アウトドアで音楽を鳴らせる異色のクーラー「KOOL MAX」を試してみた

宅配便で届いたKOOLMAXはかなり大きい

 バーベキューや屋外イベントなどのアウトドアレジャーにピッタリ!?大容量バッテリーやステレオスピーカーを内蔵した多機能クーラーボックス「KOOL MAX」の使い勝手を試してみました。

 夏のデイキャンプや春秋の1泊キャンプに適した保冷性能を有しており、入出力端子やスピーカーは大音量での音楽再生やエレキギターの演奏などにも十分使えそうなレベル。

 ペットボトルを縦に入れることができたりドリンクホルダーやボトルオープナーが付いているなど、普段キャンプで使っている釣り用クーラーボックスとは異なる方向性が新鮮に感じられました(^^)

クーラーボックス「KOOL MAX」

KOOLMAXの外箱を開封

 クーラーボックスにバッテリーやスピーカーを搭載したKOOL MAXを評価するにあたり、まずは純粋なクーラーボックスとしてのサイズ感や使い勝手、保冷力をチェック。

 自宅に届いた外箱のサイズはかなり大きく、我が家のような中型SUVに積み込めるのか心配になるものの、伸縮式のキャリーハンドルや車輪が付いているため平地での持ち運びはそれほど苦ではないかと思います。

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 積み込みを試してみると宿泊を伴う週末キャンプだとKOOL MAXを車載するスペースを確保できませんでした。やはりこの大きさだとミニバンやワンボックスが必須かも(^^;)

マックスコールド62QTとKOOLMAXのサイズ比較

比較 KOOL MAX MAXCOLD COLEMAN FIXCEL
横幅 67cm 70cm 62cm 58cm
奥行 47cm 42cm 41cm 35cm
高さ 48cm 51cm 42cm 35cm
容量 37L 58L 51L 30L
重量 14.4kg 7kg 7.5kg 6.5kg

 イグルーのマックスコールド62QTやコールマンのスチールベルトクーラー、シマノのフィクセルプレミアム30と比較すると、電子機器が搭載されているため重量は突出しています。外寸の割に容量が少ないのも気になります。

 カタログスペック上ではマックスコールドに近いサイズ感。実物を比較するとマックスコールドはタイヤが大きくはみ出ているため、全体的に外側の凹凸の少ないKOOL MAXのほうが一回り小さく感じました。

KOOLMAXの内側は凹凸だらけ

 上蓋を開けてみると内側にはかなり凹凸があり、フィクセルやマリーンウルトラのような真四角ではありません。この手の形状はとにかく食材をキレイに入れにくいのが難点。

 とはいえ2Lペットボトルを立てて入れることができるのはありがたいです。他にも両サイドのハンドルに栓抜き(ボトルオープナー)がついていたり、上蓋にドリンクホルダーがついていたり、底面に水抜き栓がついていたりとアウトドアに便利なものが揃っています。

 上蓋をよく見ると「DO NOT SIT ON LID」の記載がありました。マックスコールドにも同じ文言が記載されていましたが、フィクセルほど強度のないKOOL MAXは上蓋に腰掛けたり踏み台として利用することはできないようです(^^;)

KOOLMAXの付属品

 KOOL MAXの付属品として取り外せるLEDライトやリモコン、電源ケーブルなどが同梱されていました。海外製だから説明書はやっぱり英語だろうか…と心配していたのですが、キチンと日本語版の取扱説明書が付属していました!

 上蓋には10インチでも入るタブレット置き場、前面にはスマホ置き場があり、いずれもパッキンの無い簡易的な蓋があるため水しぶき程度であれば防ぐことができます。

IPX5やIPX7ほどの防水性能はなく雨の日に屋外で使うときは注意が必要だと思います。あくまでも生活防水レベルです。

KOOL MAXの保冷性能

KOOLMAXの底に板氷を置き性能検証

 クーラーボックスとしての純粋な保冷力をチェックしてみました。8月中旬のカーテンを閉め切った室内で検証しており、過去記事と全く同一条件ではないため参考程度に比べていただけるとありがたいです。

 かつて各種クーラーボックスを比較したときと同じくコンビニで買ってきた板氷を入れ、時間の経過とともにどれくらい氷が残るか推移を確認しています。

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 KOOL MAXの残氷率は12時間経過で51%、24時間経過で14%でした。真夏の屋外よりも条件は良いものの、丸一日以上板氷が溶けきらなかったことに軽く驚きました(^^)

