ogawaのトンネルテント「アポロン」とtent-Markのウイングタープ「ムササビウイング13ft.TC “焚き火”version」を小川張りで連結。開放的な語らい空間を作ってみました。
試し張りでハイコット4台がスッキリ収まることを確認しデッドスペースの多かったトルテュproの不満を解消。コンパクトな設営サイズを最大限活用できそうな予感(^^)
昼はタープやサイドパネルで大きな屋根を作り、夜はスカートで虫の侵入を防ぎつつフルメッシュにして風通しを良く快適に。アポロンは期待以上に遊び甲斐のあるテントでした!
この記事の目次
トルテュproの不満を解消
当ブログを開設する前に入手したスノーピークの2ルームシェルター「トルテュpro」。現在に至るまで連泊キャンプのメインテントとして活躍中です。
メッシュの多さ、強力な遮光性能、雨風に強いサイドウォール、風の谷のナウシカに出てくる王蟲のような美しいフォルムなど好みなのですが、3年使ってみて不満な点もありました。
- 設営が大変。Aフレームとセンターフレームは天候と体力次第ではかなりハード。
- リッジポールの故障率が高い。全体的な構造に欠陥ありと個人的には思っています。
- コットを並べたとき無駄なスペースが多い。風を受け流す流線型ゆえの弱点です。
設営難易度とフレーム構造
アポロンを買うにあたり設営の難しさは「トンネルテントなら多少は楽になるだろう」と予測。試し張りで立ててみた感覚としてトルテュproよりも楽になったのは間違いありません。
メインポールやリッジポールは手に取ってみるとトルテュproのフレームとほぼ同等。やはりトルテュproは生地の重さとフレームのバランスがイマイチだった感が否めません。
ちなみにいくつかのアウトドアショップでスタッフの方から聞いた話をまとめると、予想通りトルテュproのリッジポールはかなり修理依頼が多かったようです(^^;)
ハイコット4台がピッタリ収まる
残る懸念はコットの収まり具合。トルテュproは前後左右が斜めになっているため、インナーテントの代わりに4台並べるとコットの奥に大きなデッドスペースができていました。
アポロンにハイコットを置く場合、机上の計算ではギリギリ収まる見込み。実物を並べて確かめてみるまで本当に大丈夫か不安がありましたが…結果的に大成功!
コットの奥にデッドスペースなし
愛用しているケシュアのキャンプベッドは高さ45cm、幅は1台65cmで4台を並べると実測270cm。テントのスペックを比較するとアポロンが全幅320cm、トルテュproが全幅360cm。
スペック比較 | アポロン | トルテュPro |
---|---|---|
全長 | 585cm (435cm) |
580cm |
全幅 | 320cm | 360cm |
全高 | 205cm | 205cm |
インナー長辺 | 300cm | 300cm |
インナー奥行 | 210cm | 225cm |
インナー高さ | 188cm | 160cm |
リビング奥行 | 225cm | 355cm |
総重量 | 23.0kg | 24.0kg |
税込定価 | 156,600円 | 192,240円 |
アポロンは前後の出入口が垂直の観音開きになっているため、コット4台の横幅さえ収まればギリギリまで押し込むことができます。必要な通り道も確保できデッドスペースは一切ありませんでした(^^)
コットはベンチ兼ベッド
一見するとトルテュproのほうが広くコットの収まりも良いはずですが、形状の違いでカタログスペックと居住性は全く異なることがわかります。室内空間の広いトンネルテントの本領発揮。
ただし全長190cmあるコットを置くとある程度のスペースを必要とします。横から見るとサイドパネル1枚分よりも少しはみ出ており、インナーテントを使うより若干リビングが広くなる程度。
全長585cmのアポロンですが、実質的な室内は全長435cmしかありません。残りは庇(ひさし)とサイドウォールのため室外。狭い室内を有効活用するにはコットにテーブルを近接させてベンチ代わりにするのがよさそうです。
ムササビウイングを連結
アポロンの前後方向は前述のとおり垂直な観音開きのためフライを跳ね上げることができません。もし屋根を拡張するならタープを連結する必要があります。
手持ちのタープで色合いや用途が合いそうなのがテンマクデザインのポリコットン製ウイングタープ「ムササビウイング13ft.TC “焚き火”version」です。
トンネルテントに小川張り
アポロンのメインポールは強い負荷のかかるタープを直接連結するには不向き。連結に使えそうな中央のリッジポールが収まっているポケット部分は強度不足。そんなときは小川張りの出番です!
