ノーススターLPガスランタンは明るくて初心者でも扱いやすい逸品

コールマンの逸品「2500 ノーススター LPガスランタン」

 コールマンといえばランタン、ランタンといえばノーススター。コールマンを代表するアイテムの1つ「2500 ノーススター LPガスランタン」を愛用しています。

 燃費の悪さや寒さに弱いなど欠点こそあれど、初心者でも扱いやすいガス缶と点火装置、サイト全体を照らす圧倒的な光量はメインランタンとして頼りになる存在。

 LEDランタン・ガソリンランタン・灯油ランタンをファミリーキャンプで使い比べて感じたノーススターLPガスランタンのメリット/デメリットをまとめました。

ノーススターLPガスランタン

  • ガス:ノーススターLPガスランタン
  • ガソリン:ワンマントルランタン 286A
  • 灯油:ペトロマックス HK500
  • 乾電池:GENTOS EX-136S

 我が家がメインランタンとして併用しているのは上記の4種類。まずはじめに、ノーススターLPガスランタンのメリットにもデメリットにもなりうる特徴からご紹介します。

とにかく明るいランタン

ノーススターLPガスランタンを初点灯

 最大1,543ルーメンのノーススターLPガスランタン。ペトロマックスHK500には敵わないにしても、その明るさはワンマントルランタン1.5台分、LEDランタン4個分に相当。

 明るいことは基本的にメリットなのですが、キャンプ場ではデメリットになることも。あまりに明るすぎると、隣のサイトまで光が漏れてしまい、迷惑をかけてしまいます。

焚き火タープコットンウイングは夜は明るく華やか

ランタンに反射板を取り付けると、広範囲に光が漏れず、光量アップにもなります。ちなみにワンマントルランタンにはSOTOの蚊トリフレクターがピッタリ。

 明るいランタンには虫が寄りやすいため、タープのポールに取り付けるのではなく、パイルドライバー(ランタンスタンド)を少し離れた場所に立てて使うのがおすすめです。

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燃料込みの持ち運びサイズ

ワンマントルランタンとノーススターLPガスランタンのケース比較

 ノーススターLPガスランタンの本体は、一見するとガソリンランタンや灯油ランタンよりもコンパクト。付属のケースは多少の衝撃吸収効果がありそうなソフトケース。

 ところがどっこい、470gのガス缶込みのサイズを比べるとガスランタンのほうが大きい。ガス缶の大きさ次第ではありますが、持ち運ぶとき少し気になるポイントかも。

 ケースに入れて持ち運ぶとき、液体燃料を用いたランタンは横倒しになると燃料が漏れ出る可能性がありますが、ガスランタンはその心配がないのは安心です。

燃料の違いによる特徴

特徴 ガス ガソリン 灯油 電池
雰囲気
明るさ ○~◎
燃費
初期投資
操作の難易度
メンテナンス
屋内使用 × × ×
氷点下
長時間使用
燃料調達

 前述の4つのランタンを使ってみて、実用上の比較対象となる項目を並べてみました。圧倒的にガスが有利というわけではなく、電池を用いたLEDランタンの優秀さが際立ちます。

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ガスランタンのメリット

  1. とにかく手軽で初心者に優しい
  2. 燃料の調達が容易
  3. 他の火器と燃料をシェアできる
  4. 本体価格は意外とリーズナブル

とにかく手軽で初心者に優しい

チューブ型のマントルを空焼きした直後

 ノーススターLPガスランタンはとにかく手軽。ガス缶をセットし、ツマミを回し、イグナイターボタンをカチッと押すだけで点灯します。消化もツマミを回すだけ。

 ガソリンランタンに欠かせない燃料補給やポンピングは不要。ライターを近づけたら大炎上したり、ジェネレーターが目詰まりして息継ぎしたり、そんな苦労話も一切なし。

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燃料の調達が容易

コールマンとスノーピークのガス缶

 ノーススターLPガスランタンの燃料はアウトドア用のガス缶。コールマンのガス缶はキャンプ場の売店にも置いてあることが多く、使いかけのガス缶が安く売っていることも。

 市販のカセットガスボンベや乾電池のようにコンビニやスーパーで売っていることはありませんが、大抵のアウトドアショップでは容易に入手可能です。

 利用者の多いコールマン製品ということもあり、万が一ガス缶が尽きたとしても、友人から融通してもらえる可能性も。燃料が入手しやすいと安心感がありますね。

他の火器と燃料をシェアできる

コールマンのアウトランダーマイクロストーブPZ

 アウトドア用のガス缶を使っていると、中途半端に残ったガス缶が大量に余ってしまう問題にぶち当たります。そんなとき、余ったガス缶を他の火器に使いまわせます。

 同じサイズのガス缶をシェアできるノーススターLPガスランタンとパワーハウスLPツーバーナーストーブは鉄板中の鉄板コンビ。アウトドアショップでもおすすめされるはず。

