シマノのクーラーボックス「フィクセル プレミアム 300」を入手しました。コールマンやイグルーのような海外製のキャンプ用クーラーボックスとは作りが全然違う!
クーラーボックスの性能を大きく左右する断熱材として真空パネルが6面全てに搭載されており、もはや電源のいらない小型冷蔵庫と言っても過言ではないほど。
カタログスペックで「I-CE値 90h」と最強の保冷力を発揮する釣り用クーラーボックスの実力とファミリーキャンプにおける使い勝手を検証してみました。
この記事の目次
夏キャンプに必要な保冷力とは
最高気温が30℃を超える夏キャンプにおいては、日陰の確保や虫対策と共に生鮮食品や飲み物を如何にして冷たい状態で長時間保管しておけるかがポイント。
あらかじめ凍らせておいた保冷剤やペットボトルをたっぷり入れたクーラーボックスは、美味しい食べ物やお酒をアウトドアに持ち出すのに欠かせない必需品ですね。
断熱材により高い保冷力を発揮するクーラーボックスがどうしても苦手とするのは次の3点。いずれも真夏には避けられない保冷の大敵です。
- 直射日光を浴びること
- 地熱により熱せられること
- 冷気が逃げること
直射日光を防ぐにはタープやテントで作った日陰に置いておく、地熱を防ぐにはラックやスタンドを使ってクーラーボックスを直置きしない、冷気がなるべく逃げないようにするには蓋の開け閉めを短くするなどの対策が有効ですが…
どんなに対策を取ったとしても、夏キャンプはどうしても日差しが強く気温が高いためクーラーボックスから飲み物を取り出す回数も多くなり、想像以上に長時間の保冷に苦戦しがち。
夏休みに家族4人で1泊2日のキャンプに出掛けることを想定したとき必要な容量・保冷力・使い勝手を判断し、現状の不満を解消するべくシマノの釣り用クーラーボックス「フィクセル プレミアム 300」を入手しました(^^)
現状の不満点は?
これまでは、本国アメリカでクーラーボックスのシェアNo.1となっているイグルーのマックスコールド62QT(以下、マックスコールド)やマリーンウルトラ30(以下、マリーンウルトラ)をメインとし、サーモスのソフトクーラーバッグをサブとして使っていました。
マックスコールドの使い勝手や保冷力に大きな不満はないものの、スバルの中型SUV「フォレスター」のラゲッジスペースにはサイズが大きすぎて車載を断念…
後部座席の足元にスッポリ収まるサイズが嬉しいマリーンウルトラの保冷力では真夏のキャンプを乗り切ることができず、つり具の上州屋が運営するアウトドアショップ「アウトドアワールド」で高性能クーラーボックスを比較検討していました。
シマノのスペーザホエールやダイワのトランク大将をじっくり確かめるも「帯に短し襷に長し」状態で、小さな子供がいるファミリーキャンプでの使い勝手はイマイチ。
保冷力は最重要ポイントながら、持ち運びや開閉のしやすさ、作りの丈夫さなどを総合的に検討した結果、横長のクーラーボックス1台で全てを賄うのは厳しいと判断(^^;)
取り回しの良い中型の高性能クーラーボックスをメインとしつつ、使わないときコンパクトになるソフトクーラーバッグで補完するという組み合わせを選択しました。
発泡ウレタンを超える断熱材
キャンプ用クーラーボックスとして定評のあるコールマンやイグルーの断熱材として用いられているのが発泡ウレタン。マックスコールドやエクストリームクーラーのような上位モデルは、6面全てにウレタンがしっかり充填されており高い保冷力が期待できます。
一方でホームセンターで安く売っているクーラーボックスの断熱材として用いられているのは発泡ポリスチレン。いわゆる発泡スチロールや発泡スチレンと呼ばれるもので、ダイソーなどでも販売されているとおり安価かつ軽量な断熱材として広く普及しています。
そしてキャンプ用クーラーボックスに採用されている発泡ウレタンや発泡ポリスチレンなどの断熱材を遥かに上回る性能を誇るのが真空パネル。
真空パネルは他の材質と比べ驚異的な熱伝導率の低さ(=熱の伝わりやすさ)を発揮し、外部からの熱を防ぎつつ内部の冷気を逃がさない最強の断熱材!
