北海道キャンプ旅2019の道中、利尻島の姫沼で天の川と利尻富士を観察しました。月明かりのない漆黒の闇と雲一つない満天の星空に包まれた最高の舞台!
2018年夏のスノーピーク本社キャンプ場@新潟で見た感動的な天の川を超える素晴らしい景色に出会え、はるばる利尻島まで遠征した甲斐がありました!!
利尻島の姫沼で見る天の川
礼文島観光編の続き。連泊で滞在中の「利尻島ファミリーキャンプ場ゆ~に」に家族を残し、湖面に逆さ利尻富士が映ると聞く景勝地「姫沼」を目指します。
今回もまた事前の下見(ロケハン)なしのぶっつけ本番。海沿いから姫沼の駐車場まで街灯はなく、利尻北麓野営場よりも一段と暗い!これは期待できそう!!
姫沼の暗さは一級品
photo by Light Pollution Map
光害の程度を示す「Light Pollution Map」のVIIRS 2019だと、姫沼は0.42。夜空の暗さをランク付けした「ボートル・スケール」で国内最高レベルの「class 2」でした。
ボートル・スケール(The Bortle scale)は、ある地域の夜天光の明るさを測るための9段階の数値スケールである。どの程度の明るさの天体が観測できるか、また光害の悪影響がどのくらいあるかを計量することができる。
国内トップクラスの撮影環境
2019年の撮影場所 | 夜空の明るさ |
---|---|
利尻島 姫沼 | class 2 |
利尻島 利尻北麓野営場 | class 3 |
房総半島 野島崎 | class 4 |
三浦半島 城ヶ島 馬の背洞門 | class 4 |
本栖湖 浩庵キャンプ場 | class 4 |
(参考)千葉県北西部 自宅 | class 7 |
(参考)利尻島 ポン山 山頂 | class 3 |
他の場所と比較しないとよくわからないので、2019年1月以降に行った場所をピックアップしてみました。田舎と郊外の境目に値するclass 4が多いですね。
真冬の平日ソロキャンプ旅で行った浩庵キャンプ場も、人がいない場所は相当暗いと思いましたが、それでも利尻島の姫沼と比べれば月とスッポンのようです。
ロケハンの重要性を痛感
エンジンを切って空を見上げると、雲は見当たらず、まさに満天の星空。自分以外、撮影に来ている人もおらず、新月直前の月も沈んだため、真っ暗で何も見えません。
まずは荷物を置いたままペンライトを頼りに下見に出発。舗装路を通って吊り橋のような何かを渡り、駐車場から5分ほどで姫沼に到着。意外と近くて助かった(^^)
利尻島にはクマがいないと信じていたから1人で進めたものの、北海道本島で同じ状況だと怖すぎて無理!明るいうちに下見しておいたほうが良いと改めて痛感しました。
湖面に映る星空と利尻富士
いったん駐車場に戻り、カメラと三脚を姫沼のほとりに運んだら、撮影準備開始。天の川が利尻富士の頂上付近から夜空を縦に貫いており、しばし見とれてしまいました。
この日は風が弱く、利尻富士と星々が湖面に反射して、キャンプ場で撮る「賑やかな光景」とは趣の異なる「幻想的な景色」となっていました。RAW現像下手クソすぎ(^^;)
2019年は天の川の右に明るく輝く木星、左に土星があるのですが、さそり座のアンタレス(木星の右下にある赤い星)が今にも沈もうとしている!まだ20時なのに!?
緯度と星空の関係
シーズン終盤の8月下旬とはいえ、関東で見ていた星空よりも少し下にある気がする。標高の低い姫沼の湖面から、標高約1,700mの利尻富士を見上げているからだろうか…
天文知識のある方には常識かと思いますが、北緯が上がると北極星が空高くにあり、南の空は下に沈んでしまうんですね。数日後に名寄市立天文台で教えてもらいました。
姫沼に適した撮影時期
姫沼から利尻富士と天の川を撮るなら6月~7月頃がベストかと。8月末だと早い時間に利尻富士の真上に来てしまい、夜空が暗くなる頃には南西に沈みかけていました。
ズームレンズだと真っ暗闇でレンズ交換しなくても済むのが便利でした。星撮りはフルサイズ一眼が主流ですが、安価なAPS-Cでも手軽に楽しめるのが良いですね(^^)
妻や子供達が首を長くしてキャンプ場で待っているので、心配かけまいと早めに撮影を切り上げてキャンプ場に戻ると…既に全員ぐっすり寝てましたとさww