新たなアウトドアスタイルとして話題のグランピング。そんなグランピング要素を取り込んだスーパー銭湯「おふろcafé bivouac」に行ってきました。
老舗の公衆浴場「サイタマ健康ランド」を大胆に改造し、若者カップルからファミリーキャンパーまで幅広い層が集うグランピング漫画喫茶に様変わり!
館内にはランドベースやローチェア、コットなどのスノーピーク製品がふんだんに配置されており、インドア派もアウトドア派も楽しめる落ち着いた空間でした(^^)
この記事の目次
グランピング温浴施設!?
グラマラス(魅力的な、魅力のある)とキャンピングを掛け合わせた造語「グランピング」は、テレビや雑誌などで特集されることが増えてきており若干気になる存在。
キャンピカ富士ぐりんぱや大子グリンヴィラのような設備の整った高規格キャンプ場でテント泊する機会の多い我が家としては、まずは日帰りでグランピングの雰囲気を味わい、普段のキャンプに何かしらをフィードバックしたいと考えていました。
南関東のサクラが満開となった4月上旬、あいにくの雨と開花遅延によりお花見キャンプ@イレブンオートキャンプパークを断念…週末の予定がポッカリ空いたため、おふろcafé bivouac(以下、ビバーク)に行ってみることに。
サイタマ健康ランド
カーナビの施設検索でビバークを探しても見つからず、ウェブサイトに掲載されている地図を頼りに目的地を設定すると「サイタマ健康ランド」なる施設が同じ場所にありました。
過去の経緯は知りませんでしたが、元々あった健康ランドを改装し近年話題のグランピング要素を取り込んだようです。温浴施設を新規に作ると大変ですからね。
1/2周年祭が開催されているということは半年前にオープンしたばかりなので、きっとキレイなお風呂だろうという淡い期待を胸に埼玉県北部に向かいます。
千葉県北西部にある自宅から2時間半ほどで熊谷市にある目的地に到着。14時頃に着いたこともありビバークに隣接する第1駐車場は満車…道路の向かいにある第2駐車場に案内されました。
未就学児は入館不可
ビバークは未就学児が入館できません。幼稚園や保育園を卒園したばかりの6歳児は4月1日にならないとダメとのこと(3月31日に行こうと電話で問い合わせたらNG回答でした)。
新1年生らしきキッズも何人か見かけましたが、場内を見渡すと年齢層としてはファミリーよりも若者カップルや30~40代の夫婦が多め。スーパー銭湯ほど騒がしくない落ち着いた雰囲気です。
ビバーク1階フロア
ビバークに入館するとまず目に入るのがクライミングウォール。専門店と比べサイズこそ小さいものの本格的なボルダリング体験をすることができそうです。
この日はボルダリング初心者講習イベントが開催されており、近隣のクライミングジムから講師の方が来ていました。レンタルシューズ付きで参加費1,000円というのは比較的安く感じますね(^^)
館内入って右奥にはオシャレなバーカウンター。様々な国産ウイスキーが用意されており、一番奥には日本酒やワインなどがショーケースに並んでいるセルフバーも!
館内の飲食は基本的に有料です。全ての支払いは腕につけたバーコードで読み取り、帰るときに一括で清算となっていました。ゆえに気付いたら高いお酒を飲みすぎていた…なんてこともw
バーカウンターの近くにはセルフで淹れる挽きたてコーヒー(無料でお代わり自由)が提供されていました。フリーコーヒーは1階にしか設置されていないようでした。
グラマラスではないお風呂
1階の様子をザッと眺めたら、まずは期待大のお風呂に。フリータイム入館だと館内着とタオル(2枚)が付いており、小学生用のお風呂セットはスノーピークのキャンプバケツ!?
