど水に浸しておく(←重要)
- 強火で加熱する(超強火はNG)
- 蓋がカタカタしてきたら弱火にする
- 蓋のカタカタが収まったら火を止める
- 5分ほど蓋を開けずに待ったら完成!
ライスクッカーの炊飯手順はとてもシンプル。火力を弱めるタイミングと火を止めるタイミングがわかりやすく、蓋がカタカタと音を立てて合図してくれます。
圧力が一定になるよう隙間から蒸気が出ていく過程でカタカタと鳴っています。新品のときはよく聞こえたのに、経年劣化で徐々に聞こえにくくなるのが悩みの種。
蓋の音が聞こえにくいときは
弱火の状態で蓋の音が聞こえにくいときは、一時的に強火にするとカタカタするかしないか判別できます。もし音がすれば弱火に戻し、音がしなければ火を止めます。
火力を強めてもイマイチわかりにくいときは、躊躇せずに蓋を開けて確認します。我慢しすぎて失敗するよりマシかと思います。水分がなくなっていれば火を止めて大丈夫。
蓋を開けずに確認できるよう2019年4月にガラス蓋が発売されました。ただしガラス蓋を使った場合はカタカタ言わなくなり、見た目だけでの判断となるため要注意。
白米を炊く以外の使い道
白米を炊く以外にも炊き込みご飯やシチュー、みそ汁など小鍋の代わりとして活用しています。翌朝まで料理を入れたままにしておいても鉄臭くならないのが嬉しいポイント。
表面にフッ素加工がされているため、合成洗剤を使うことができないキャンプ場でも洗いやすいと感じます。お湯でふやかしてから炊事場に行くとさらに洗いやすくなります。
クッカーセットと相性抜群
ライスクッカーの収納性は素晴らしく、ユニフレーム「fan5 DX」のセット品として組み込まれているほど。大鍋・片手鍋・フライパン・ザルとマトリョーシカ風に重なります。
大きな欠点のないライスクッカーですが、定番品のためキャンプ場でよくかぶります。固い束子で洗うと表面が傷んでしまうので柔らかいスポンジで洗って大事に使いたいですね(^^)
キャンプ羽釜 3合炊き
ユニフレームのキャンプ羽釜 3合炊きは2018年に発売されたNewアイテム。特徴的な見た目がインパクト大。製品名の通り3合までご飯を炊くことができます。
羽釜で炊くと「おこげ」ができやすい特徴があります。形状が特殊で他のクッカーと重ねて持ち運びにくいため、帆布でできた巾着のような羽釜袋が発売されています。
ご飯の炊き方(キャンプ羽釜)
- お米を研いで30分ほど水に浸しておく(←重要)
- 強火で加熱する(超強火はNG)
- 吹きこぼれたら弱火にしてバーナーパットを挟む
- 10分したら火を止める(時間は気温や標高による)
- 5分ほど蓋を開けずに待ったら完成!
ライスクッカーでご飯を炊くときと比べ、多少異なる手順があります。蓋の重い羽釜はカタカタと音を立てるのではなく、吹きこぼれが火力調整の合図となります。
森に落ちている小枝や松ぼっくりを燃やして楽しむネイチャーストーブラージに乗せての炊飯も可能。羽釜は底面が黒いため煤汚れも目立ちにくいです。
吹きこぼれに要注意
吹きこぼれが火力調整の目安となる羽釜は盛大に吹きこぼれることが当たり前のアイテム。レザーのガス缶カバーや木製のテーブルで炊くと調理後の片付けがかなり大変です。
掃除しやすいステンレス製の天板の上で調理するほうが無難。また2合以下で炊くと吹きこぼれにくく火を弱めるタイミングが難しくなるため、できれば3合炊くのがおすすめ。
多めに炊いて夜ご飯として食べきれなかった分は、翌朝に持ち越してお茶漬けや味噌汁をかけて食べるようにしています。キャンプで食べるねこまんまは意外と悪くないですよ(^^)
焦げ付きに要注意
火を弱めるタイミングで蓋を開けてしゃもじで軽く混ぜてあげると底が焦げ付きにくくなります。途中で少し蓋を開けても炊き上がりには影響ありませんでした。