釣具屋さんに聞いたこと
そもそも釣り用クーラーボックスをファミリーキャンプで活用するにあたり、どのようなことを知っておくべきか基本的なことを店員さんに教えてもらいました。
【クーラーボックスの違いについて】
- 日本製の釣り用クーラーボックスは海外製のキャンプ用クーラーボックスのように雑な作りではないため、そもそも冷気が逃げにくい構造になっている。
- もしキャンプで釣り用クーラーボックスを使うのであれば、断熱材として発泡ウレタンが使われていれば十分な保冷力がある。
- 確かに発泡ポリスチレンは軽くて持ち運びやすいものの、持っていただくとわかるとおり発泡ウレタンと大した差ではないためご希望には即さないと思う。
ざっくり意訳すると上記のような感じ。日本製のクーラーボックスはガタツキも少なく作りがしっかりしているため、海外製のクーラーボックスとは全くの別物と考えたほうが良さそうでした!
ネットで調べてみるとコールマンやイグルーには真空パネルを搭載したモデルがなく、シマノやダイワなど釣り用クーラーボックスの独壇場。どうやら真空パネルの枚数と搭載場所で性能に違いが出るらしい!
パネルの枚数を増やすほど高性能になるのは100%納得ですが、如何に少ないパネル枚数で効率的に断熱できるのかを定員さんに教えてもらいました。
【真空パネルの配置について】
- 釣り用クーラーボックスは岸壁や堤防、船の上で一日中強い日差しや地熱を受けることを想定して作られている。
- 地面やコンクリートから受ける超高熱を防ぐためにも底面に真空パネルが入っているのが最優先。もし少ない枚数の真空パネルを入れるなら絶対に底面から。
- 底面の次に重要なのがサイドの広いほうの面。特に横長のクーラーボックスは側面にパネルがあると保冷性能に効果大。
- もちろん6面真空パネルには敵わないが、底面+側面の広いほうの3面を真空パネルにするだけで相当な断熱効果がある。
- 製品によっては3つにパネルが分かれているものと3面がU字型に一体化されているものがあり、後者のほうが真空パネルの間に隙間ができないため断熱効果が高い。
なるほどー、さすがは専門家。説明が論理的でわかりやすいと感じました。一言でいうとクーラーボックスは価格と性能が比例関係にあるということでしたが、少ない投資金額で高い効果を得るポイントは参考になりました。
ネットで調べてわかったこと
釣具屋の店員さんから色々と話を伺っていて気になったのが、上蓋の断熱性能については特段必要性が語られなかったこと。
帰宅後にシマノやダイワのホームページで製品スペックを見比べてみて気付いたのですが…どの製品も上蓋の断熱については底面や側面ほど注力していない!
アウトドアワールドで比較検討したスペーザホエールもトランク大将も、今回購入したフィクセルも上蓋だけはなぜか全て断熱性能に劣る発泡ポリスチレン!?
ガチンコ性能を発揮する釣り用クーラーボックスが上蓋の断熱性能を重視していないことから推察するに、マリーンウルトラの保冷力の弱さは上蓋ではなく側面や底面の断熱性能の低さに原因があったのかも。
コールマンやイグルーのキャンプ用クーラーボックスだけを比較検討していたら、この事実にいつまで経っても気付かなかったような気がします…勉強になりました。
いっそのことマリーンウルトラの上蓋に小さな穴を開けてウレタンでも注入しようかと考えていたのですが、その方向性が大した効果を発揮しないであろうことが判明しショックを受けつつ諦める決心がつきました(^^)
FIXCEL PREMIUM 300
店員さんのアドバイスに従い一体型3面真空パネルもしくは6面真空パネルを搭載したクーラーボックスを調べ、シマノのスペーザもしくはフィクセル、ダイワのプロバイザーが候補に挙がり、今回はフィクセルを購入することにしました!
サイズの選択
シマノのクーラーボックス「フィクセル」シリーズは、サイズ違いで17L・22L・30Lの3種類がラインナップされています。
オートキャンプ用として使うときは食材中心であればそれほど重くならないため、大きいほうが使い勝手も良いだろうと4人家族にピッタリな30Lサイズ(フィクセル300)を選択!