なお、お風呂に関してグランピング要素は一切ありませんでした。雰囲気のある暖簾をくぐるとステキな世界が広がって…ではなく、ビックリするほど昔ながらの健康ランドw
郊外にあるスーパー銭湯や大江戸温泉物語と比べると少し残念な感じ。水まわりはサイタマ健康ランド時代の設備からほとんど改装されていないようでしたorz
暖簾の先は撮影禁止な一方、館内は基本的に撮影OK。SNSで館内の様子がシェアされる場所だけキレイに改装して、写真を撮られないであろうお風呂は手抜きなのかもしれませんね。
男性用のお風呂には露天風呂が設置されており、別の温泉から運んできた源泉を使っているそうです。お風呂から上がって子供達に感想を聞くと「室内にあったお風呂の腐ったような臭い(=硫黄)が気持ち悪かった」とのことw
男性露天、女性つぼ湯では地下750メートルの古生層から湧出する白寿の湯の源泉を投入しております。ナトリウムを多く含む塩化物強塩泉は保温効果が高く、冷え性・疲労回復効果が期待できます。
※おふろcafé bivouacでは濃度調整のため加温・加水をしております。
ビバーク2階フロア
ビバークの2階は1階ほど賑やかではなく、どちらかというと落ち着いた雰囲気。1階にファッション雑誌やアウトドア雑誌が置いてあったのに対し、2階はコミックを中心としたラインナップ。館内には10,000冊以上あるそうです。
マッサージチェアやハンモックで本を読んだり、本棚の前にあるマットに寝転んで人生ゲームをしたり、男女共用と女性専用がある仮眠室で一眠りしたり、休憩室で映画を鑑賞したり、様々な過ごし方をされている方がいます。
我が家はコワーキングエリアに置いてあるiMacでYoutubeを見たり、自宅から持ってきたカードゲームで遊んだり、ガルヴィやGO OUTを読んだり。ビバークに滞在していた時間のほとんどを2階で過ごしました。
カフェ&レストラン
ビバークの2階フロアにはカフェとレストランが入っています。カフェの天井には大きなカナディアンカヌーが置いてあったり、キャンプファイヤーするときのように井桁に薪が積んであったりアウトドアらしい雰囲気が出ています。
木の温かさが感じられる店内は、ゾーンごとに趣向の違うテーブルやイスをセレクト。奥には大きなテントとランタン、アウトドア気分が味わえるキャンプテーブル。お風呂で疲れを癒した後は、美味しい料理で自分にご褒美。本物志向の大人向けレストラン&カフェです。
今回は決まった時間にみんなで揃って食べるのではなく、お腹空いた人が好きなときに好きなものを好きなだけ食べる過ごし方をしてみました。
まず子供達のほうが夕方お腹を空かせカフェで醤油ラーメンを注文。ココットのような器に入っていますが全く熱くありません。子供の苦手なものを伝えると別皿にして提供してくれたのは嬉しいサービスでした。
大人達は20時頃にレストランでハンバーグやチキン南蛮などを注文。よく見るとスノーピーク製品(コロダッチやマグ)が使われています。豪快なアウトドア料理かと言われると少し違和感ありますが、どれも普通に美味しかったです。
どちらかというとコンパクトな温浴施設であるビバークは、同時に200~300人ほど入ると多少窮屈な感じがするかもしれません。できれば混雑する土日ではなく平日がおすすめ。
館内にはペンドルトンのラグがさりげなく置いてあったり、木の温もりを感じられる外装や内装が施されていたり、つい気になって見てしまう箇所が多々ありました。
ちなみに家族4人で掛かった費用は約18,000円。往復の交通費(ガソリン代や高速料金)を踏まえると「日帰りで2万円以上」とグランピング価格w
スノーピーク製品をチェック
あらかじめお断りすると、スノーピークとグランピングがキーワードとしてイマイチ結びつきません。グランピングというキーワードで真っ先に思いつくのはノルディスクやテンティピなど北欧のブランド。
製品の品質や機能面、デザインで北欧のブランドよりスノーピークが劣っているとは思わないのですが、先入観やイメージというのは恐ろしいものです(^^;)
ビバーク店内には焚き火台やIGTなど多数のスノーピーク製品が展示されており、一部のアイテムは実際に使用することができました。以下、スノーピークユーザーとして製品の感想を交えて紹介します。
ランドベース
グループキャンプの基地にピッタリなランドベース6がレストランの一角に設置されています。ワンアクションテーブルが6つ配置できるほど幕内は広く、食事客に人気のある席のようです。
ランドステーションLを保有する我が家としてはランドベースは比較対象として気になる存在。ランドベースはランステとは異なり側面をメッシュにできるため開放感にも優れていますね。
