毎年恒例、夏休みの北海道キャンプ旅。出発予定日まで2か月を切り往復のフェリー確保やキャンプ場の選定、道具の見直しなど事前準備を始める時期となりました。
関東在住キャンパーの主要航路である太平洋フェリーと商船三井フェリーの予約争奪戦は例年通り激しかったものの、何とか計画通りの日程で個室を確保(^^)
キャンプ道具をクルマに積んで北海道でテント泊をしてみたい!という方向けに直近のトピックや本州から北海道への交通手段に関する情報をまとめてみました。
この記事の目次
北海道キャンプ旅2016の反省
photo by 日本気象協会
2016年夏のキャンプ旅は盛岡のホテルに1泊、北海道のキャンプ場に6泊、フェリーに1泊。トリプル台風9号・10号・11号の波状攻撃に遭遇したミッションインポッシブルな家族旅行でしたorz
往路のフェリーが欠航となり太平洋航路を断念し東北道を北上。青森から津軽海峡フェリーに乗船し函館に上陸、道南から道央のキャンプ場を巡り仙台経由で帰宅。9日間で約1,700km走破しました。
一昨年(2015年)の反省をもとに入念に準備していたことに加え、これまでのアウトドア経験が役に立ち道中大きな問題はありませんでしたが、いくつか反省点もあり。
- 6泊中4泊がロッジやキャビン泊
- かさばるファイアグリルの出番なし
- 積載手順に難あり(コットとテーブル)
テント泊が2泊のみというのは残念でした。この1年でキャンプスタイルをあまり変えていないため、ある意味安定、ある意味マンネリですが…今年も行きます!
直近のトピック
北海道キャンプ旅の準備を始めるにあたりインターネットで情報収集。それとなく関係ありそうなトピックを3つほどピックアップしてみました。
商船三井フェリーが新造船に
photo by 商船三井フェリー
大洗と苫小牧を結ぶ商船三井フェリーの夕方便2隻が順次新造船に切り替わります!既に「さんふらわあ ふらの」は就航済み、もう1隻の「さんふらわあ さっぽろ」が8月下旬に就航します。
新造船は個室の割合が増えました。また最上階の一部にバルコニーが設置され、ペット同伴個室が新設されるとのこと。
大洗港の出航時刻が19時45分と1時間以上後ろ倒しされたのもポイント。苫小牧港の出航時刻も同様に後ろ倒ししてくれると助かるのですが(^^;)
丸瀬布キャンプ場の台風被害
キャンプ好きなFacebookユーザーには昨年8月、情報が流れてきていたかもしれません。津軽海峡フェリーで函館に渡っていた頃、丸瀬布いこいの森オートキャンプ場が台風の大雨で大きな被害を受けました。
国内でも非常に珍しい「SLが黒煙を上げながら場内を周遊するキャンプ場」として家族連れに人気があり、特に行ったことのある方は動画を見て相当な衝撃を受けたはず。道東や道北の被害は甚大です。
苫小牧港フェリーターミナルから片道300kmとなかなかハードな場所にありますが、いつか北海道キャンプ旅で行ってみたい場所です。こうした映像を見ると自然の脅威を感じずにはいられません。
スノーピーク十勝キャンプ場
https://www.facebook.com/SnowPeakJapan/posts/1529480137124364
北日本初、国内4ヵ所目のスノーピーク直営キャンプ場「スノーピーク十勝ポロシリキャンプフィールド」が2017年6月にオープンしました。
北海道十勝の持つ雄大な自然空間は、ワールドクラスの本格的なアウトドア活動のフィールドとして、心豊かなライフスタイルを求める顧客層に対して「ゆとり」と「癒し」にあふれたプレミアムな時間を提供できる場所です。
出典:ニュースリリース
かつての帯広市ポロシリ自然公園キャンプ場の運営がスノーピークに委託され、直営店も併設されています。本社キャンプ場に行ったことのある自分としてはそれなりに興味があります。
Snow Peak Way Premiumでの苦い経験から、スノーピークの提唱する「プレミアムな○○」には相当懐疑的ですが…ブログでネタになるのでせっかく北海道に行くなら泊まってみようかなと。
