東北・北海道キャンプ旅行2015にて「星に手のとどく丘キャンプ場」に家族4人で4泊滞在しました。
富良野の高台から見る雄大な景色、360度に広がる満天の星空、広々としたオートサイト、昼夜ともに過ごしやすい気候、美味しいジンギスカン料理など、キャンパーにオススメしたくなるポイントがたくさんある素晴らしいロケーションでした。
もし北海道に行くなら一度は訪れていただきたい、星に手のとどく丘キャンプ場@中富良野町のキャンプ場レポです。
この記事の目次
キャンプ場の基本情報
住所:北海道空知郡中富良野町字中富良野ベベルイ
※中富良野町立本幸小学校を越えて、そのまま長い坂を上ると目的地です。
カーナビでは「星に手のとどく丘キャンプ場」ではなく「ひつじの丘」で見つかりました。念のため電話番号検索を使い「0167-44-3977」を設定するほうが確実です。
キャンプ場受付
センターハウスにある受付。木の温もりを感じる北海道らしい建物です。チェックインのため昼過ぎに伺うと、テラス席でジンギスカンを食べている方がたくさんいらっしゃいました。
時間帯によっては受付でだいぶ待つ可能性もあるので、時間に余裕を持って到着するのがよいかと思います。なぜだいぶ待つことがあるかというと、後ほど紹介する乗用カートでのサイト案内が実施されているためです。
オートサイトの場合、サイト料金は1000円、宿泊料金が大人600円・小人300円でした。大人2名・子供2名のファミリーキャンプだと4泊5日で計11200円。1泊あたり2800円と千葉県内のオートキャンプ場と比べ格安です。
チェックインは13時から、チェックアウトは11時まで。一般的なオートキャンプ場と同じ設定です。レンタル品もテントや寝袋からジンギスカン鍋まで、とても充実していました。
受付+売店の管理棟にはたくさんの写真が飾られています。真ん中でガッツポーズされている方がオーナーさんです。口コミ評価も高く本州からのリピーターも多いキャンプ場とのことで、とても楽しみ。
受付で記入を終えると各サイトを実際に見ながら案内してもらえます。カートの助手席に乗りながらコンサルテーション(※)を受け、2ルームテントを張るのに最適な広々としたサイトを推薦していただき、現地を実際に見て迷うことなく場所決定です。
(※)家族構成やどんなテントかなどの条件にあわせてオススメしてくれます。
サイト詳細
キャンプ場内は大きく分けて「星のサイト」と「丘のサイト」に分類されます。今回は「星のサイト」に滞在したのでご紹介します。
星のサイト
サイトは少しだけ傾斜がありますが、ペグ打ち、水はけ、いずれも良好。auのiPhone6ならびにタブレットでの電波状況は芳しくなく、アンテナはだいたい1~2本でした。
凸凹の少ない平坦な芝生で、フカフカしています。サイト同士がキッチリとは仕切られておらず、目印があるだけです。フリーサイトに近い感覚で開放感がたまりません。
サイトには焚き火や炭火での調理が出来る、直火可能な炉が設置されていました。炉を使わずに持参した焚き火台でも良いのですが、芝生にダメージを与えないよう注意しましょう。
星のサイトには5ヶ所だけ2段になったサイトがあります。上段・下段ともに1家族で同時利用可能で、下段にテント、上段にタープやシェルターを設置しているご家族が多かったように感じます。
単純な芝生の2段だけではなく、木々で上下段が分かれているサイトもあります。木々の合間にある秘密の抜け道のようで、実に子供が喜びそうな造りです。
我が家のテント装備は2ルームシェルター+ヘキサタープの組み合わせなので、2段サイトではなく平坦なサイトにさせていただきました。170cmアルミポールを使って実測したところ縦横ともに9回ずつでしたので、おおよそ15m×15mと十分な広さです。
夕方になると薪の販売がまわってきてくれます。結構重いのでこれはありがたい仕組み。1カゴ500円にしては十分な量が入っており、滞在期間中に計3カゴ購入しました。火持ちもよかったです。
ごみ捨てルール
中富良野町には焼却炉がないとのことで、少し変わった7つの分別となりますのでご紹介します。ポイントは埋め立てゴミです。
