道北や離島を巡る北海道キャンプ旅2019の道中、日本最大の人造湖「朱鞠内湖」の湖畔で星空を観察しました。雲が多かったため星空ぐるぐる写真は大失敗(^^;)
名寄市街地の影響で東の空が明るく、北を向いて北斗七星を撮ったり、南を向いて天の川を撮ったり、360度カメラで撮影場所の雰囲気を撮ってみました。
この記事の目次
朱鞠内湖で星空撮影
朱鞠内湖は札幌から約3時間、旭川から約1時間半。日本一のそばの産地「幌加内町」にあり、氷点下40度以下を記録したこともある国内屈指の寒冷地です。
湖の近くに大きな住宅街や繁華街はありません。朱鞠内湖畔キャンプ場は木々の生い茂る「林間キャンプ場」なので、視界の開けた湖畔であれば星空を観察できます。
朱鞠内湖の撮影環境
photo by Light Pollution Map
朱鞠内湖の明るさを「Light Pollution Map」で調べるとキャンプ場の周辺は0.85。利尻北麓野営場と同じclass 3でした。class 2の姫沼には劣るものの悪くはなさそう!
南は幌加内の町役場周辺まで約33キロ、旭川まで約60キロ。西は羽幌や苫前まで約40キロです。南西・西・北西は光害の影響がほとんどありませんでした。
ログキャビンと天の川
- 北東:美深市街地
- 東:名寄市街地
- 南東:士別市街地
北東・東・南東は約22キロの同心円状に市街地があり、特に栄えているのは公開天文台「きたすばる」のある名寄市。やや南にある明るいゾーンはトヨタ自動車の士別試験場です。
カメラや三脚を担いで湖畔に向かう途中、3棟並んで建つログキャビンの上にうっすらと天の川が見えたため、道路沿いの駐車場から撮影。うぅ電線orz
360度カメラで星空撮影
2019/08/30 北海道幌加内町 朱鞠内湖畔キャンプ場 – Spherical Image – RICOH THETA
昼間に下見をした感じだと、キャンパーに人気のある第2キャンプ場・第3キャンプ場は木々が邪魔して天の川の濃い部分(いて座やさそり座)が見えなさそう。
木々が少なく南の空が開けているボート乗り場に移動し、RICOH THETA SCで雰囲気を記録。60秒&ISO800に設定すると、馬の背洞門より少しまともに撮れました(^^)
雲量が多く星が見えにくい夜
管理棟から一番遠い第3キャンプ場は暗めですが、第1キャンプ場近くのボート乗り場付近であれば自動販売機や外灯が明るいため、安全面では心配無用です。
キツネこそ頻繁に見かけますが、さすがにクマは出ないはず。南東の天の川が天頂付近を通り、北西まで伸びていました。かなり雲多めなのが残念。
名寄市街地の光害
雲の量以上に気になるのが対岸の空。朱鞠内湖畔キャンプ場は湖の西岸にあるため、全体的に東の空は開けているのですが、想像以上に明るくてビックリ!
道北屈指の繁華街である名寄の影響が大きく、次いで士別の影響も受けます。南の空を撮ると写真の左側が、北の空を撮ると写真の右側は明るくなってしまいました。
Sequatorで合成&ノイズ除去
姫沼ではできなかったインターバル撮影を設定し、10枚をコンポジット合成。野島崎のときはPhotoshopのレイヤーを重ねましたが、今回はSequatorを使ってみました。
動く星空と動かない地上を単純に合成するといずれかが流れてしまうのですが、Sequatorなら地上風景を固定させつつ、星空だけずらして重ねてノイズ除去できるのが便利。
湖越しに見える北斗七星
ボート乗り場での撮影を終え、下見しておいた第2キャンプ場の湖畔に移動し、北を向いて北斗七星やカシオペア座の撮影に取り掛かります。
北極星を捉えたらインターバル撮影を仕込み、1時間ほど湖畔にカメラを放置。再び戻ってくると星が全く見えないほど星空が雲に覆われており、嫌な予感…
大失敗!星空ぐるぐる写真
ノートパソコンに200枚の写真を取り込みSiriusCompで比較明合成してみると、にわかに信じられないほど大失敗!見るに堪えない写真になっているw
撮影の途中で雲で出てくると、合成が途切れ途切れになり、キレイな同心円にならないんですね。真冬にPICA Fujiyamaで撮ったときは運が良かったようです。
まとめ
残念ながら雲が多く、満天の星空とはいきませんでしたが、天の川や夏の大三角、北斗七星などを湖畔から観察することができました。雲のない日に再び行ってみたい!
星空観察に適した環境だと聞いていたものの、空の明るさはなかなかの強敵ですね。夜中になれば暗くなるとはいえ、早い時間に沈んでしまう天の川は撮影時期を選びそう。
テントやタープとの星景写真を撮るなら、第3の湖畔から南東を向いて湖越しに第2を撮るか、第2の湖畔から北を向いて湖越しに北斗七星と第3を撮るのが良さそうです。