日光・中禅寺湖の菖蒲ヶ浜キャンプ村は感動すら覚える抜群のロケーション。標高が高いため気候は冷涼なものの、予約不要の全面フリーサイトゆえ休日の湖畔は争奪戦。
駐車場からテントサイトまでの距離が長く、荷物運び用のリアカーは長い順番待ち。自前のアウトドアワゴンで持ち運べるよう道具の軽量化・コンパクト化が求められます。
この記事の目次
菖蒲ヶ浜キャンプ場レポ
前編の続き。紅葉が見頃を迎えつつある菖蒲ヶ浜キャンプ村(以下、菖蒲ヶ浜)の湖畔サイトに滞在し焚き火三昧。アーリーチェックインに3時間並んだ甲斐がありました。
菖蒲ヶ浜の率直な感想を「気に入った点」「イマイチな点」で整理してみました。菖蒲ヶ浜に詳しい方には耳タコかと思いますが、主にネガティブな面を詳しく書きます。
菖蒲ヶ浜の良い点・悪い点
- なんといっても抜群のロケーション
- 予約不要で気軽に行ける
- 標高1,270mで涼しく過ごせる
- カヌーやカヤック、SUPなどしやすい
- バイクだと管理棟近くまで乗り入れ可
- 水まわりの清掃が行き届いている
- スタッフの方々の案内が丁寧
- 駐車場とテントサイトがかなり離れている
- 駐車場のキャパがあまりに少ない
- リアカーが少なく待ち時間が長い
- 休日混みすぎ、アーリーなら早朝到着を推奨
- 定員オーバーで早々に受付終了となる可能性あり
- お湯は出ない、ウォシュレットなし(大した問題ではない)
- トイレと水場が一ヶ所で密が気になる(大した問題ではない)
第一駐車場・第二駐車場からの距離
出典:Google Maps
菖蒲ヶ浜はクルマを横付けできるオートキャンプ場ではありません。離れた駐車場から荷物運びが必要です。それ自体は別に構わないのですが、その距離がなかなか遠い。
地図上に直線を引くと、湖畔サイトから第二駐車場まで350m、第一駐車場まで500m。実際には蛇行するため第二駐車場まで400m、第一駐車場まで550mあります。
未舗装路と強い傾斜で第一は困難
平坦な舗装路で400m運ぶなら大したことはありませんが、菖蒲ヶ浜はほぼ未舗装路です。湖畔サイトから第二駐車場の真ん中までほぼ平坦、問題があるのはその先。
第一と第二の間の林道(上の写真の奥)に第二の空き待ちの車列ができてしまい、リアカーで通ることができませんでした。ゆえに第二の中を通って大きく迂回が必要。
その迂回路は傾斜になっており、一時的にリアカーで道路に出なければならず、距離にして計650m程度。第一駐車場に停めての荷運びは厳しいというのが率直な感想です。
竜頭の滝の県営駐車場が第三候補
第二に停められればラッキー、第一に停めるとアンラッキー。しかし両方とも埋まってしまった場合はどうなるかというと、竜頭の滝の県営駐車場を案内されます。
もはや荷物運びはウルトラライトキャンパーでない限り絶望的です。背中のザック+アウトドアワゴン1回で済ませられるかが竜頭の滝に停めるかの判断基準になるかと。
アーリーチェックインの時間帯はチェックアウトする方がいるため、湖畔の第二駐車場が空くことがあります。それを待つために林道がプチ渋滞になっているわけですね。
リアカーの待ち行列がハンパない
菖蒲ヶ浜はチェックインを済ませて初めてサイトに荷運びをすることができます。そのために使うリアカーが10台前後しかなく、リアカーの空き待ちで30分待つこともザラ。
場内は最大500人らしく、キャンプ場のキャパシティに対して駐車場もリアカーも足りない気がします。このキャンプ場はいろんな意味で気合いと覚悟が必要です。
奥日光の入口にある中禅寺湖は冷涼
さて話は変わりまして、中禅寺湖は国内で一番標高が高い湖と言われています。関東出身の方は修学旅行で華厳の滝や日光東照宮などに行った思い出があるかもしれません。
中禅寺湖の標高(海抜高度)は1,269m。避暑地として有名な山中湖より200m以上高く、東京都心と比べ10度近く涼しい場所です。10月でも降雪することがあります。
ある程度キャンプ経験があれば冷涼な気候はウェルカムだと思いますが、初心者の方は服装や装備にご注意ください。ちなみに私が滞在した日は最低気温1度でした。
奥日光は買い物スポットが少ない
菖蒲ヶ浜は中禅寺湖の湖畔にある唯一のキャンプ場です。近隣に他のキャンプ場はなく、奥日光の湯ノ湖近くにある湯元キャンプ場まで9kmほど離れています。
いろは坂を上がってしまうと大きなスーパーや24時間営業のコンビニはありません。清滝ICを降りてすぐのファミリーマートとローソンが主要な買い出しスポットです。
食材の買い出しは出発前に済ませておくか、日中であれば清滝ICの一つ手前の日光ICで降りてリオンドール日光店かヤオハン日光七里店で購入するのが良いかと思います。
まとめ
菖蒲ヶ浜に行ってみたいと考えている方にお伝えしたい懸念は、混雑時の駐車場のキャパと荷運びの大変さです。クルマの方は空いている平日を強く強くおすすめします。
バイクで行かれる方、軽装備の方は心配いりません。家族連れはどうしても荷物が多く、料金も高くなるため、どちらかといえばソロやデュオ向けのキャンプ場と思います。
悲観的なことばかりツラツラと書きましたが、そんなネガティブな印象が吹き飛ぶほど菖蒲ヶ浜のロケーション(特に湖畔のテントサイト)は素晴らしかったです。