猪苗代湖モビレージでほぼ貸し切りの湖畔ソロキャンプ

猪苗代湖畔でひとりぼっちのソロキャンプ

 福島県会津若松市のRVリゾート猪苗代湖モビレージでソロキャンプしてきました。猪苗代湖を眺めながら薪ストーブで焚き火や調理をのんびり楽しむ贅沢な過ごし方。

 滞在者がほとんどおらず、隣のテントまで約200m離れたほぼ貸し切り状態の静かな場内。10月末の猪苗代湖にしては寒くなく、湖畔の眺望はなかなかのもの。

 大久保商店で会津名産の馬刺しに舌鼓を打ち、まるこ珈琲店でコーヒー豆を現地調達。星空撮影したり、シグマ会津工場にも立ち寄ったり、充実した2日間でした。

猪苗代湖でソロキャンプ

秋の猪苗代湖モビレージで紅葉キャンプ

 緊急事態宣言が解除されたため、キャンプアンドキャビンズ那須高原でのデュオキャンプ菖蒲ヶ浜キャンプ村でのソログルキャンプに続き、3週連続でキャンプです。

 今回は家族や友人のいないソロキャンプ。予約不要な大洗キャンプ場に行こうと思ったら関東から東海にかけて軒並み雨予報で断念。しかし東北は比較的天気がもちそう!

事前に予約はせず猪苗代湖へ向かう

  1. 天神浜オートキャンプ場
  2. 大久保商店(馬刺し専門店)
  3. ヨークベニマル猪苗代店
  4. まるこ珈琲店
  5. シグマ会津工場
  6. RVリゾート猪苗代モビレージ
  7. 道の駅猪苗代

 特に福島県内陸部が曇り時々晴れと悪くない予報。猪苗代湖にいくつかキャンプ場があるため、事前に予約せず7時15分に出発し、東北道の上河内SAで休憩がてら調査。

天神浜でGOOUT CAMP開催中

天神浜オートキャンプ場でGOOUTCAMP開催中

 第一候補の天神浜オートキャンプ場を調べると、この日は全面貸し切り。コロナ禍で春から秋に延期となっていた一大イベント「GOOUT CAMP 猪苗代」が開催中でした。

 天神浜の対岸にある第二候補のRVリゾート猪苗代湖モビレージに電話すると、当日予約でも快く引き受けていただけました。10時45分に磐越道の猪苗代磐梯高原ICに到着。

肉のおおくぼ直営店「大久保商店」

会津の馬刺しを食べたり買えたりできる大久保商店

 前年夏に3泊4日で滞在していた休暇村裏磐梯以来の猪苗代。肉のおおくぼで買い出ししていたとき、お店を間違えて来る方がいて、ずっと気になっていた系列店へ。

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休暇村裏磐梯キャンプ場の区画サイトに滞在し、真夏でも涼しく過ごしやすい避暑地でSUPや焚き火を楽しみました。滞在後半から本格的な雨キャンプとなりましたが、定期的に雨水を逃したり撤収時に工夫することで大きな問題なく悪天候を乗り切れました。

 野口英世記念館の近くにある「大久保商店」。肉のおおくぼは馬刺し以外にも様々な精肉が販売されていましたが、大久保商店は馬肉のみ取り扱っているとのことです。

併設カフェで馬刺しランチをいただく

猪苗代湖の大久保商店で馬刺し定食をいただく

 11時に併設のカフェがオープンし、一番乗りで「馬刺しランチ」をいただきました。会津の馬刺しは辛子ニンニク味噌を醤油で溶いていただくスタイル。あぁ美味しい…

大久保商店で購入できる馬刺しの種類は豊富

 キャンプ場で食べる分として100g購入。休暇村裏磐梯のときはリオンドールで買い出ししましたが、今回は猪苗代キャンプの定番であるヨークベニマルで買い出ししました。

まるこ珈琲店でコーヒー豆を調達

猪苗代湖キャンプにおすすめのまるこ珈琲店

 買い物を済ませてもまだ12時過ぎ。チェックインまで時間があるため、コーヒー豆を調達しに「まるこ珈琲店」に向かいました。BESSの家のようなおしゃれなログハウス!

