屋外で過ごすキャンプといえばテント泊をイメージしがちですが、アウトドア経験が少ない方はキャンプ場にある宿泊施設に泊まって、どんな感じか体験してみるのはいかがでしょうか?
ただ、コテージ泊はテント泊ほどネット上の口コミが多くなく、公式サイトや予約サイトの情報を頼りに行ってみると「あれ?意外と期待したほどじゃなかった…」ということも。
北海道から三重県まで、実際に泊まったり見学してみて「このコテージやキャビンは、設備やサービスを含め、かなり良かった!」と感じた7つのキャンプ場の宿泊施設を紹介します。
この記事の目次
満足度の高い宿泊施設7選
- 悪天候に強い
- 設営や撤収にかかる時間が少ない
- 備品があるから荷物を減らせる
- 虫が少ない
- 滞在時間が短い(チェックインが遅く、チェックアウトが早い)
- テント泊よりもアウトドア感に乏しい
- 料金が高い
テントで寝泊りするキャンプサイトは1泊5,000円前後が相場ですが、宿泊施設はグレードによって様々。当記事でご紹介するのは「あえて泊まる価値のあるコテージやキャビン」です。
久種湖畔キャンプ場(北海道)
1泊2日の目安:約1.7万円
北海道礼文町にある久種湖畔キャンプ場。稚内からハートランドフェリーで渡った礼文島にある「国内最北のキャンプ場」です。利尻島や礼文島の観光拠点にピッタリ。
湖の近くにフリーサイト、少し離れて区画サイト、さらに少し離れてコテージがあります。といっても小さなキャンプ場なので、コテージから湖畔までは徒歩2分ほど。
一般的に「国内最○」というと場所だけが取り柄のようなパターンが多いのですが、久種湖畔キャンプ場のコテージは北海道の離島で最もグレードの高いコテージではないかと思います。
近くに大きな商店こそないものの、クルマで約10分のスコトン岬にある「島の人」には美味しい食べ物やお土産がいっぱい。近隣には風光明媚な澄海岬などの名所も多数あります。
森の休暇村キャンプ場(北海道)
1泊2日の目安:約1.3万円
北海道名寄市にある森の休暇村オートキャンプ場。その名前とは裏腹に、全国各地にある「休暇村」系列ではありません。道立サンピラーパークという大きな公園内にあります。
テント泊ですら1泊1万円以上するキャンプ場がある関東からすると、立派な設備と名寄市街地に近い立地でコテージが1泊1万円台前半とは驚愕の安さとしか言いようがありません。
コテージのすぐ隣には、国内有数の大きさを誇る天体望遠鏡「ピリカ望遠鏡」が設置されている市立天文台「きたすばる」が併設されており、星空好きにはたまらないキャンプ場です。
天体観測している天文台があるということは、街明かりの影響が少なく、星が良く見えるロケーションだということ。1階にはプラネタリウムもあるので、星の見えない夜でも楽しめます。
森の休暇村はコテージだけでなくテントサイトも秀逸。隣を気にせず使えるほど広く、芝生はフカフカ。旭川から1時間半ほど北上した場所にあり、道北を周遊される方にもおすすめ。
公式サイト森の休暇村オートキャンプ場
北軽井沢スウィートグラス(群馬県)
1泊2日の目安:約4.6万円
群馬県長野原町にある北軽井沢スウィートグラス。言わずと知れた国内屈指の高規格キャンプ場(炊事場でお湯が出たり、トイレが温水便座付きだったり、設備が優れている)です。
テントサイトだけでなくコテージやキャビンにも力を入れており、全棟に本格的な薪ストーブが設置され、氷点下10度以下まで冷え込む避暑地での冬キャンプも人気があります。
多種多彩な宿泊施設の中でも、特におすすめなのが6人用コテージ「トントゥの庭」。ウッドデッキ・アイランドキッチン・ユニットバス・ルクルーゼなど設備充実。
多目的広場・トランポリン・管理棟・マッシュルームランドのいずれも近く、コテージ内に子供の遊び場(ロフトの吊り橋やハンモック)があるから家族連れにぴったり。
自ら薪を運んで着火剤から細薪で火を熾し、太い薪を定期的にくべ、存分に薪ストーブを楽しめます。石油ストーブを借りておけば、事前に部屋を暖めておいてくれますよ。
公式サイト北軽井沢スウィートグラス
無印良品カンパーニャ嬬恋(群馬県)
1泊2日の目安:約6.2万円
キャベツで有名な群馬県嬬恋村にある無印良品カンパーニャ嬬恋キャンプ場。標高1,300mにあるため夏でも冷涼、眼下に広がるバラギ湖を眺めながらのんびりできるキャンプ場です。