KOOLMAXの性能試験結果

 日陰に置く、地面から底上げする、蓋を開ける回数や時間を減らすの3点を心掛けたとして、KOOL MAXをキャンプで使うと真夏であればデイキャンプ、秋~春であれば2日目の朝ないしは昼まで保冷された状態が続くはずです。

 真夏の炎天下に保冷剤+板氷1枚で宿泊キャンプを乗り切ることは難しい。夕方に板氷を追加すれば翌日昼までは十分保冷された状態を維持できるかと思います。

 表面の手触りやコンコンと叩いた感じではコールマンのポリライトシリーズと同程度と考えていましたが、純粋な保冷力としてはイグルーのマリーンウルトラ30に近いかもしれません。

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KOOL MAXの電子機器

KOOLMAXにタブレットを立てかけクーラースタンドに乗せる

 KOOL MAXの特徴はなんといっても大きなスピーカー。中低音域を担当する16.5cmのスピーカーと高音域を担当する5cmのツイーターが前面に2つずつ付いています。いずれもある程度の耐水性があるため水しぶきを浴びても問題なく動作するとのこと。

 最大350ワットとアウトドア用ポータブルスピーカーとは桁違いの出力。Amazonで人気のあるAnkerのSoundCore2が出力12Wなので、とてつもない馬力があることがわかるかと思います。

 そんなKOOL MAXの出力性能を確認するためには野田市スポーツ公園や利根川ゆうゆう公園などにタープを広げて音質を試すべきですが、残念ながら我が家の住む南関東では8月に入り16日連続で雨が降っており屋外の大きな広場で検証することができませんでしたorz

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防音設備で音質チェック

KOOLMAXを防音壁のある部屋で検証

 防音設備のない自宅で試しても本来の性能をほとんど発揮できないだろうし…と悩んだ結果、思い切って防音壁のある特殊な部屋に持ち込んで大音量を試してみることにしました(^^)

 まずはBluetoothでiPhoneと接続しポップやロックを再生すると、12畳程度の部屋では音が大きすぎて最大ボリュームまで上げることができません!耳栓つけないと鼓膜が破れそうですw

Bluetooth接続におけるコーデックはSBCにしか対応していない模様。一般的にSBCより高音質と言われるAACやapt-Xには非対応と思われます。

 5メートル程度の距離でもかなりの音圧を感じましたが、7割程度のマスターボリュームでは音が割れる感じはしませんでした。これならアウトドアに持ち出して大音量で音楽をガンガン流すことができそう、さすがは350ワット出力だと思いました。

KOOLMAXの入出力端子

 これだけだと「大音量で音楽を再生できるステレオスピーカーの付いたクーラーボックス」となってしまいますが、KOOL MAXの特徴の1つが豊富な入出力端子。

 ギターやベースを接続する端子、マイクを接続する端子、音楽プレーヤーを接続する端子、スマホやタブレットを急速充電できる端子、自動車のシガーソケットと同じ直流12Vを出力できる端子が前面についています。

 とりあえずギターをダイレクトに繋げ音を出してみると(透き通ってはないけど)ナチュラルな感じ。歪みを左右するGAIN(ゲイン)などのツマミは無いし、一応イコライザーらしきものは付いているけどプリセットから選択式かつmp3などを再生するときのみ有効らしいorz

KOOLMAXとDIGI-ZOの組み合わせ

 更に踏み込んで検証するためエフェクターを通して音質を検証することにしました。とはいえ電源のない場所にギターやエフェクターなど一式持ち出して使うのは結構ハードルが高い。こんなときはAC電源いらずなZO-3の出番(^^)

 少し古い型のDIGI-ZOに電池を入れ内蔵のエフェクターを動作させ、アウトドアを想定した無電源状態でのテスト。ディストーションやオーバードライブ、コーラスやディレイなどを組み合わせて音量を上げて音出し。

 適当にリフを弾いた感じではオモチャとしては十分楽しめます!ガチな方はクーラーボックスとスピーカーを1台で済まそうなんて思わないはずなので、手持ちのギターにamPlugとか付けてみるのも楽しそうですね。

まとめ

KOOLMAXの機器操作パネル

 異色の多機能クーラーボックス「KOOL MAX」はサイズが大きく車載がかなり難しいものの、大音量で音楽を流すことができるコンセプトが面白い製品だと感じました。

 使ってみて気を付けたいポイントが「いったん音量を下げてから電源ONにしないと起動時のビープ音があまりに大きくてビックリする」ということ。自宅で使おうとするとき何事かと軽く騒ぎになりますw

※当記事は販売元よりKOOL MAXの商品提供を受け書いています。ギター演奏の検証に使用したフェルナンデスのDIGI-ZOは私物です。