キャンプのとき地面ではなくコットで寝る「コット寝」。地熱の影響を受けにくく、悪天候に強く、不整地に強い寝床として、お気に入りのキャンプスタイルです。
最高気温35度以上の夏キャンプから最低気温-5度以下の冬キャンプまで、かれこれ150泊ほどコットで寝泊まりした経験から、コット寝の魅力を紹介します。
この記事の目次
コット寝キャンプの魅力
あると便利なキャンプ道具の1つ、コット(簡易ベッド)。キャンプの必須アイテムではないものの、睡眠の質向上に効果があり、寝床以外としても使える優れものです。
- 夏キャンプを涼しく過ごせる
- 冬キャンプを温かく過ごせる
- 悪天候(大雨)にとにかく強い
- 地面の凸凹に左右されにくい
- 設営や撤収のとき荷物置き場になる
- 流星群の観察にうってつけ
夏キャンプを涼しく過ごせる
私がコット寝を気に入っている1番の理由が、真夏でも涼しく眠れること。もしコットがなければ、真夏の低地ではキャンプしたくないと感じているほどです。
インナーテントにマットを敷いて寝ていると、地面からの熱は来るわ風は通らないわで蒸し風呂状態。特に家族4人で雑魚寝していると不快でしかありませんでした。
少しでも涼しく過ごす秘訣は「メッシュが多いシェルターにハイコットを置いてサーキュレーターを回して寝る」こと。それでも熱帯夜は暑いですけどね(^^;)
冬キャンプを温かく過ごせる
冬キャンプは地面が冷たくて眠れないことも。ストーブ・ホットカーペット・電気毛布など夏より冬のほうが対策しやすいものの、荷物は増えてしまいがち。
冬キャンプでコット寝する場合、地面から離れていても冷気を感じるため、コットの上にクローズドセルマットやオールウェザーブランケットを敷くと快適です。
コット寝は悪天候に強い
地面から底上げされたコット寝はとにかく悪天候に強い。雨や雪のときテントに水が侵入してくることがありますが、コット寝なら濡れずに朝を迎えられます。
特にゲリラ豪雨のような大雨だとテントで寝ているとサイトが水没、気づいたら水に浮いていた…なんてことも。コット寝は多少サイトが水没してもへっちゃら。
凸凹した不整地に強い
一見すると平らに見える地面も、横になってみると細かな凹凸が気になるもの。しっかりとしたマットを敷かないと、デコボコが気になって深く眠れないことも。
しかしコット寝であれば小石の転がる不整地でも安定した寝床を確保できます。特に河原や河川敷、地面の固いフリーサイトとは相性が良いと感じます。
就寝時以外は荷物置き場になる
コットは寝床専用ではありません。キャンプ場に着いたらまず初めにコットをクルマから降ろし、一時的な荷物置き場として使います。ブルーシートの代わりです。
ある程度設営を終えたら、すぐに寝床として並べてもよし、しばらくベンチ代わりとして使ってもよし。もちろん最後まで荷物置き場として使うのもありです。
撤収日の朝、晴れていればまずコットを日向に移動し、その上に寝袋など乾かしたいものを広げます。その後は荷物置き場として撤収中なにかと役に立つはずです。
寝転んで星空観察するときの相棒
視界の開けた場所にコットを置いて寝転びながら真上を見上げると、楽な姿勢で星空を観察することができます。長時間でも首や背中が痛くならずに済みます。
三大流星群のひとつで、年間でも常に1・2を争う流星数を誇ります。条件がよい時に熟練した観測者が見ると、1時間あたり80個以上の流星が観測されます。極大の時期がお盆の直前なので、夏休みなどの時期と重なり多くの人が注目しやすい流星群です。
出典:国立天文台「ペルセウス座流星群」
特に三大流星群の1つ、ペルセウス座流星群を眺めるとき役立ちます。しぶんぎ座流星群とふたご座流星群は真冬なので、さすがにコットで見るのは厳しいかも(^^;)
ハイコット vs ローコット
コットは高さによって「ハイコット」と「ローコット」に分かれます。組み立ての手間や価格などは大差ありません。高さを変えることができるコットもありますね。
ハイコットの特徴
- 地面からの熱を全く感じない
- 収納時のサイズが大きめ
- 座面が高いのでベンチ代わりになる
ローコットの特徴
- 地面からの熱を少し感じる
- 収納時のサイズが小さめ
- 座面が低すぎてベンチ代わりにはならない
まとめ
コット寝の欠点は荷物が増えることと準備や片付けに手間がかかること。ただし、それらの欠点を上回る利点があり、私が通年キャンプできた秘策でもありました。
母子はインナーテントで雑魚寝、父はコット寝というのはよくあるパターン。コットはまず1台から始めてみて、気に入れば買い増してみるのはいかがでしょうか。
おすすめのコット5選
部品を組み立てるタイプのコットは手間がかかりすぎます。多少重く大きくても、ファミリーキャンプではなるべく設営や撤収の簡単なコットがおすすめ。
人数分並べて寝床にする場合、高さを合わせて隙間ができないように並べられると、寝袋や毛布が落下せずに済みます。以下は隙間ができにくく簡単なコットです。