いつか北海道でキャンプしてみたいけど準備とか色々大変そう…。そんな不安を解消すべく「北海道キャンプ旅のスタートアップガイド」を作りました。
毎年夏休みにフェリーで渡航しテント泊やコテージ泊することで得た知識と経験から、はじめてのキャンプ旅を計画する上でのポイントをまとめてみました。
この記事の目次
なぜ北海道キャンプ旅が難しいか
- 本州と陸続きではない
- 関東や関西から遠い
- とにかく広い
北海道キャンプ旅の難易度が高いと感じてしまう理由は概ね上記3つに集約されます。一歩を踏み出すには相応の計画が必要なため、心理的なハードルが高い面もあります。
また費用面の心配をされる方もいるかと思います。家族構成などに大きく左右されますが、関東からキャンプ道具を自家用車に満載し8泊9日(うちフェリー2泊)で25万円が目安です。
多少なりともキャンプ経験が必要
キャンプ未経験者がいきなり北海道キャンプ旅をするのは難しい。特に自前のキャンプ道具一式を持ち込んでのテント泊はある程度のキャンプ経験が必要不可欠です。
- 自前のキャンプ道具は説明書を見なくても使いこなせる
- 設営や撤収にかかる時間を経験則から予測できる
目安としては10回程度のファミリーキャンプ経験があれば問題なし。個人差はありますが概ね10回程度でキャンプのコツを掴むことができるかと思います。
スタートアップガイド
北海道キャンプ旅のスターター向けガイドとして宿泊方法、移動手段、渡航手段、渡航時期、キャンプ場の探し方、キャンプ道具の選び方をまとめました。
1. 現地の宿泊方法
まず最初に決めておきたいのが北海道で寝泊りする方法。大きく分けて次の5つになるかと思います。
- テント泊(主に持ち込み)
- テント泊(主にレンタル)
- バンガロー泊
- キャンピングカー泊
- コテージ泊
普段のキャンプで一切レンタルせずに済んでいるなら、ぜひ自前のテントやテーブル、調理器具などキャンプ道具一式を持ち込んで寝泊りしたいですね!
バンガロー泊やレンタルテント泊はキャンプ道具の一部を持ち込み、残りをレンタルで済ますやり方。持ち込む荷物が少なく気軽にキャンプ気分を味わえるかと思います。
2. 現地の移動手段
次に決めておきたいのが北海道に着いたあとの移動手段。路線バスや電車で移動するやり方もなくはないですが、ここでは自動車に絞ってみました。
- 自家用車
- レンタカー(ミニバンなど)
- レンタカー(キャンピングカー)
現地の宿泊方法によって移動手段は変わってきます。もしキャンプ道具一式を持ち込むなら自家用車、レンタル中心ならレンタカーでも大丈夫です。
レンタカーはコンパクトカーよりミニバンのほうが空間に余裕があり長距離移動にも適しています。またキャンピングカーを借りて道内を巡る方もたくさんいらっしゃいます。
レンタカーと宅配便の組み合わせ
キャンプ道具一式を持ち込みつつレンタカーを借りるというやり方も。キャンプ道具を小分けにして宅配便で現地に送ってしまう作戦です。
キャンプ場やレンタカーを借りるお店によっては、あらかじめ荷物を送ることができる場合があるため、どうしても自家用車が厳しい場合は調べてみると良いかと思います。
宅配便で送るのではなく「hinata trunk!」のような保管・配送サービスを使い、自宅で荷物を預け北海道のキャンプ場で取り出す方法もありです。
3. 北海道への渡航手段
宿泊方法と移動手段が決まったら次は北海道への渡航手段。かつて自分が勘違いしていたことなのですが、青函トンネルは自家用車で通れると思ったら大間違い!