クーラーボックスは内容量が大きいほど大量に冷たいものを同時に入れておくことで結果的に長時間保冷できる場合が多く、取り回しを損なわない範囲で大きくしておきたいと考えていました。
グレードの選択
フィクセル 300 |
プレミアム | リミテッド | ベイシス | ライト |
---|---|---|---|---|
保冷力 I-CE |
90h | 75h | 50h | 40h |
真空パネル | 6面 | 一体型3面 | なし | |
断熱材 | 発泡ウレタン (上蓋のみ発泡ポリスチレン) |
発泡 ポリスチレン |
||
外寸 | 奥行:350mm、横幅:583mm、高さ:350mm | |||
内寸 | 奥行:259mm、横幅:449mm、高さ:260mm | |||
付属品 | 肩ベルト バッカン |
肩ベルト | なし | なし |
重量 | 6.5kg | 6.1kg | 5.3kg | 4.8kg |
定価 | 50,500円 | 36,500円 | 22,600円 | 18,500円 |
実売価格 | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon |
フィクセル300には断熱材と付属品の違いでライト・ベイシス・リミテッド・プレミアムの全4種類がラインナップされています。
より確かな保冷力を選ぶために。どれだけ氷をキープできるかという〈氷の保持時間〉を保冷力の基準にした新しい単位、それがI-CEです。
I-CE 1hにつき1時間氷を保持できることを指し、たとえばI-CE 60hという表記なら容量の20%の氷を60時間キープできる保冷力がある目安となります。出典:SHIMANO
断熱性能・販売価格・本体重量がおおよそ相関関係にあり、一番下のグレードである「ライト」と一番上のグレードである「プレミアム」には3倍近い価格差と2倍近い性能差があるようです。
外寸や内寸、便利な諸機能はグレードに関わらず共通。釣りをするわけではないため仕分けバッカンは必要ないし、一体型3面真空パネルを搭載した「リミテッド」がちょうど良いかもと考えていましたが…
妥協してグレードを下げ「やっぱりプレミアムにしておけばよかったかも」的な後悔はしたくなかったので、思い切って「プレミアム」にしました!
- 保冷力に15時間もの大きな差がある
- 400gしか本体重量差がなく許容できるレベル
- 思いのほか実売価格に差がなかった
- 上蓋の断熱材の懸念がどうしても拭えなかった
フィクセルはグレードに関わらず上蓋の断熱材が発泡ポリスチレンですが、プレミアムだけは真空パネルが追加で搭載されています。上蓋の断熱材が発泡ウレタンになっているリミテッドがあれば迷わず買っていたかも(^^;)
フィクセルプレミアムの特徴
- シマノ製品のなかで最高の保冷力
- 上蓋が左右どちらからでも開く
- 狭い場所でも上蓋が簡単に取り外せる
- 手を放すだけでパタンと蓋が閉まる
- 上からレバーを引っ張っても蓋が開く
- ボトムの水栓はひねるだけで開閉
- 大人が腰かけても問題ない強度
- ハンドルと肩ベルトが同時装着可能
- クーラー内に凹凸がほとんどない
- 抗菌剤ノバロンが使われている
- 外寸にほとんど無駄がない
- 純正オプション品が豊富
保冷力をチェック!
フィクセルプレミアムの6面真空パネルはどれくらいの保冷力を有しているか、まずは簡単な実験をしてみました。
- 風の通らないキャンプ道具部屋に直置き
- 部屋の温度は28℃~32℃で直射日光なし
- 測定開始時のクーラーボックス内は25℃
- 保冷剤として凍らせたカルピス5本
- ガラスのコップに氷を入れ温度を計測
- 上蓋の開閉は温度計測時に各1分程度
30リットルサイズのクーラーボックスに対して2.5リットルのジュースのみというのは保冷剤代わりとしては少なすぎるかも…本格的な性能チェックは別途実施してみることにします。
8時間経過
コンビニで買ってきた冷凍ペットボトル5本を底に並べ、ガラスのコップに氷を入れた状態でスタート。普段のキャンプではクーラーボックス内に冷たい食べ物や飲み物が満載されており、今回の実験はだいぶ過酷な環境だと思います。
夜寝る前に実験を開始し、翌朝クーラーボックスを開けてみると…ガラスのコップに入れた氷が半分は残っている!?
クーラーボックス内を予冷せずに開始したため、全体を冷やすために凍らせたジュースが相当奮闘したようです。8時間経過した時点ではサーモスの真空断熱タンブラー並みの保冷能力を発揮中。
19時間経過
実験開始から19時間経過。朝早くにキャンプへ出掛けていたとしたら、そろそろ日付が変わるくらいのタイミングということになります。
さすがにガラスのコップに入れた氷はすべて溶けてしまいましたが、ペットボトルはまだ完全には溶けきっておらず3割程度は凍った状態。
クーラーボックス内の温度を計測するためにガラスのコップに残った水で確かめると、5.9℃となっており十分保冷された状態がキープされています。
28時間経過
実験開始から28時間経過。朝早くに1泊2日のキャンプに出掛けたとき、翌朝の朝食を食べ終え片付けて始めている時間帯に相当します。
コップの水は8.3℃と若干上昇したものの、依然として10℃以下をキープしておりアウトドアでの保冷庫としては十分な性能だといえます。
ペットボトルの氷はほとんど溶けてしまい大きな固まりらしきものは見当たらないものの、シャリシャリとしたシャーベット状の食感が残る「飲み頃」となっていました。
33時間経過
実験開始から33時間経過。クーラーボックスに手を入れると依然としてヒンヤリ冷たいものの、コップの水は12.4℃と一気に上昇してきました。
やはり保冷剤代わりとなるペットボトルの氷が数時間前にほとんど溶けてしまったため、外部からの熱を真空パネルが遮断して内部の冷気だけで温度を保っていたと考えられます。
今回の実験はこの段階で終了。丸一日以上10℃以下を保てていたのは流石として、クーラーボックスの保冷力検証はなかなか難しいなというのが率直な感想です(^^)
真夏キャンプで使用した結果
実際のキャンプでどうだったかというと…これまでのクーラーボックスでは到底耐えられないような猛暑日キャンプで板氷が自宅まで残りました!