これが唯一の正解というわけではありませんが、アポロンの全長にあわせセッティングテープを伸ばし、リア側のタープポールを245cm、フロント側のタープポールを185cmにしてみました。
庇とリッジポールを有効活用
注目はテントとタープの連結部分。小川張りの写真を見て重なり具合がトンネルテントにしては浅すぎるのではなかろうか…と思った方はご名答。
カマボコテントやレイサだとメインポールにタープを被せる形で設営しますが、アポロンは3本のリッジポールで庇が張り出しているため、メインポールではなく庇部分を有効活用したままタープで屋根を延長できます。
1人で小川張りするときのポイント
ムササビウイングのタープポールのロープは基本1本ですが、1人で小川張りするときは途中でポールが倒れないよう自立させるために二又ロープで安定感を出しています。
フロント側サイドのロープは地面にペグダウン。リア側サイドのロープはアポロンのメインポールに連結するとサイドパネルを跳ね上げやすくなります。
ムササビウイングを連結することで前後方向の屋根が広くなり、タープの下で焚き火することもできます。半分見た目重視の自己満足ですが色々工夫しながら楽しめました(^^)
サイドパネルの有効活用
関東の区画サイトは狭いことが多く、いざ設営してみたものの出入口を使いこなせないことも。前後も左右も対称なアポロンなら立てた後に幕内レイアウトを決めるのも容易!
レイサ唯一の欠点といわれるスカートが付いており、虫や冷気の侵入を防ぐことができます。スカートの有無は通年でコット寝できるか否かに大きく関わってくるため我が家的には大事な要素でした。
サイドパネルを跳ね上げる
アポロンは両側に3枚ずつ、計6枚のサイドパネルがあります。それぞれ個別に巻き上げたりメッシュにできるのが大きなメリット。サイドパネルの形状が長方形のためキレイに巻き上げやすいと感じました。
メッシュ部分が大きく通気性は抜群ですが、より開放感を望むならサイドパネルを跳ね上げて広い空間を作ることもできます。スノーピークのアルミポール170cmがジャストサイズでした。
2枚のパネルを1本のポールで
アポロンの設営講習で聞いた話では、隣り合った2枚のサイドパネルを同時に跳ね上げようとするとポールが4本必要で、その分ロープも張らなくてはならずイマイチと聞いていました。サイドの跳ね上げに関してはロッジシェルターのほうが断然有利だと。
真偽のほどは実際に確かめてみるしかないと思いゴムループやハトメなどを組み合わせながら試してみると、スカートをペグダウンするループであれば2枚のパネルを重ねて1本のポールで跳ね上げできました!
タトアポスタイル!?
photo by チーズタープ
カマボコテントとチーズタープで「チーカマスタイル」を作れるように、例えばアポロンとタトンカをサイド方向に連結すれば「タトアポスタイル」ができますw
実際にはタトンカ 1TCだと長辺が445cmしかなくアポロンのメインポールに被せるには少し長さが足りないため、長辺が480cmある焚き火タープTCレクタがピッタリ(^^)
まとめ
ogawaのアポロンはルーフフライで日差しや結露を防ぎ、スカートで冷気の侵入を防ぎ、メッシュで虫の侵入を防ぐアーチ型テント。ムササビウイングとの連結は相性抜群でした!
アメニティドームやリビングシェルほど設営が簡単ではなく、初心者向けではない点は要注意。特に1人で立てようとすると多少のキャンプ経験がないと厳しいかもしれません(^^;)
カマボコテントやレイサよりも圧倒的に風通しが良く、真夏でも涼しく過ごせる予感がします。フルメッシュにするとプライベート感に乏しいため目隠しにはテンマクデザインの陣幕がオススメです。