子ぶたのように丸くてかわいいオーストラリア生まれの薪ストーブ「オージーピッグ ファイヤーサイドエディション」を湖畔ソロキャンプで開封&火入れしました。
調理を重視したつくりでダッチオーブンやスキレットと相性良し。テント内での暖房としては不向きながら、複雑な仕組みがないためシンプルで扱いやすいと感じます。
初回使用時の儀式としてコーティングを剥がすために少しずつ様子を見ながら薪を投入。火吹き棒や焚き火ハンガーなどを組み合わせて自由気ままに遊んでみました。
この記事の目次
薪ストーブ ozpig レビュー
2021年はキミにきめた!長野県駒ヶ根市に本社のあるファイヤーサイドの薪ストーブ「ozpig(オージーピッグ)」をふるさと納税の返礼品としていただきました。
オージーピッグのスペック&付属品
- 薪ストーブ本体
- 煙突(通常2本、ダンパー付き1本、エルボー1本の計4本)
- リフティングツール(リフター)
- 脚(通常4本、延長4本の計8本)
- ファイヤーグレート(薪を底上げするロストル)
- ウォームプレート(円形1つ、楕円形1つ)
- キャリーバッグ(収納ケース)
- 取扱説明書(日本語)
ozpigファイヤーサイドエディションの付属品は上記の通りとなっています。薪ストーブ本体の材質は蓄熱性のあるスチール(いわゆる鉄製)、煙突の径は75mmです。
ファイヤーサイドエディションの特徴
本国オーストラリアの製品紹介を見ると、最新モデル「ozpig 2」にはスパークアレスター(火花や火の粉が飛びにくくなるメッシュ)が付属しているようです。
一方で煙突のダンパーが省略されていたり、煙突が径58mmと細かったり、旧型をベースに改良したファイヤーサイドエディションのほうが優れている点もあります。
ファイヤーサイドの別注仕様をうまく本国がフィードバックさせている気がします。さすが薪ストに精通した専門家の意見ですね。同社の含水率計など重宝しています。
オージーピッグの組み立ては単純
猪苗代湖モビレージでの湖畔ソロキャンプにて開封してみました。総重量は約18.5kgとかなり重いものの、多少の衝撃ではびくともしない頑丈さが感じられます。
- 薪ストーブ本体の中から全てのパーツを取り出す
- 本体をひっくり返して脚を4本取り付ける
- 本体を元通りひっくり返してファイヤーグレートを入れる
- 煙突を4本はめ込んだらozpig焚き火モードの完成
脚を回し入れるのが微妙に手間ですが、組み立て手順はとてもシンプル。指紋の跡が焼けて残らないよう革手袋をつけて作業しました。完成まで5分ほどです。
高さは2段階あるが途中で変更不可
もし薪ストーブの高さを出したいときは、ひっくり返したタイミングで付属の延長レッグを取り付けます。煙突取り付け後に延長レッグを追加するのは難しいと思います。
本体上部に円形のラウンドウォームプレートをセットすると「調理モード(よくある薪ストーブの形状)」、プレートを外した状態は「焚き火モード」になります。
ペグ打ちしたり煙突を固定したりする必要はありません。なんせ自重が相当あるので風で倒れることはないかと。屋外限定のozpigを強風で使う可能性はないでしょうしね。
ダンパー付き煙突で排気を制御
ダンパー付き煙突は3本つなぎのどの位置でも良く、今回は手の届きやすい一番下に付けてみました。開いたり閉じたりして排気をコントロールする仕組みかと思います。
- ダンパー全開:ウォームプレートで調理するとき(煙突に排気が流れる)
- ダンパー全閉:焚き火モードや直火調理のとき(煙突に排気が流れない)
薪ストーブに詳しい方は「排気は煙突のダンパーとして吸気は?」と疑問を感じるかと思います。実はこのozpig、吸気をコントロールする術が(ほぼ)ありません。
焚き付けを作って火入れしてみた