- フェリー
- 飛行機
- 電車(新幹線)
2018年時点においては北海道と本州は自走しての行き来ができません。ゆえに自家用車で道内を巡る場合はフェリーの1択、レンタカーであれば飛行機か電車も候補となります。
便の多い飛行機と比べフェリーは本数が少なく、苫小牧と本州を結ぶ商船三井フェリーや太平洋フェリーの個室は争奪戦となりがち。青森や八戸まで自走し海を渡る作戦もあります。
4. 北海道への渡航時期
渡航時期は断然、夏休み後半がおすすめ。もし夏季休暇をフレキシブルに取れる業種なら札幌市内の小学校がいつまで夏休みで、いつから2学期が始まるか調べておくと良いです。
北海道の夏休みは本州よりも少し短く例年8月下旬の平日はどのキャンプ場もガラガラ。夏であれば衣類がかさばらず洗濯も簡単。お盆を過ぎると一気に涼しくなり虫も少なめです。
5. キャンプ場の探し方
交通手段や宿泊方法が決まったら、北海道キャンプ旅で滞在するキャンプ場を探します。とはいえ北海道はとにかく広大。道内にはキャンプ場が300ヶ所以上もあります。
- エリアを絞る
- 北海道キャンピングガイドを買う
- キャンプブログを見る
まず最初に行ってみたいエリアを絞ります。具体的には道南だけにするか、道央だけにするか、道東や道北まで攻めてみるか。
旭山動物園に行ってみたい、十勝ポロシリの限定品を買いたい、厚岸で岩牡蠣をたらふく食べたい、など行ってみたい方面にあわせて絞り込むのも悪くないかと思います。
アバウトな方面が決まったら北海道キャンピングガイドを買ってください。道内全てを網羅した書籍版を買うか、エリアごとにバラで購入できる電子書籍版を買うかはあなた次第。
北海道キャンピングガイドで気になる候補地を5~10個程度に絞り込んだらGoogleで検索。様々なキャンプブログでリアルな体験談を読むことができるはずです。
6. キャンプ道具の選び方
最後にキャンプ道具の選び方。基本的には北海道キャンプ旅専用の道具は必要ありません。使い慣れたものが時間の有効活用の観点からも一番です。
とはいえテントやタープは設営、撤収ともに簡単な装備がおすすめ。キャンプ場を転々とするとき移動日(撤収→移動しつつ観光→設営)があり、移動日に観光できるか否かは短時間で作業できるかにかかっています。
なおノルディスクのアスガルドのようなワンポールテントは手順こそシンプルですが、ペグ打ちが多いため設営と撤収を繰り返しているうちにじわじわと体力を奪われます。
フライシートの素材としては雨に強いポリエステルの出番です。ポリコットンやコットンだと一度大雨で濡れると乾燥させるために多くの時間を要します。
北海道キャンプ旅の道中、ずっと晴れているということはないと思います。1週間も滞在していれば確率からいっても最低1回ないしは2回、雨キャンプのタイミングが訪れます。
もし降られなければ非常にラッキーだった、という感覚です。乾きやすさ次第で道内を転々とできるかが決まるといっても過言ではありません。どうしてもコットン混紡を持ち込むなら無理せずコテージ泊との併用を推奨します。
難易度別の旅行パターン
北海道キャンプ旅は自前のキャンプ道具を持ち込んでテント泊することが全てではありません。ときにはコテージやホテルに泊まり長旅の疲れを癒すことも大事な要素。難易度別にパターン分けしてみました。
パターン1 難易度:低
- 渡航手段:飛行機
- 移動手段:レンタカー
- 宿泊場所:キャンプ場(コテージ・キャビン)
北海道キャンプ旅の最もライトなパターン。コテージ泊であればホテルに泊まるのとそう変わらないため軽装備で済みます。
パターン1の亜種がレンタカー&バンガロー泊。多数のレンタル品が必要となるためイチオシとはいえないものの「基本はホテル泊だけど、1泊だけバンガローを借りてみる」というやり方は悪くないかもしれません。
パターン2 難易度:中
- 渡航手段:飛行機
- 移動手段:キャンピングカー
- 宿泊場所:RVパーク、湯YOUパーク、オートキャンプ場など
北海道でキャンプといえばキャンピングカーの選択肢もあります。新千歳空港の近くにはキャンピングカーを借りることができるお店がいくつかあり、悪天候に強いキャンピングカーはテント泊よりも手軽。
オートキャンプ場だけでなく車中泊できる場所を有効活用しながら効率的に行動範囲を広げることができます。乗り心地や操作性はミニバンやSUVには敵わないため要注意。
パターン3 難易度:高
- 渡航手段:フェリー
- 移動手段:自家用車
- 宿泊場所:キャンプ場(テント)
キャンピングカーを持たないテント泊メインのファミリーキャンパーが考える北海道キャンプ旅のイメージといえばこれ。我が家は例年パターン3が基本です。
南関東の混雑と酷暑に嫌気がさしてキャンプ経験15回程度のときに逃避行することにした記憶があります。渡航時期や家族構成に大きく左右されますが、もし子供が未就学児なら格安で行けるはずです。
不慣れなうちは道中全てテント泊だと大変なので、ときどきコテージ泊を挟んだほうが良いです。日程に余裕が生まれ気力・体力ともに回復できますよ。
スタートアップガイドのまとめ
なぜ当記事を書こうと思ったかというと、ブログを書き始めて約2年半の間に「北海道でキャンプするの憧れます」や「いつかチャレンジしてみたい」という機会に数多く接したから。
これさえ読めば「今年の夏休みは北海道でキャンプできそう!」と考えてくれるキャンパーが増えてくれるとライター冥利に尽きます。
北海道キャンプ旅の細かな内容は過去3年分、毎年まとめ記事にしていますので興味があればぜひ読んでみてください。