 我が家はツーバーナーではなく、コールマンのシングルストーブ「アウトランダーマイクロストーブPZ」やテーブルランタン「ルミエールランタン」と併用しています。

本体価格は意外とリーズナブル

ノーススターLPガスランタンの価格推移

 ノーススターLPガスランタンは、光量や操作性などバランスの良さからすると、他社製品と比べリーズナブルに感じます。定価より安く買える機会が多い製品でもあります。

 Yahoo!ショッピングのPayPayモールで税込7,200円相当(ポイント還元あり)で購入したのですが、セールを丹念に探すと、より安価に購入できる可能性があります。

 2020年4月上旬にKeepaでAmazon.co.jpの価格推移を確認すると、2019年12月に税込6,541円まで値下がりしていました。値下がり監視&通知がかなり効きそうです。

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ガスランタンのデメリット

  1. 燃費が悪い
  2. 油断すると火傷する
  3. 寒い季節には向かない
  4. マントルを取り付けにくい
  5. 雰囲気はやや劣る

燃費が悪い

ノーススターLPガスランタンの見た目

 アウトドア用のガス缶を用いたガスランタン最大の欠点が燃費の悪さ。ランニングコストを比較すると、ガソリンや灯油に軍配が上がります。電池はさらに燃費が良いです。

 ワンマントルランタンのレビュー記事を書いたとき計算した燃費が1泊あたり約220円。ノーススターLPガスランタンが470g缶で2泊持つとして1泊あたり400円程度。

やや安価なスノーピークのガス缶を使うのは大変危険です。カセットボンベからガスを移し替えている方を見かけますがおすすめできません。
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油断すると火傷する

キャンプinn海山でワンマントルランタンを灯す

 ガス・灯油・ガソリンなど可燃物を燃料とするランタンは、光とともに熱を発します。つまり触るとやけどします。消灯後もしばらくは熱い状態になっています。

 一番危険なのは、不意に触ったとき反射的にランタンを倒したり地面に落としてしまうこと。グローブやマントルの破損で済めば良いものの、最悪の場合、火災になります。

 その点、発熱せず、一酸化炭素中毒の心配がないからテント内でも使えるLEDランタンは安心。未就学児がいる方は燃料系ランタンの使用を控えることをおすすめします。

寒い季節には向かない

ガスランタンよりガソリンランタンのほうが寒さに強い

 ノーススターLPガスランタンはイソブタンが配合された寒冷地用のガス缶を使わない限り、寒い季節は出力(光量)がダウンします。寒冷地用のガス缶はより高価。

 最低気温10度が燃料を使い分ける目安。関東であれば5月~9月はガスで問題なく、10月~4月はガソリンや灯油がおすすめ。LEDはいつ何時でも安定した明るさ。

 長時間の燃焼も意外と苦手。ガス缶が冷えて徐々に気化しにくくなる「ドロップダウン現象」が起きます。光量は測定が難しいため、真冬に湯沸かし時間で検証しました。

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燃焼時の熱をガス缶に還流させてドロップダウンを防ぐブースターを作る方がいますが、熱伝導の調節がシビアで、失敗したとき相当危険です。

マントルを取り付けにくい

ノーススターのチューブマントルはやや取り付けにくい

 LEDランタンは半導体素子が、燃料系ランタンはマントルが発光しています。ノーススターLPガスランタン付属のチューブマントルは、やや取り付けにくく感じました。

 軍手を付けていても針金が手に刺さって痛い。ワンマントルランタンやペトロマックスHK500のマントルは、紐で結んで余りを切るだけなので難なく取り付けできます。

 キャンプ初心者が失敗しがちなマントルの空焼きは、最初にガス缶を取り付け、マントルの形を整え、風のない場所で燃やせば、小学生でもできますのでご安心あれ。

雰囲気はやや劣る

ワンマントルランタンとノーススターLPガスランタンを同時に点灯

 ガスランタンの実用性は素晴らしいものですが、ガソリンランタン独特の雰囲気や燃焼音は、他には代えがたいものがあります。手間暇かけて灯したランタンは愛着もありますしね。

上の写真ではわかりにくいのですが、マントルの光る色はノーススターLPガスランタンがやや白っぽく、ワンマントルランタンがやや黄色でした。

 LEDランタンやガスランタンには不要なプレヒートやポンピングこそ楽しいという方もいますし、何でもかんでも手軽なほうが良いとは限らないのが奥深き趣味の世界かと。

まとめ

 コールマンを代表するアイテムの1つ「2500 ノーススター LPガスランタン」をファミリーキャンプで使ってみて感じたメリット/デメリットをご紹介しました。

 ガスランタンはとにかく扱いやすいと感じました。分解やメンテナンスがほとんどいらず、影ができにくく、グローブガードがあるからガラスが割れにくい。

 キャンプサイトの雰囲気に合わせて、色違いのレッドとグリーン、デザイン違いのネイビー(インディゴレーベル)から選べます。性能や使い方は共通です。