時間:7:30~9:00のみ、センターハウスへ持参
処分代:毎回100円を持参する
分別1.生ゴミ(ビニール袋から出して捨てる)
分別2.プラスチックゴミ
分別3.埋め立てゴミ
分別4.衛生ゴミ(オムツなど)
分別5.空き缶
分別6.空き瓶
分別7.ペットボトル(キャップは埋め立てゴミ、ラベルはプラスチックゴミ)
分別3.の埋め立てゴミはいわゆる燃えるゴミのことですが、焼き網や鉄板、せとものや金物もここに含まれます。汚れているビニールも埋め立てゴミですが、キレイなビニールは分別2.のプラスチックゴミです。
分別の判断に迷う場合は、尋ねれば何でも教えてくれます。ごみ出しできる時間が決まっているので、9時前になると管理棟から大声でゴミ収集の時間であることを知らせてくれます。
水まわりをチェック
続いて気になる水まわりをチェック。星のサイトの炊事棟は蛇口が3つ、お湯は出ません。キャンプ場自体が高台にあるため、水道はかなり下から汲み上げているそうなので水圧は少し弱めでした。
星のサイトのトイレ。トレーラーハウスの隣に男女1つずつとなります。土足厳禁なので、中に置いてあるサンダルに履き替えましょう。
ウォシュレット付きで、綺麗に掃除されています。濡れた手を拭くためのタオルがトイレや炊事棟にかけてあり、キャンプ場を管理されている方の細かい気配りが行き届いていると感じました。
ひつじの丘ジンギスカン
キャンプ場と同じ敷地にある「ひつじの丘ジンギスカン」。受付や売店のとなりがテラス席となっていて、多くの来客で賑わっています。富良野らしい光景が眼下に広がります。
おすすめはプレミアム(900円)。お店イチオシ「お肉はとても柔らかく全く臭みがない」ということでガッツリ食べてみましたが、全くもってその通りでした。ジンギスカン苦手だなと思う方もぜひ一度お試しあれ。
お肉を頼むとタマネギだけはセットになっています。他の野菜やご飯を一緒に食べたいときは別で注文しましょう。
キャンプ場に宿泊してジンギスカンを食べる場合、テラス席で食べるだけではなくサイトに食材を持ち帰ることも可能とのことでした。その際はジンギスカン鍋を貸してもらえるので、直火で豪快にジンギスカンを作るのもアウトドアらしくて良いですね。
ジンギスカンにあうもの、サッポロ黒ラベル。ちなみに缶はサッポロクラシックでした。長旅の疲れも一気に吹き飛ぶ、幸せな瞬間。
クーポン持参で「お食事の方にしぼりたて牧場牛乳をサービス」してくれました。ぐるなびや公式ホームページにクーポン情報が記載されています。「お食事の方に」というのは、例えば家族4人で行った場合、
- 4皿食べれば、4人分の牛乳サービス
- 3皿食べれば、3人分の牛乳サービス
- 5皿食べても、4人分の牛乳サービス
という意味でした。
ミシュランガイド2012掲載店。確かに納得、ホント美味しかったです。食事は味覚だけでなく視覚も大事な要素と思っていますが、雄大な富良野の景色を一望できる丘でのジンギスカン、最高でした。
ひつじの丘のジンギスカンは通信販売も行っているそうです。インターネットで注文することも可能ですが、出来れば一度足を運んで食べてみてください。
アイス作り体験
何か子供達が体験できるものあるかとオーナーさんにお聞きしたところ、搾りたて牛乳を使ったアイス作りを紹介いただきましたたので、早速3名分やってみました。
材料は牛乳、生クリーム、砂糖、卵だったかと思います。それぞれを混ぜてから、ボールの中で冷やしていきます。温度を下げるために氷の上には大量の塩がかかっています。
しばらくボールを回していると手作りアイスクリームの完成!予想通りに美味しいです。小さな子供でも簡単に体験できるので、ぜひお試しあれ。
羊たちの来訪
朝6時半ごろ「メー」という鳴き声で目が覚めました。どうやら近くで羊が鳴いているようです。早速テントの外を見てみるとビックリ、放し飼いになった羊たちがサイトを訪問してくれていました。もちろん子供達は大喜びです。
最終日に撤収作業しているとき、大量の羊たちに取り囲まれました(^^)朝起きたら近くに羊が来ているなんて体験、なかなか出来ないと思います。