往復のフェリー確保
北海道キャンプ旅を実現するうえで最も重要な交通手段の確保。我が家のように関東に住むキャンパーが自前のキャンプ道具を持って北海道に渡るにはフェリーに乗船する以外の選択肢はありません。
本州から北海道に渡る主な航路は大洗、仙台、新潟、青森など。南関東から北海道に向かう場合、大洗から商船三井フェリーに乗船するのが圧倒的に負担が少ないです。
東京から大洗と仙台や新潟ではクルマで走行する距離が3倍も違うにもかかわらず、過去数年は仙台と苫小牧を結ぶ太平洋フェリーを中心に利用してきました。
往路に大洗発を利用しない理由
なぜ毎回往路に大洗発を使わないかというと、なんといっても苫小牧港に到着する時間が2時間半も遅いのが一番大きな理由。他にも以下の小さな理由があります。
- 早割のような割引制度がない
- 個室の選択肢が非常に少ない
- ハワイアンズに立ち寄れない
苫小牧到着後にキャンプ場で設営する必要があり、商船三井フェリーだとフェリーターミナルから近いキャンプ場を選ばないと厳しい。ここはテント泊とキャンピングカーの決定的な違いです。
太平洋フェリーの到着予定時刻は11時、商船三井フェリーは13時半です。クルマに乗って下船できるのは45分~50分後なので、それぞれ12時・14時半と考えておくのが安心。
例えば苫小牧港からキャンプ場まで3時間&途中のスーパーで買い物&受付でチェックインを考慮すると設営開始できるのはそれぞれ15時半・18時。
北海道のキャンプ場が一気に空いてくる8月後半の日没はだいたい18時25分くらいなので、商船三井フェリーだと設営を始めてすぐ真っ暗になりますorz
2015年夏、富良野の高台にある大好きなキャンプ場「星に手のとどく丘キャンプ場」に行ったときは、途中で買い物をせずに向かい15時過ぎに設営を開始。
設営完了後スーパーやコンビニに出かけ食料や飲み物を調達し、サイトに戻り夕飯を作りはじめると日没となりました。北海道到着初日は想像以上にバタバタ。
初日は無理することなくホテル泊にする、テント設営の不要なバンガローやコテージに泊まる、オートリゾート苫小牧アルテンのようなフェリーターミナルに近いキャンプ場に野営するなど工夫の余地はあります。
過去の航路一覧+今回分
渡航一覧 | フェリー会社 | 出発地 | 到着地 |
---|---|---|---|
2014年 往路 | 太平洋フェリー | 仙台 | 苫小牧 |
2014年 復路 | 商船三井フェリー | 苫小牧 | 大洗 |
2015年 往路 | 太平洋フェリー | 仙台 | 苫小牧 |
2015年 復路 | 太平洋フェリー | 苫小牧 | 仙台 |
2016年 往路 | 津軽海峡フェリー | 青森 | 函館 |
2016年 復路 | 太平洋フェリー | 苫小牧 | 仙台 |
2017年 往路 | 太平洋フェリー | 仙台 | 苫小牧 |
2017年 復路 | 商船三井フェリー | 苫小牧 | 大洗 |
昨年までの渡航経験を踏まえ、今年の航路は往路が太平洋フェリー(仙台→苫小牧)、復路が商船三井フェリー(苫小牧→大洗)としました。
はじめて北海道旅行をした2014年と全く同じ航路ですが前回の復路は深夜便、今回は夕方便。トピックに記載した「新造船狙い」です(^^)
太平洋フェリーの予約合戦
名古屋⇔仙台⇔苫小牧を結ぶ太平洋フェリーは乗船2ヶ月前の朝9時が予約開始日時。家族連れに人気のある個室は今年も激しい争奪戦が繰り広げられました。
過去に和洋室や洋室に乗船したこともありますが、二段ベッドから転落したりセミダブルが狭く感じたり、普段から和室で布団を並べて川の字で寝ている我が家としては畳敷きが安心(^^)
1等和室のカーペット敷きに大きな不満はないのですが、少しだけ贅沢な気分を味わってみたく特等和室のガチンコ争奪戦にチャレンジ!