まるこ珈琲店は素敵なログハウスがよく似合う

 とても素敵なご夫婦がコーヒースタンドを営んでいらっしゃいました。キャンプで飲むコーヒーの美味しさからお店を始められたとのこと。開業動機が納得感ありすぎ。

まるこ珈琲店のメニューと薪棚

 お店の前にタープが張ってあったり、置いてある車がSUVだったり、キャンプ好きなのがヒシヒシと伝わってきました。近くでキャンプするときは絶対に行きたいお店。

カメラ好き必見のシグマ会津工場

シグマ会津工場に来れて感無量

 まるこ珈琲店からキャンプ場に向かう途中、大きな工場の前を通ります。会津といえば普通は会津若松城や白虎隊ですが、カメラ好きの自分的には会津といえばシグマ!

 遡ること10年以上前。まだキヤノンEFマウントの一眼レフを使っていた頃、シグマの30mm f1.4にはとてもお世話になっていました。ここに来れて感無量。

 シグマと会津の関係についてはTHE MAP TIMESの工場レポートが読み応え十分でとても詳しいです。読めば読むほどシグマのものづくりは凄いなぁと感じます。

場内を巡って好きな区画を指定する

猪苗代湖モビレージの駐車場から管理棟へ歩く途中

 13時5分に本日の滞在地「RVリゾート猪苗代湖モビレージ(以下、猪苗代湖モビレージ)」の駐車場に到着。管理棟に向かう途中、場内に人が全く見当たらない…

管理棟の近くからテントが1張見えるのみ

 猪苗代湖周辺が紅葉シーズンど真ん中だったため、日曜泊でも混んでいるだろうと予想していましたが、前日から泊まっているテント泊の方が1組いるだけでガラガラ。

猪苗代湖モビレージの場内マップを片手にサイト選び中

 猪苗代湖モビレージは自分で場内を見て回り、好きなサイトを選んで管理棟に伝えに行くスタイル。空いているときだけでなく、混んでいるときでもこの方式だそうです。

猪苗代湖が目の前の11番に設営

猪苗代湖モビレージの11番サイトに決定

 場内をクルマでぐるっと一周し、所々クルマから降りてはサイトの大きさや眺望をチェック。区画を指定されないと、逆にどこにすれば良いのか決めるのに悩みますね。

 管理棟より北側のサイトは林があるため磐梯山が見えません。ただし真正面が東から南東方向を向くので、星撮りする自分には好都合。この辺りは好みによるかと。

広めの区画サイトにヴィガスをフルペグダウンで設営

 猪苗代湖モビレージはテントサイトだけで100区画以上ある大きなキャンプ場。15分ほどかけて吟味した結果、場内北側の猪苗代湖に面した11番サイトにしました。

 11番サイトは右隣が区画ではないこともありサイト自体が広く、ソロには十分すぎるほど。細かな砂利敷きでペグは打ちやすく、水はけも良好。なおAC電源はありません。

お隣と200m離れてほぼ貸し切り状態

西日が当たって紅葉が美しい猪苗代湖

 この日は風がほとんどなく、磐梯山からの吹き下ろしがあっても問題ない南東方向を向いているため、湖に向けてヴィガスを設営。念のため磐梯山側にクルマを置いてガード。

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ヴィガスにポータブル電源を入れてワーケーション中

 前日から滞在されている方が30番あたりにおり、こんなガラガラ状態ですぐ近くに張るのは申し訳なく、200mほど離れていればお互い気兼ねなく過ごせるかなと。

 当然話し声や物音が聞こえることもなく、湖畔沿いの道路を走るクルマの走行音が聞こえる程度。ワーケーション的にパソコンで作業していても邪魔するものがなく快適。

馬刺しを食べながら薪ストで焚き火

薪ストーブにあたりながら会津名産の馬刺しをいただく

 設営を済ませたらオージーピッグの開封と火入れをしつつ、馬刺しをつまみながら一人で乾杯。本栖湖や中禅寺湖ほどの透明度はありませんが、やっぱり湖畔は最高ですね。

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焚き火モードの薪ストーブで焚火台いらず

 輻射熱があたたかいのと、ほとんど爆ぜないから薪ストーブの下に足を近付けると温かい。秋冬のキャンプは焚き火台を使わずに薪ストーブだけで良いかもと思えてきた。

6インチダッチでアヒージョ作り

 シングルバーナーも持ってきたけど、一切使わずに薪ストーブだけで朝から晩まで調理できました。お湯も常に沸いているし、スキレットやダッチオーブンがあれば全く問題なし。

