AC電源サイトでも使える32Lサイズの車載冷蔵庫「EENOUR S32」

ポータブル冷凍冷蔵庫「EENOUR S32」

 イーノウの車載冷蔵庫「EENOUR S32」をデイキャンプやソロキャンプで使ってみました。冷蔵ではなく保冷しかできないクーラーボックスとは別次元の冷たさです。

 車内ではシガーソケット、電源付きサイトではコンセントが使え、ポータブル電源とも相性が良く、場所や季節を選びません。アウトドア寄りの見た目も良い感じ。

 32Lサイズは家族4人でのデイキャンプもしくは1泊2日のデュオキャンプにピッタリな大きさ。炎天下でも常に飲み物がキンキンに冷えた状態、やみつきになります。

車載冷凍冷蔵庫「EENOUR S32」

電源付きサイトでの夏キャンプに大活躍する冷蔵庫

 EENOUR S32は車載可能な冷凍機能付き冷蔵庫。自宅からクルマ、クルマからキャンプ場へ持ち運んで使うことを想定したものです。主な特徴は以下の通りとなっています。

  • コンプレッサー式
  • -20度まで設定可能
  • シガーソケットに対応
  • 家庭用コンセントに対応
  • 容量32Lサイズ
  • 耐荷重100kg

急速に冷えるコンプレッサー式

EENOUR S32の上蓋を開いた状態

 EENOUR S32はコンプレッサー式。家庭用の冷蔵庫と同じ方式なので、とても早く、よく冷えてくれます。マイナス20度近くまで冷やせるのでアイスも氷も溶けません。

車載冷蔵庫にはコンプレッサー式の他に、ペルチェ式と呼ばれる静かで緩やかな冷え方をする方式があります。

 コンプレッサー式の欠点は音や振動の大きさ。ざっくり言うと「車中泊して枕元に置くならペルチェ式、それ以外の用途は全てコンプレッサー式」が良いと思います。

コンプレッサー式とペルチェ式

EENOUR S32は小さい冷蔵室側にライトあり

 キャンプでテント泊する場合、キャンプ場に着いたら車載冷蔵庫はタープ下やシェルター内に置いてクーラーボックスのように使うので、ペルチェ式の静かさが必要ありません。

 コンプレッサー式だとご近所に迷惑では?夜寝るとき煩いのでは?と心配になるかもしれませんが、よほど枕元に置いていない限り、一度も気になったことがありません

 EENOUR S32の動作音(スペックでは49dB)を確認してみると、さすがに静かな室内や車内では音や振動が気になります。しかしアウトドアではほとんど気になりません。

フィールドラックとほぼ同サイズ

フィールドラックとEENOUR S32の底面はほぼ同サイズ

 キャンプされる方にはおなじみのユニフレーム「フィールドラック」。クーラーボックスを地面から底上げして保冷力を高めつつ、中身を取り出しやすくする優れものです。

関連記事
クーラーボックスを買い換えずに保冷力を高める10のコツ
生鮮食品や飲み物を冷たいままキャンプ場まで持ち運ぶにはクーラーボックスの保冷力が極めて重要。クーラーボックスの保冷力はおおむね断熱材とサイズに左右されますが、わざわざ買い換えずとも工夫次第で保冷力を高めることができるコツを紹介します。

 EENOUR S32の底面はフィールドラックとほぼ同等。横幅は収まり、奥行きが少しはみ出ます。ジャストサイズではありませんが、不安定になることはありませんでした。

 180度回転できる大きな取っ手が付いているので、中身をたくさん詰め込んだ状態でも2人で協力して持ち運べます。ただし飲み物を満載すれば当然軽くはないです。

シガーソケットもコンセントもOK

ENNOUR S32はDC電源もAC電源も対応

 車載冷蔵庫はDC電源(12V/24V)にのみ対応したものが一般的。EENOUR S32はAC電源(100V)にも対応しています。つまり家庭用コンセントでも使えます。

  1. 自宅のコンセントで予冷しながら荷詰め
  2. クルマに載せたらシガーソケットで冷蔵
  3. 電源サイトのコンセントに差して冷蔵

 もしポータブル電源を持っていなくても、AC電源付きサイトやコテージに泊まるとき、上記のようにキンキンに冷えた状態を最後まで継続できるのが素晴らしいです。

ポータブル電源との相性は抜群

ポータブル電源と車載冷蔵庫のコンビは最強かも

 キャンプ場へ移動する途中、エンジンを切って買い物や観光する場合は、ポータブル電源を使うのが理想的です。この場合、短時間なので大容量でなくても構いません。

関連記事
PD 100W対応のポータブル電源「EENOUR P302」を使ってワーケーション体験
【製品レビュー】USB PD 100W入出力に対応したポータブル電源「ENNOUR P302」を持ち出し、公園にテントを張ってワーケーションもどきを体験してみました。デイキャンプで使ってみると容量やサイズがちょうど良い感じ。ソロキャンプにも使えそうな予感がします。