もしマリーンウルトラであれば土曜日午前中に入れた板氷が翌日朝には完全に溶けていたほどの暑さですが、フィクセルプレミアムなら夕方帰宅したときでも2割程度残っている状況。さすがは6面真空パネル、さすがは国産の釣り用クーラーボックスですね(^^)
フィクセルの使い勝手
自宅内での簡易実験と真夏のファミリーキャンプ、いずれのケースも期待通りの性能を発揮してくれたフィクセルプレミアムですが、強力な保冷力以上に夫婦共々感動したのが「クーラーボックスとしての使い勝手」です。
- 絶妙なサイズと重さ
- 優秀な上蓋とボディ
1. 絶妙なサイズと重さ
大きすぎるクーラーボックスはキャスターがついていないと持ち運ぶのが困難、キャスターがついていると外寸が大きくなり車載に苦労するというのが一般的。
キャスターなしのクーラーボックスに飲み物をいっぱい入れるのであれば25リットル前後が限界ですが、食材や調味料を中心に詰め込んでいくのであれば30リットル前後でも大人の女性がギリギリ持ち運べます。
もし重すぎてハンドルで持ち運ぶのが厳しい場合は、付属のショルダーベルトをセットすれば大人の男性が簡単に持ち運べるはず。性能とサイズのバランスが絶妙だと感じました。
2. 優秀な上蓋とボディ
スペーザでもプロバイザーでもなくフィクセルを選んだ理由、優秀な上蓋とボディの構造にあるといっても過言ではありません!
安心して座れるクーラーボックス
アウトドアワールドでスペーザホエールやトランク大将を確かめてみたときに感じた「上蓋のたわみ感」はフィクセル300には一切ありません。メーカーが自信をもって推奨している通り、フィクセルであれば大人が座っても全く問題ないと思います。
地面にクーラーボックスを直置きすることがないためアウトドアで腰掛ける機会はなさそうですが、例えば自宅でキャンプ道具を整理するときやラゲッジスペースから荷物を積み下ろしするときの一時的な休憩場所として役立ちます。
キャンプにおいては1つの道具を2つ以上の用途で使えるのが「限られた車載スペース・サイトの大きさを活かすために必要不可欠」だと感じており、フィクセルは簡易的な椅子代わりとして期待に応えてくれる商品でした。
便利すぎるラップトップレバー
フィクセルはワンアクションでフタを開閉できる「ラップトップレバー」が採用されており、クーラーボックス内にある食料やお酒をスムーズに取り出すことができます。
トランク大将IIについているパチンと閉じるロック機構はデザイン的には気に入っていたのですが…そんなことを忘れてしまうくらいフィクセルのラップトップレバーが優秀!
数センチ上から手を離すだけで自重により落下した蓋が自動的にカチッとロックされます。色々とテストしてみたところ、おおよそ5cm程度上から落下させれば自動的にロックがかかります。大抵の場合は全開状態からパタンと閉じるのですが、もちろん一度も自動ロックに失敗したことがありません。
上から開閉できる便利さ
クーラーボックスを胸の高さに置いてあることはまずなくて、大抵は地面に直置きもしくはラックやスタンドで底上げされた状態かと思います。
そうするとクーラーボックスから食材を取り出すとき、膝を曲げてしゃがむか腰を曲げてかがむことに…一度や二度であれば気にならないものの、何度も繰り返していると意外と足腰に堪える!