秒単位の激しい戦いを制し何とか確保できたものの予約開始1分前後で満室となっていました。上の画像は予約開始5分後の状況、どの個室に人気があるかの目安になるかと思います。
商船三井フェリーの予約合戦
大洗⇔苫小牧を結ぶ商船三井フェリーは太平洋フェリーと同じく乗船2ヶ月前の朝9時が予約開始日時。操作方法に慣れた太平洋フェリーよりも苦戦しつつ、何とか個室の確保に成功。
新造船ということもありネットで得られる情報が少ない中、色々と調べてみると(ペットが苦手な)家族4人で予約できる個室がスーペリアオーシャンビュー和洋室の1種類しかないんです!
いくら少子化が進んでいるとはいえ大人2名+子供2名の4人家族というのは特段珍しくもなく、定員3人の個室がたくさんあっても我が家的には全く意味なしorz
スーペリア和洋室の争奪戦、これから毎年のように起きるんでしょうね…上の画像は予約開始日の翌日の状況。ほとんどの個室が満室(キャンセル待ち)となっています。
フェリーの予約で油断しがちなのが車両枠。金曜発や土曜発は乗用車の予約枠が早々に埋まってしまうため、自家用車で北海道旅行を考えている方は3ヶ月くらい前から争奪戦対策を考え始めたほうが良いです。
スーペリア和洋室の予約枠
4名定員のスーペリア和洋室は全18部屋。朝9時の予約開始と共に予約が埋まるであろうことは容易に想像できるため、あらかじめ予約センターに電話で相談してみました。
すると18部屋ある個室はネット予約が9部屋、電話予約が9部屋に予約枠を分けているとのこと。ネット上では開始1分~2分で満室となりましたが、電話予約は同時回線数の制限があるため9時台に電話が繋がれば予約を取れる可能性があります(全然電話が繋がらないけど)。
ITリテラシーの程度により個室確保に差が出ないよう半分ずつ予約枠を分けているのは面白い試みだと思います。事実上電話予約しかない大子グリンヴィラも同じように枠を分割してもらえないだろうか(苦笑)
年々高騰する交通費
家族4人 | 個室 | 費用 | 備考 |
---|---|---|---|
2014年 往路 | 特等洋室 | 51,400円 | 定員2名部屋 |
2014年 復路 | デラックス | 記録が残っておらず | |
2015年 往路 | 1等和室 | 32,800円 | 早割 |
2015年 復路 | 1等和洋室 | 44,200円 | 2段ベッド |
2016年 往路 | 1等和室 | 64,300円 | 欠航 |
2016年 復路 | 1等和室 | 53,100円 | 小学生1名に |
2017年 往路 | 特等和室 | 87,700円 | 小学生2名に |
2017年 復路 | スーペリア | 82,920円 | 〃 |
リアルな交通費を一覧化してみました。2015年以降は争奪戦に参戦し、いずれも予約開始日に確保しています。改めて時系列に並べると子供の成長とともに徐々に金銭的負担が大きくなっているのがよくわかるorz
フェリーは時期と家族構成により値段が異なり、いわゆる閑散期+未就学児の組み合わせだと驚くほど安く北海道に渡ることができます。
その典型が2015年往路の1等和室。当時は子供達が未就学児(幼稚園生)でA期間(閑散期)、かつ早割を適用できたため家族4人+クルマ1台で3万円台前半でした。
まとめ
関東から北海道に渡りテント泊するキャンパーはそれほど多くありませんが、フェリーのキャパ(特に個室と車両)が小さいため予約開始日に激しい争奪戦が起きます。
当記事に書いたこと以外、特段の攻略法を認識していないのですが、もしかすると人気キャンプ場のサイト争奪戦並みに下調べと予約操作練習が必要なのかもしれません(^^;)
なお個室にこだわらなければ秒単位の戦いではありません。大部屋に雑魚寝もきっと楽しいだろうと思います。予約や費用など当記事に書いたことが何かしら参考になれば幸いです。