太い広葉樹薪をキンドリングクラッカーで焚き付け用として細くし、ファイヤーグレートの上に数本置いたらトーチで着火。市販の着火剤や炭を使っても良いかと思います。
ダンパーを全開にして1分ほどで火が安定しました。細い薪に火が回ったら少し太めの薪を1本入れ、ある程度様子を見てからドアを閉じ、初回の火入れとしては終了です。
樹脂コーティングの剥がし作業
続いてウォームプレート2枚の樹脂コーティング(サビ防止)を剥がすため、加熱しながらダッチスクレイパーで表面の様子を確認。徐々に色が変わってきたときが合図です。
各所から煙が出て不快な臭いがしますが、これはダッチオーブンやスキレットのシーズニング(初回のラッカー塗料剥がしと油慣らし)も似たような感じかと思います。
煙や臭いが収まったら冷まして洗剤で洗い、再び加熱して薄く油を塗ったら完了。もしウォームプレートで直接調理する場合はしっかりシーズニングした方が良さそうです。
下げて使えば焚き火台いらずかも
ダンパーを閉じてウォームプレートを外すと、焚き火台代わりとして使えます。延長レッグを付けないと立って調理するには低めですが、逆に焚き火にはちょうど良い感じ。
メッシュになっているドアからドンドン吸気するため、かなり燃焼効率が良いと思いました。それにしても湖畔でポツンと1人で薪ストキャンプ、景色も良くて最高すぎ。
耐荷重33kgで調理器具と相性良し
調理に特化した機能と簡単に持ち運びできるポータブル性を備えたクッキングファイヤーピット。安全に焚き火を楽しむために、シンプル&ストロングをコンセプトにオーストラリアで開発されました。
出典:ファイヤーサイド
公式サイトで「調理に特化」と謳っているozpig。上の写真は撤収前に軽く作ろうかと同時に加熱している光景。ソロにしては朝から作りすぎ感は否めませんが(^^;)
- ちびパンに油を引いてソーセージを炒める準備中
- コッヘルでチキンスープを温め直し中
- ダッチオーブンで前夜のアヒージョを温め直し中
- ケトルで朝コーヒー用のお湯を沸かし中
一緒に使うと便利なオプション品
ozpigには純正オプション品がたくさんありますが、今回は初めてということで手持ちのアイテムを中心に使ってみました。クリーニングブラシだけは今回のために買いました。
- ファイヤーハンガー(焚き火ハンガー)
- 炭トング(炭ハサミ)
- ファイヤーブラスター(火吹き棒)
- 炭スコップ
- クリーニングブラシ(煙突掃除用)
ドア中央に丸い穴が開いているため、火吹き棒があればドアを閉じた状態でも空気を送れ、かなり相性が良いと感じました。炭スコップは燃えかすの片付け専用です。
燃えかすと煙突内のススの片付け
本体や煙突が十分に冷えたことを確認したら片付け開始。煙突が1本硬化しておりスポッとは抜けませんでしたが、接続部をリフターでトントンしたらパコッと外れました。
煤で真っ黒になっており、クリーニングブラシを入れて1本ずつ掃除。風上で作業したら風下のキャンプ道具やクルマが煤でえらいことに。次は風向きに気をつけようと反省orz
ウォームプレート以外のパーツは全て本体の中に収まり、ブラシやスコップも一緒にキャリーバッグに入れたら片付け完了。いずれオプション品を揃えてみたくなりました。
まとめ
丸くてかわいい薪ストーブ「Ozpig FIRESIDE edition」。シンプルな構造で薪スト初心者の自分にも扱いやすく、焚き火にも調理にも使えてかなり楽しめました。
ozpig最大の注意点は「薪の長さは30cmまで」という制約があること。私は鬼の薪という自分が知る限りキャンプにベストな薪を愛用しているため問題ないのですが…
キャンプ場で売っている薪が微妙に長かった場合、ノコギリで切れば良いとはいえ手間がかかります。薪の長さにはくれぐれもご注意を。ご参考になれば幸いです。