道東観光に便利な虹別オートキャンプ場はフリーサイトが無敵すぎる

北海道標茶町の虹別オートキャンプ場

 虹別オートキャンプ場は北海道の東部、標茶町にあるキャンプ場。厚岸や標津、羅臼など海産物で有名な町が近くにあり、釧路や知床を巡る道東観光の拠点にもピッタリ。

 落ち着いた雰囲気の場内、大型遊具のある広大な芝生広場、AC電源完備の区画サイト、設備の整った管理棟やコテージなどキャンプ初心者にもおすすめできるレベルの高さ!

 すぐ近くにクルマを停めてフカフカの芝生を自由に使えるフリーサイトが特に秀逸。周辺の買い物スポットや観光地など「道東のへそ」にある虹別オートキャンプ場を紹介します。

キャンプ場の概要

住所:北海道川上郡標茶町字虹別690-32
電話番号:015-488-2550

 夏休みの北海道キャンプ旅2017で虹別オートキャンプ場に2泊滞在しました。予約方法は電話とFAXのみ。道内の小学校の2学期が始まった8月下旬だったため直前の予約でも問題なく受け入れてもらえました。

 千葉県の自宅から直線距離で約950km、フェリー泊と自走700kmでようやく到着するほど遥か彼方にあります。北海道はとにかく広いため札幌近郊から週末1泊2日はしんどい距離かもしれません(^^;)

主要港から相当遠い

接岸直前の苫小牧港フェリーターミナル

  • 苫小牧港から:約350km、5時間以上
  • 小樽港から:約400km、5時間半以上
  • 函館港から:約600km、8時間以上

 北海道と本州を結ぶ主要なフェリーターミナルから軒並み遠く、もし苫小牧港や函館港から向かうなら当日中に虹別オートキャンプ場でテント泊するのは難しいと思います。

新日本海フェリーは小樽港到着が早朝なので新潟や舞鶴から渡航される方は同日中に移動してテント泊することも可能です。

虹別オートキャンプ場のバンガロー周辺

 チェックインは17時まで。道東は関東や関西よりも日の出と日の入りが早く、8月下旬だと18時過ぎには暗くなりました。この辺りは12月だと15時台には日没となるそうです(^^;)

 フェリーを降りたら途中にある十勝(帯広周辺)で1泊してから向かうと安心です。北海道キャンプ旅2017ではカントリーファーマーズ藤田牧場@鹿追町を中継点に設定しました。

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 最寄りのインターチェンジは道東自動車道の終点である阿寒IC(2018年現在)。高速を降りて一般道で約90km、1時間半ほどかかります。周辺は広大な牧草地が広がる北海道らしいのどかな風景です。

道東観光の拠点に最適

虹別オートキャンプ場は道東観光の拠点にピッタリ

  1. 釧路(湿原、トロッコ列車、タンチョウ)
  2. 厚岸(牡蠣)
  3. 標津(サケ、イクラ)
  4. 羅臼(昆布、知床)
  5. 網走(流氷、刑務所)
  6. 北見(ハッカ、カーリング)
  7. 阿寒湖(マリモ)

 北海道キャンプ旅2017の滞在拠点に選んだ理由はズバリ、道東のメジャーな観光地のほぼ中央に位置するから。屈斜路湖や摩周湖もすぐ近くにあります。

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サイトと場内の雰囲気

 場内はフリーサイト・区画サイト・宿泊施設に分かれています。林間サイトではあるものの木々がうっそうと生い茂っているわけではなく、適度な日向と日陰が混在しています。

フリーサイト

虹別オートキャンプ場で乾燥撤収に成功

 虹別オートキャンプ場の魅力は何といってもフリーサイトの素晴らしさ。丁寧に整備されたフカフカの芝生にテントやタープを広げてのびのび過ごすことができます。

 1泊あたり高校生以上370円、小学生以上210円で泊まれることができ、大人2人+小学生2人の一般的な家族構成だと1泊1,160円で滞在することができます!

虹別オートキャンプ場のフリーサイトは木陰あり

 フリーサイトには木々が点在しており木陰にコットを広げて昼寝したり、センターハウスに近いところに設営したり、バンガローに近いところでグルキャンしたり使い勝手は良好です。

 美しい芝生を維持できているのはクルマが乗り入れできないのも理由の一つ。とはいえフリーサイトに沿って駐車スペースがあり、荷物を運ぶのも難しくはありませんでした。

虹別オートキャンプ場の場内に置いてある遮熱板

 焚き火する際は焚き火台の下に耐熱板を敷いて芝生を保護するのがルール。全体的に地面のコンディションは安定しており傾斜や凹凸もありません。

 フリーサイトの欠点は水まわりが少し遠いこと。駐車スペースの近くにテントを設営するとトイレ・炊事棟ともに距離があり小さな子連れには不向きかもしれません。

区画サイト

 区画サイトは3種類。一般的な個別サイト、キャンピングカーの滞在に便利なパワーサイト、グループキャンプに最適なパーティーサイトがあり、全てにAC電源があります。

個別サイト・パワーサイト

虹別オートキャンプ場の個別サイトは少し狭め

 虹別オートキャンプ場の個別サイトは全25区画。区画と区画の間は木々で仕切られており、一定のプライベート感は確保されています。クルマを横付けできるため荷物運びも簡単。

 気になるのが各区画の狭さ。北海道のキャンプ場といえば広大な敷地を活かした解放感が魅力ですが、大型2ルームテントを設営するとタープを張る余裕はないかもしれません。

 キャンピングカーで滞在するとき便利な上下水道付きのパワーサイトも5区画あります。8月下旬の場内を見てまわった限りではフリーサイトとパワーサイトは人気があるようです。

パーティーサイト

虹別オートキャンプ場のパーティサイト

 個別サイトやパワーサイトから離れた場所にあるパーティーサイトはクルマ4台を横付けしてグループキャンプできる区画サイト。1泊6,480円のため割り勘すると格安ですね。

 個人的には駐車スペース、芝生ともに広さが足りず最大3家族(できれば2家族)での利用がベターな気がします。奥まった場所にあるため夜歩くとかなり怖いのと、センターハウスにあるトイレは遠いです。

宿泊施設

虹別オートキャンプ場の個別サイト

 虹別オートキャンプ場はフリーサイトだけでなく最大8名まで滞在できるコテージも魅力的。寝具や電化製品などが付属しており繁忙期が1泊10,800円、繁忙期以外が1泊6,480円!