予想していたよりも大きい空間。ランドベースってこんなに大きかったっけか…と思い違和感の原因を調査してみると、その理由が判明。
キャンプ場で設営すると必ずあるはずのウィングポール6本が見当たりません。天井部がどうなっているかというと、屋内施設らしく太いワイヤーでランドベース全体が吊るされていました。
設営バリエーションの豊富さではランステに敵わないものの、ランドベースはスカート付きのため4シーズン用のリビング・ダイニングとしてフリーサイトで活躍しそうです(^^)
ローチェアショート
スノーピークのローチェアは自宅のリビングで使いたくなるほど素晴らしい座り心地。館内には2017年の新商品「ローチェアショートアイボリー」が多数置かれていました。
スノーピークストアで軽く試してみることはあっても長時間座った経験はなく、ビバークでじっくり座り心地をチェック。ローチェアショートもローチェアと同じくらい、むしろローチェア以上に気に入りました。
ハイバック型のローチェアが最近まで13,800円だったということは、ショートサイズだから10,000円くらいかな…と予想しカタログで定価を調べてみると、まさかの1脚21,800円w
なんでハイバックよりショートのほうが高いんだろう!?まったく意味わからん…自分の中で「スノーピーク製品は予想価格の2倍の法則」がありますが、悪いほうに的中し相当ゲンナリ。
もうなんというか東証一部上場企業の価格設定が異常としか思えないです。イチイチ高いなーとか文句をいう庶民を相手にしてないといえばそれまでですがw
コット(簡易ベッド)
館内に数台配置されていた「スノーピークコット ハイテンション」は間違いなく良い品です。館内が空いている時間帯に一人で組み立て体験してました(^^)
キャンプ場でコット4台を並べ寝泊りしているコット寝キャンパーの自分としては、設営・撤収のしやすさ、布のテンション、フレームの位置を気にしますが、いずれもパーフェクトと感じます。
フランスのアウトドアブランド「ケシュア」のキャンプベッドを愛用していますが、ケシュアのコットに比べスノーピークのコットは高さが低く小さな子供でも座りやすい。ロースタイルで過ごすとき便利そうですね。
ケシュアのコットを買ったとき1台7,500円くらいだったから価格に関して悪名高きスノーピークということは1台2万円してもおかしくないかも…と思いカタログで調べてみると、まさかの1台4万円。またしてもスノーピーク2倍の法則が的中orz
ケシュアのコットが収納袋に入った状態から1台1分程度で組み立て完了するのに対し、スノーピークのコットはフレームを伸ばしたり生地が引っかかったりするのを直したりして1台2分程度でした。
先日モンベルストアで体験させてもらったヘリノックスのコット(コットワンやライトコット)に比べると十分許容範囲内。宝くじ当たったら真っ先に欲しいスノーピーク製品かもw
スカイネスト
2016年の新製品「スカイネスト」を初体験。キャンプ場で見かける機会は非常に少なく、どちらかというとグランピング施設らしい幕体です。
ハンモックに揺られているような気分になるテントって何だか不思議。定員1名と書かれていたため親子で入ることはできませんでしたが、製品の耐荷重が100キロとなっているため子供と一緒にスカイネストで寝泊りできたら気持ち良いだろうなと思います(^^)
スノーピークストア熊谷店
館内には他にもラックソットやTake!チェアなどスノーピーク製品がてんこ盛り。サラリーマンにはハードルが高すぎるサファイアカードランク(通算300万円以上)が最近新設されていますが、ビバークに置いてある製品を合計するとサファイアかも!
掲示されていたポスターやイベント情報によると、近隣にあるスノーピークストア(スポーツオーソリティ熊谷店)との関係が深いようで、訪問した前日にはアメニティドームの設営講習会やポップコーン作りが開催されていた模様です。
スノーピーク直営の飲食店「スノーピークEAT」とは異なり資本関係にない他法人による運営だと思いますが、たくさんのスノーピーク製品を取り入れたビバークの館内はキャンパーとして興味深かったです。
まとめ
健康ランドにグランピング要素を取り込んだ温浴施設「おふろcafé bivouac」は、スノーピーク製品に囲まれた不思議なマンガ喫茶&スーパー銭湯でした。
滞在中にお金を使わない「定額制の漫喫スタイル」で過ごせば、朝10時から夜中2時まで1人1,200円くらい(会員価格)で超快適に過ごせる懐の深さもビバークの魅力です(^^)