※ご注意:お客様の声にお応えして、電源コードの差し込む方向を改良致しました。2021年6月中旬生産分より、電源コードが下向きから上向きに変更されました。予めご了承ください。

 なお私が使用しているEENOUR S32は初期ロットのため電源コードが下向きでしたが、現在は改良が入り、電源コードが上向きになっているようです。ご注意ください。

大人が座れるほど強固な冷蔵庫

大人が座ることもできるほど強固なEENOUR S32

 耐荷重に優れ、簡易的なイス代わりになるクーラーボックスは数多く存在します。私がメインで使っているシマノのフィクセルプレミアム300も大人が普通に座れます。

関連記事
保冷力抜群な最強クーラーボックス「フィクセルプレミアム」を入手!
【製品レビュー】最強の保冷力を誇るシマノのクーラーボックス「フィクセル プレミアム 300」を徹底検証!6面真空パネルは「電源のいらない冷蔵庫」といっても過言ではないほどの断熱性能を発揮し、ラップトップレバーや凹凸の少ない形状は使い勝手にも優れています。

 EENOUR S32の耐荷重は驚異の約100kg。何が驚異かというと、これがクーラーボックスではなく電化製品だということ。コンプレッサーやファンがあるのに座れるなんて…

 もし座らなくても、重めのものを上に置いても蓋が凹んだりしないので、クルマに積むとき荷物の一番下で大きくて平らな土台になってくれることを意味します。ただただ凄い。

32Lはソフトクーラー併用がおすすめ

EENOUR S32は2Lペットボトルが縦に入らないのが残念

 EENOUR S32の容量は32L。家族4人で1泊2日のファミリーキャンプに出かける場合、よほどキャンプ慣れしていないと32Lサイズ1台だとやや小さい印象があります。

 使わないとき畳んでコンパクトになるソフトクーラー(クーラーバッグ、保冷バッグ)との併用がおすすめ。車載冷蔵庫とソフトクーラーで機能をうまく補完しあえます。

 家族4人でも日帰り(デイキャンプやバーベキュー)であれば余裕です。1泊2日だと夫婦や親子でのデュオキャンプにちょうどよく、ソロキャンプにはやや大きすぎる気がします。

エクセスクールフロストと比較

EENOUR S32とTerzoエクセルクールフロストを比較

 テルッツォの車載冷蔵庫「エクセルクール フロスト」をスーパーやコストコへ買い出しに行くとき普段使いしており、サイズや使い勝手の面で比較してみました。

関連記事
日々の買い物にも便利な車載冷蔵庫エクセルクールフロストを使ってみた
【製品レビュー】TerzoエクセルクールフロストEA-FZ1は、2Lペットボトルを縦置きできる容量30Lサイズの車載冷凍・冷蔵庫。パススルー充電に対応したポータブル電源と相性が良く、夏キャンプのクーラーボックス代わりとしてもおすすめです。
冷蔵庫比較 エクセルクール フロスト EENOUR S32
横幅 約61.0cm 約63.5cm
奥行き 約31.7cm 約37.5cm
高さ 約40.0cm 約37.6cm
重量 約12.0kg 約14.2kg
対応電源 DC DC/AC
容量 約30L 約32L

 全体的なサイズ感は似ていますが、外観が決定的に違うのは一目瞭然かと思います。シガーソケットのみかAC電源も可能かは使い勝手に大きな差があると感じます。

まとめ

ogawaヴィガスをフルメッシュにしてワーケーションもどき

 EENOUR S32は流行りのアースカラー(ミリタリーデザイン)で、良い意味で家電っぽくなく、キャンプ道具として使っても違和感なく扱えるデザインではないでしょうか。

 残念なポイントは2Lペットボトルが縦に入らなかったこと。人によっては大きな問題ではないかもしれませんが、キャンプでの使い勝手において少し気になりました。

 それ以外の面ではほぼ欠点を感じません。AC電源でも使えるというのはコテージ泊や電源サイト泊を考えるとかなり利便性が高いと感じます。ご参考になれば幸いです。

当記事は販売元よりポータブル電源「ENNOUR P302」と車載冷蔵庫「ENNOUR S32」の提供を受けて書いています。