フィクセルのラップトップレバーのように上から引っ張って開けることができる上蓋は、きつくない体制で楽に開閉できるため地味に便利でした。
1泊2日のキャンプで上蓋を引っ張って開けるか側面からロックを解除して開けるか、それぞれの回数を調べてみると100%上から引っ張って開けていました(^^)
向きを気にせず両側から使える
フィクセルの上蓋は両サイドから開くことができるようラップトップレバーが2ヵ所に付いており、向きを気にせずクーラーボックスをサイトに配置できます。
例えばツーバーナーを乗せたキッチンスタンドの脇にクーラーボックスを置いたとき、調理しながら食材を取り出したいときは手前側から、子供達が外遊びから帰ってきて飲み物を取り出したいときは奥側から上蓋を開くことが可能!
両方を同時に開くことで簡単に上蓋を取り外せ、使用後の丸洗いも容易。キャンプ帰りだと匂いが付くことは少ないのですが、クーラーボックス内部は抗菌仕様となっており匂いが残りにくくなっているそうです(^^)
フィクセルプレミアムの欠点
保冷力や使い勝手に優れたフィクセルプレミアム300もメリットばかりではなく、何点か気を付けておきたいデメリットがあります。
スノーピークのアメニティドームMサイズを上回るほどの実売価格、後部座席足元には置きづらい外寸、大きなペットボトルが縦に入らない内寸には注意が必要です。
1. コストパフォーマンス
正直なところ、サイズの大きなエクストリームクーラーやマックスコールドの保冷力と劇的な差はないと思います。釣具屋の店員さんも言っていたとおり、数センチの発泡ウレタンが充填されていれば断熱性能は悪くありません。
マックスコールド62QTとの実売価格差が4倍以上、内容量が2倍程度違うため単位体積あたりの価格が8倍近くも違う現状。
真空パネルがポリスチレンやウレタンより熱伝導率が低く断熱性能が強力ということは理解できたものの、どうしても真空パネル自体が重くクーラーボックスが数万円と高価になってしまいます。
我が家の場合は明確にマックスコールドが車載できないという理由があったため中型クーラーボックスを購入する動機がありましたが、ミニバンで行くオートキャンプ専用として考えた場合にはマックスコールドのコストパフォーマンスに敵うクーラーボックスは見当たりません。
2. サイズ(外寸)
フィクセル300は後部座席の足元に置けない大きさです。ミニバンなら後部座席(2列目)をスライドさせれば足元に置けると思いますが、そうすると3列目を畳んで確保した荷室が狭くなるため本末転倒。
ラゲッジスペースに置くことを想定してフィクセルが妥当か考える必要性があると思います。サイズが許容できないという理由がない限りはマックスコールドで十分です。
なおフィクセルは外寸が限りなく直方体に近いため無駄な場所が少ないのですが、マックスコールドはキャスター付きかつ曲線的なデザインとなっているため荷物を載せるときデッドスペースを発生させやすい形状です。
3. サイズ(内寸)
キャンプ用クーラーボックスが得意とするペットボトルの縦入れ。残念ながらフィクセル300には1.5リットル、2リットルのペットボトルが縦に入りません。
近所のスーパーで安く売っていたサンガリアの炭酸水も縦に入らない…フィクセル300の内寸高さは260mm、サンガリアの炭酸水1リットルは高さ268mmと残念すぎる。
もしペットボトルを横に入れる場合、保冷剤代わりとしてクーラーボックスの上のほうに置くと重すぎて下の食材が潰れ、底のほうに置くと冷気は下に降りるため保冷材代わりになりにくい&取り出しにくいかも。
まとめ
真夏のファミリーキャンプに使うクーラーボックスとして、シマノの釣り用クーラーボックス「フィクセル プレミアム 300」を導入してみました!
釣り用クーラーボックスをキャンプ用として使うとか「暑さで頭おかしくなっちゃったんじゃないの?」とか言われそうですが…保冷力はさておき使い勝手の良さには満足しています。
特に上蓋の使い勝手(ラップトップレバー)は期待を大きく上回り、子供達が蓋をキチンと閉めないことで保冷力がダウンする事態をほぼ100%防げるのはファミリーキャンパーにとってメリット大(^^)
電気やガスなどの動力を必要とするポータブル冷蔵庫には劣るものの、6面真空パネルの保冷力は文句なしに大満足。夏キャンプもフィクセルがあれば乗り切れそうです(^^)
追記1 保冷性能を徹底比較
クーラーボックスやクーラーバッグの保冷力を確かめるべく、コンビニの板氷を使った性能比較実験を行いました。イグルーのマックスコールドとの最強対決も!
追記2 Amazonの返品交換
夏キャンプでクーラーボックスを使用後、新品に交換してもらうことができました。正直者は馬鹿を見ないAmazonプライムのアフターサービスに感動!