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猪苗代湖モビレージで星空撮影

猪苗代湖モビレージは対岸の明るさに要注意

10mm, f4.0, 15s, ISO6400(FUJINON XF10-24mm, FUJIFILM X-S10)

 18時半頃から軽く星空撮影してみました。この時間だと対岸の天神浜周辺がまだ明るく、その奥の郡山市の光害もあります。APS-Cのf4.0でも意外と撮れる気がしてきた。

19時前に撮影した猪苗代湖モビレージの星空

20mm, f2.8, 13s, ISO1600(NIKKOR Z 20mm f1.8, NIKON Z6)

 場内をライトなしで歩ける時点で星空環境としてはイマイチ。その後は雲がどんどん増えてしまい、22時頃まで薪ストーブ前で粘ったものの天候が回復せず、無念の就寝zzz

朝食作りも薪ストーブオンリーで

猪苗代湖モビレージは対岸から日が昇る

 最後まで雨が降ることはなく曇り時々晴れの予報通り。福島に来て大正解。撤収日も体感的に氷点下までは下がっておらず、11月頭の福島にしては温かく感じました。

ヴィガス内から日の出と薪ストーブを眺める

 対岸から昇ってくる太陽が眩しい。完全に燃え尽きて冷めるまでの時間を逆算し、7時半には薪の投入を終了。それでも調理用の熱源として1時間以上使えるのが嬉しい。

まるこ珈琲店の表磐梯ブレンドをミルで挽いて淹れる

 まるこ珈琲店の表磐梯ブレンドをミルで挽き、チタンマグをウォームプレートに置いてドリップ。コーヒーがぬるくならずにちょうど良い温度を保つのでサーバーいらないですね。

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薪ストーブを分解清掃して撤収完了

撤収日はすっかり晴れてテントの乾燥も進む

 1日目7時間+2日目3時間の計10時間ほど薪ストーブを使って、愛用の鬼の薪が1箱のうち数本が余る感じ。さすがに灯油ストーブほど燃費は良くないけど満足度は高いです。

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 最後の薪投入から2時間後の9時半には冷えて分解&清掃可能となり、9時50分に撤収完了。燃えかすやゴミを捨てたら管理棟に一声かけて出発。お世話になりました。

道の駅猪苗代と磐梯山の景色

道の駅猪苗代のバックに雄大な磐梯山

70mm, f11, 1/140s, ISO160(FUJINON XF70-300mm, FUJIFILM X-S10)

 大久保商店でお土産用の馬刺しを買い、道の駅猪苗代の近くから磐梯山と道の駅を撮影。望遠レンズの圧縮効果も手伝って磐梯山の雄大さは見事としか言いようがないです。

 道の駅を11時15分に出発し14時45分に帰宅。ソロだと問題ないけど、ファミリーのときは移動時間が長いため1泊2日だと忙しそうな予感。次は連泊で来たくなりました。

猪苗代湖モビレージの感想

猪苗代湖モビレージの売店は一通り揃っている

 RVリゾート猪苗代湖モビレージはカヌーやカヤック、SUPなどを持っているとより一層楽しめる湖畔キャンプ場です。その名の通りキャンピングカーにはうってつけの場所。

ナイトモードで煙突を撮ったらロウソクみたいになった

 目の前の猪苗代湖が遠浅で湖水浴もできるため、特に夏場は大盛況かと思います。初心者に優しい高規格キャンプ場のような雰囲気がありますが、いくつか注意点があります。

湖に面したサイトは全体の1割程度

猪苗代湖モビレージは大半が林間サイト

 ざっとみて回った限りでは、湖に面したサイトは全体の1割程度(10区画前後)しかありません。残りはごく一般的な林間キャンプ場もしくは通路越しに湖といった感じ。

猪苗代湖モビレージ26番サイトの前から見える磐梯山

 特に20番台後半のサイトはかなりの人気だろうと推測します。管理棟より南側にあるため磐梯山もキレイに見えるし、時期によっては争奪戦(もしくは運次第)ではないかと。

全体的に区画は狭めで装備に要注意

猪苗代湖モビレージには狭いサイトもたくさんある

 キャンピングカー向けのサイト以外は電源なし。サイトの大きさや形状はバラバラで、10m四方の区画はほとんどなく、平均すると7m×7mにクルマもテントも収める印象。

 2ルームテント+ミニバンならギリギリ収まるけど、ワンポールテントを張ったりタープを追加で張ったりするとかなりサイトを選ぶ気がします。ご参考になれば幸いです。