 設備だけでなく雰囲気が素晴らしい。テントサイトから3棟とも離れた場所にあり、林間の涼しさと静けさを存分に味わえます。コテージ同士も間隔が開いており予約の取りにくさ以外、大きな欠点なし。

 フリーサイトの近くには1泊3,240円で泊まることができるバンガローもあります。クルマを横付けできるだけでなくタープを張る芝生もあるためアウトドア初心者にもピッタリ。

水まわりをチェック

虹別オートキャンプ場のセンターハウスの男子トイレ

 虹別オートキャンプ場の水まわりはキャンプ場として大きな不満のないレベル。温水便座やウォシュレットなどは設置されておらず個人的には可もなく不可もなく。

 センターハウスのトイレは清掃が行き届いており汚いと感じることはありませんでした。個別サイト近くにあるトイレ棟も同様です。身障者用のトイレもありました。

虹別オートキャンプ場の炊事棟と洗濯乾燥機

 炊事場もトイレと同じくキレイに掃除されており、キャンパーのマナーの良さを感じます。お湯は出ないため春秋の洗い物は水が冷たく感じるかもしれません(^^;)

 センターハウスには長期滞在するとき便利な設備も設置されていました。洗濯機が45分200円、乾燥機が1時間100円、コインシャワーが10分100円といずれも良心的な価格です。

芝生広場と大型遊具

虹別オートキャンプ場の芝生広場とダム湖

 何より驚いたのが木々の間を抜けた先に広がる芝生広場。ローラー滑り台やアスレチック、東屋などが整備されており子供達がのびのび駆けまわったりフリスビーできます。

 フリーサイトの5倍くらいあるのではないかと思うほど広大でフカフカの芝生…多少駐車場から遠くても良いので、ぜひここをフリーサイトにしてほしいw

 場内には他にもセンターハウス最上階に周囲を見渡せる展望室があったり、ニジマス釣りができるシュワンベツダム湖があったり、都会の喧騒を忘れ自然の中でのんびりできます。

近隣の温泉・買い物スポット

虹別オートキャンプ場周辺の買い物・温泉スポット

  1. セブンイレブン標茶虹別店
  2. フクハラ摩周店
  3. フクハラ標茶店
  4. 東武サウスヒルズ
  5. 西春別温泉クローバーハウス
  6. 養老牛温泉

 最寄りのコンビニは2kmほど離れた場所にセブンイレブンがあり、お酒や氷も売っていました。セブン銀行のATMや宅急便の発送など買い物以外のサービスも一通り揃っています。

 コンビニの周辺には郵便局やガソリンスタンドもあります。近隣にスーパーがないため、ちょっとした買い物はコンビニで済ませるのがおすすめ。

フクハラより東武サウスヒルズ

虹別オートキャンプ場に一番近いスーパー「フクハラ摩周店」

 虹別オートキャンプ場の近隣には簡素なAコープが何店舗かありますが、食材や飲み物を買うならスーパーまで片道20分~30分程度はかかります。

 ほぼ同心円状にスーパーが3店舗あり、最も近いフクハラ摩周店より5分~10分ほど遠い中標津のバイパス沿いにある東武サウスヒルズが品揃えは充実しています。

 羅臼や標津方面に出かけた帰りに通る場所なのでクーラーボックスを積んで観光に出かけ、帰りに立ち寄って食料を買い込むと効率的かと思います。

西春別温泉クローバーハウス

西春別温泉クローバーハウスの成分表

 センターハウスで近隣の温泉を尋ねると、別海町にあるペンション「クローバーハウス」の日帰り入浴を紹介されました。国道243号線沿いにあるものの夜向かうと真っ暗すぎて素通りするためカーナビ必須!

温泉は、炭酸とメタケイ酸を含むお肌にやさしいモール温泉。短時間で芯から温まり湯ざめしにくい、肌の汚れや角質を落とし、肌に潤いを与える美肌効果が人気です。天然温泉100%、源泉掛け流し、加温なし、加水なし。

出典:別海町観光協会

 西春別温泉という源泉かけ流し、加温・加水なしの温泉です。大人440円、小学生140円でした。シャワーも浴槽も黒くてビックリ!かと思いきや、実家周辺の温泉が黒く小さい頃から見慣れているため特段の感動なし(^^;)

まとめ

虹別オートキャンプ場でレンタル自転車に乗る

 虹別オートキャンプ場はオートリゾート滝野や苫小牧アルテンほど全国的な知名度はありません。道東に行くと決めてガイドブックを読み込むまで全く知りませんでした。

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 立地と雰囲気は良さそうだからと半信半疑で滞在してみると「北のグリンヴィラ」と呼んでも差し支えないほど素敵なキャンプ場でした。フリーサイトはぜひまた行きたいレベル!

 時期にもよるかと思いますが、関東や関西からフェリーで渡航してきているリピーター(引退後に道内をのんびり巡っている方を含む)が多かった印象です。