大雨が降るとぬかるんでスタックするクルマが続出するほど大自然を活かしたキャンプ場なので、車高の低いミニバンは要注意。SUVに牽引されて脱出するのを1日に何台見たことか(^^;)
多種多彩なアウトドア教室が用意された無印嬬恋のイチオシ宿泊施設は「家具の家」。家具・備品・アメニティは基本、無印良品のものです。林間サイトに1棟だけ建っています。
構造体の家具は、無印良品の収納モジュールに合わせているので、収納小物などを含めて合理性を追求した仕様となっています。 溢れる自然に満たされている無印良品カンパーニャ嬬恋キャンプ場で、世界的に見ても極めて斬新な宿泊施設を特別な時間をお過ごしください。
公式サイト無印良品カンパーニャ嬬恋キャンプ場
THE FARM(千葉県)
1泊2日の目安:約6.5万円
千葉県香取市にあるTHE FARM(ザファーム)。その名の通り、コンセプトは農園です。どちらかというとキャンプ場というよりも「農園リゾート」と表現するのが適切かもしれません。
THE FARMといえば、手ぶらで素敵なテントに寝泊まりできる「グランピング」が有名。流行り出した2017年頃には、大規模グランピング施設の先駆者として人気を博しておりました。
場内にはグランピングだけでなくコテージやテントサイトもあり、グランピングに負けず劣らずコテージが相当すごい。設備は超充実、棟数もしっかりあるのに予約は数ヶ月先までいっぱい。
SNSで広まっているオシャレなキャンプに興味があり、手軽にアウトドアを試してみたい中流層に的を絞って運営されているため、ターゲットど真ん中の人にはすごくハマる場所です。
全体的に強気な価格設定ですが、納得のクオリティです。ただ、場内は一言で言うと「人工的な自然」な空間なので、本格的なアウトドアを志向する人によっては全く響かないと思います。
公式サイトTHE FARM
PICA Fujiyama(山梨県)
1泊2日の目安:約7.0万円
山梨県富士吉田市にあるPICA Fujiyama。PICAリゾートは富士山周辺(山梨県、静岡県など)に複数のキャンプ場があり、数ある系列キャンプ場の中で最も新しい施設です。
近隣には富士急ハイランドや富士すばるランドがあり、富士五湖や忍野八海などの観光地を巡る拠点に最適。テントサイトも用意されていますが、あくまでもメインはコテージ。
2018年に開業したばかりということもあり全体的に設備が新しく、ラグジュアリーコテージからは富士山がバッチリ見えます。林に面したスタンダードコテージも雰囲気良し。
設備こそやや古くなってきたものの、同じPICA系列のPICA富士西湖やPICA富士ぐりんぱのコテージもロケーションが良く、PICA Fujiyamaとは甲乙付け難いほど高評価です。
公式サイトPICA Fujiyama
伊勢志摩エバーグレイズ(三重県)
1泊2日の目安:約3.9万円
三重県志摩市にある伊勢志摩エバーグレイズ。伊勢志摩サミットが行われた賢島やキングオブ神社こと伊勢神宮が近隣にあり、近鉄の最寄り駅から徒歩圏内なのも魅力。
THE FARMと同じくグランピングが有名で、テレビ番組等で「グランピングとは何ぞや?」を説明する際は、伊勢志摩エバーグレイズの写真が使われることが多い気がします。
北軽井沢スウィートグラスのように宿泊施設のバリエーションが豊富で、テント泊よりもグランピングやキャビンをメインにしているのが大きな特徴です。
アメリカンな雰囲気を味わうのに特に素晴らしいのが、ラグーンに面したカヌー付きのキャビン群。日の出から日没まで好きなときに出艇することができます。
BBQグリルで豪快に料理したり、ビンゴ大会やバーガー作りなど親子で参加できるイベントがあったり、場内のプールや自転車で遊べたり、家族連れにおすすめです。
公式サイト伊勢志摩エバーグレイズ
まとめ
昨今はソロキャンプとともにグランピングが大人気。近い将来グランピングのブームは収束しそうですが、テント泊とは一味違う楽しみ方のあるコテージやキャビンのニーズは続くはず!
キャンプ場の宿泊施設はじゃらんや楽天トラベル等の旅行予約サイトであまり見つからず、公式サイトや電話で予約するパターンがほとんど。知っている人は知っている、意外と穴場です。
THE FARMやPICAリゾートのようにGoToトラベルキャンペーンの対象になっているキャンプ場(テントサイトは除く)もあるので、興味がある方はぜひチェックしてみてくださいね。