オートサイト以外を簡単にご紹介
2名用のトレーラーハウス。星のサイトにあります。キャンピングカー好きな子供達にとっては憧れの的だったようです。
丘のサイトには色々なタイプのバンガローがありました。手前が6名用、奥が5名用でロフト付き。バンガローはかなり人気があるらしく、出来れば早めに予約したほうがよさそうですね。
テラス付きの6名用バンガロー。キャンプ場のなかでも特に高台にあるので、ここからの景色は抜群。テラスにチェアを持ち出して夜空を眺めたら、きっと手を伸ばして星を掴もうとするのではないでしょうか。
管理棟近くにある2名用バンガロー。トイレと炊事棟がすぐ近くにあります。バンガローは全体的に新しい建屋が多く清潔感があります。
星のサイトの近くにある「ライダー・チャリダー専用サイト」。直火の炉が設置されていないので、子供達が足を踏み外す心配もなく格好の遊び場となっていました。
近隣施設をチェック
近隣施設、まずはお風呂。キャンプ場にもシャワー設備はありますが、近隣でゆったり足を伸ばせる温泉、フラヌイ温泉です。昔ながらの共同温泉施設といった感じで、露天風呂は見当たりませんでした。
キャンプ場で銭湯を尋ねると、きっとフラヌイ温泉を紹介されるかと思います。その際、割引券をもらえます。
もう一つは万華の湯(ばんかのゆ)。フラヌイ温泉より高額ですが、ベストムの隣にあるので入浴と買い出しを一度に済ませることが可能です。
近隣で一番大きなスーパー、ベストム。ホームセンターやドラッグストアも併設されているので、大抵のものはここで購入可能となってます。おもちゃも売ってました。
最後にコインランドリー、らんどりーたいむ。特に長期滞在される場合は洗濯物が溜まってくるので利用することになりますが、注意点が1つ。洗濯機、乾燥機ともに100円玉が必要ですが両替機がありませんでした。
自動販売機がコインランドリー前にあるので1000円札で飲み物を買えば小銭を作れますが・・・どうも店主の作戦のように思えて仕方ありません。我が家が行った際はさらに自動販売機もつり銭不足だったので、コインランドリーの向かいにある病院内でジュースを買って100円玉を準備しました。
これら4ヶ所、いずれもキャンプ場から車で15分程度の距離にあります。もしコインランドリーに行く場合は、洗濯機にかけてからフラヌイ温泉に行き、その帰りに洗濯物を取り出すと時間的にちょうど良いそうです。
自衛隊の演習
富良野は自衛隊の町。星に手のとどく丘キャンプ場の地図をみるとわかりますが、すぐ裏手が陸上自衛隊の上富良野演習場となっています。
受付の際にオーナーより説明を受けましたが、実際に5日間滞在してみて20時半以降は気にならなかったのでご安心を。夕飯食べているときなど砲撃音(≠銃撃音)が稀に聞こえますが、子供達には花火の音だと思ったようで、音がするたび辺りをキョロキョロ見渡している姿が微笑ましかったです。
富良野周辺で観光
富良野周辺にあるファーム富田、フラノマルシェ、カレーのふらのや、カンパーナ六花亭を巡りました。
キャンプ場から富良野周辺の主要観光スポットまで、おおよそ20分程度で到着するので気軽に出かけることができます。
美瑛・旭川周辺で観光
美瑛・旭川周辺にある四季彩の丘、旭山動物園、美瑛選果、けむり屋を巡りました。旭川までは1時間以上かかり、もし美瑛も同じ日に観光しようとすると一日がかりでお出かけとなります。
キャンプ場レポのまとめ
星に手のとどく丘、ホントいい名前ですね。滞在中スッキリしない天気だったこともあって満天の星空を見ることが出来たのはわずかでしたが、田舎出身の私でも見たことがないほど凄かった。もし流星群の日にいたら人生最高の天体ショーになることでしょう。
例えがイマイチですが、自宅だとだいたい裸眼で10個、メガネで100個の星が見えます。星に手のとどく丘キャンプで午前2時に見えた星空は裸眼で300個以上。メガネかけると数え切れないほど、思わず息を呑む美しさ。
空を見上げなくても、遠くの地平線までたくさんの星が見える。これぞまさにリアルプラネタリウム、都会のコンクリートジャングルでは絶対に味わうことが出来ませんでした。ぜひお試しあれ。