同じタイミングで羽釜の下にバーナーパットMを挟むと均等に加熱されるため、より焦げ付きにくくなります。バーナーパットは弱火専用なので火力を落としたあとに差し込みます。
フッ素加工ありなしの違い
羽釜は型にアルミを流し込んで作られたアルミ鋳造。我が家が使っているフッ素加工モデルは新潟県長岡市のアウトドアショップ「パーマーク」限定でも販売されています。
内側が銀色の通常モデルと黒いフッ素加工モデル、いずれもキャンプで使ったことがありますが、使い勝手や炊きあがりに大きな違いはありませんでした。
ライスクッカーと羽釜の比較
見た目(雰囲気) | 羽釜の勝ち |
洗いやすさ | ライスクッカーの勝ち |
重量(軽さ) | ライスクッカーの勝ち |
吹きこぼれにくさ | ライスクッカーの勝ち |
失敗のしにくさ | ライスクッカーの勝ち |
収納しやすさ | ライスクッカーの勝ち |
値段 | ライスクッカーの勝ち |
ライスクッカーと羽釜の特徴を比較してみると、見た目(雰囲気)以外、ほぼライスクッカーの勝利かも。味の比較は難しいですが、やや羽釜が優勢かなという印象です。
少量を炊くときは別の方法で
fanライスクッカーDXもキャンプ羽釜も1合だけ炊くには不向き。ソロキャンパーに人気のメスティンや小型スキレット(ちびパンやニトスキ)でも簡単に炊けます。
わざわざ1合だけ炊くならレトルトご飯を温めたほうが手軽ですが、それでも少量を炊いてみたい方は、以下の「ちびパンでの炊飯方法」を参考にしてみてください。
- ちびパンに1合と水210mlを入れて蓋をしたら強火にかける
- 沸騰して吹きこぼれたら弱火にして軽くかき混ぜる
- 10分経ったら火を止め5分蒸らして完成
羽釜と同じくおこげができやすいので、弱火にするタイミングでバーナーパットを挟むと良いです。水の量は新米ならやや少なめ、無洗米ならやや多めが成功の秘訣です。
食事1時間前に準備開始
キャンプの夜ご飯として白米を炊くときは食べ始める1時間前から行動を開始するとちょうど良いと思います。大まかなタイムスケジュールは以下の通りです。
1時間前 | 炊事場でお米を研ぐ |
50分前 | 水に浸して30分ほど放置 (その間に他の料理を作る) |
20分前 | 強火にかける |
15分前 | 弱火にする |
5分前 | 火を止めて蒸らす |
あらかじめお米を水に浸しておくことでライスクッカーも羽釜も失敗率が激減します。ちなみに我が家の炊飯成功率はライスクッカーが95%以上、羽釜が80%程度です。
電気炊飯器ではダメですか?
手間をかけずに炊き立ての美味しいご飯を食べたいなら、電源付きサイトで電気炊飯器を使う作戦もあります。お米を研いでボタンを押すだけであとはお任せ!
とはいえ電気炊飯器をキャンプ場で使うと、ときどき失敗することがあります。標高が高いと水の沸点が下がるため、お米が美味しく炊けない(芯が残る)のが主な原因。
全自動で炊き上げる電気炊飯器と比べ、手動で火力を変えるライスクッカーや羽釜は調理時間である程度調整でき、しっかり水を吸わせておけば失敗もほとんどありません!
まとめ
ライスクッカーとキャンプ羽釜、いずれも秀逸な炊飯道具だと思います。電気炊飯器より美味しいご飯が炊けると感じる方が多く、自宅で毎日愛用している強者もいるとか。
炊飯の手軽さでは電化製品には敵いませんが、美味しいご飯を炊けたときの感動は飯盒炊飯に匹敵するほど。ご飯に合うカレーとバーベキューはキャンプ飯の鉄板ですよね(^^)
そんなあなたはライスクッカー
- ご飯を炊くことに失敗したくない人
- 収納サイズをよりコンパクトにしたい人
- 4合以上まとめて炊きたい人
- なるべく吹きこぼれてほしくない人
そんなあなたはキャンプ羽釜
- より美味しいご飯を炊きたい人
- 見た目にこだわりたい人
- おこげが大好きな人
- 吹きこぼれても問題ない道具を持っている人