東日本屈指の人気を誇る北軽井沢スウィートグラス(以下、スウィートグラス)は豊かな自然と見事に調和した高規格キャンプ場。
宿泊施設、テントサイト、水まわり、遊び場、イベントなどファミリーキャンプを楽しむための全ての要素が充実しています。
スウィートグラスが老若男女、初心者からベテランまで幅広いキャンパーに愛され続ける理由を10の観点でまとめてみました。
この記事の目次
北軽井沢スウィートグラス
- 住所:群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1924-1360
- 電話番号:0279-84-2512
- 運営:有限会社きたもっく
- 予約難易度:難しい(攻略法あり)
スウィートグラスのある北軽井沢は、日本を代表する避暑地「軽井沢」の中心部(旧軽井沢や中軽井沢)からクルマで30分ほど離れた場所にあります。
軽井沢といえば長野県のイメージが一般的ですが、北軽井沢があるのは群馬県長野原町。豊かな自然に囲まれた北軽井沢はどちらかといえば通好みの避暑地かもしれません。
スウィートグラスは通称「SG(エスジー)」と呼ばれており、イベントなどでも同様の名称が使われています。アメリカ先住民のスタイルを取り入れたオートキャンプ場です。
覚えておきたい予約のポイント
スウィートグラスを予約するときの流れは大きく分けて4ステップ(スウィートグラスアドベンチャーに参加しない場合は3ステップ)あります。
- 予約開始日:テントサイトや宿泊施設を予約(レンタル品も同タイミング)
- 3ヶ月前同日以降:スウィートグラスアドベンチャーを予約
- イベント1ヶ月前:イベントを予約(連泊の場合はそれぞれ別タイミング)
- チェックイン5日前:アーリーチェックインを予約
スウィートグラスの予約開始日は非会員がチェックイン日の3ヶ月前、ホワイトバッファロー会員が3ヶ月+7日前、イーグル会員が3ヶ月+14日前のそれぞれ0時です。
忘れがちなイベント予約
イベントも意外と争奪戦。自分はよく1ヶ月前の予約開始日を忘れてしまいます。”「スウィートグラス」より(ご利用約1ヶ月前・ご予約の確認)”というメールは、イベントの予約開始日が近づいていますよ!という合図です。
レイトチェックアウトは空きがあればチェックアウト前日の夕方17時以降にセンターハウスで受付。キャンプ場に着いてからの過ごし方は公式ページにわかりやすくまとまっています。
予約時のマナーに要注意
土日1泊2日で予約したいとき金土日2泊3日で予約したあと、後ほど金曜分だけキャンセルするやり方(予約開始が1日早くなる予約方法)はマナー違反だと思います。
同じ予約システムを採用していたC&C那須高原で過去に大きな問題となっており、その後予約ルールの見直しとなった経緯があります。個々人のモラル次第ではありますが…
近くの天然温泉
スウィートグラスの場内にはシャワーやユニットバスもありますが、できれば天然温泉に入りたいという方も多いかと思います。近隣の日帰り温泉を3ヶ所ピックアップしてみました。
かくれの湯は直線距離だと近いものの、たどり着くまでに細い道を通るため片道15分ほどかかります。絹糸の湯は片道10分ほど、つつじの湯は片道25分ほどです。
近くのスーパーやコンビニ
- 久保農園直売所
- セブンイレブン 群馬北軽井沢店
- スーパー大津 北軽井沢店
北軽井沢には大型スーパーやショッピングモールはありませんが、クルマで5分ほどの場所にコンビニや野菜の直売所、小さなスーパーがあります。
スーパー大津は通年営業ではなく、4月下旬頃から10月中旬頃まで期間限定で営業しています。品揃えはそれなりですが北軽井沢にあるだけでありがたい存在です。
ツルヤ軽井沢店
スウィートグラスに行くなら食材の買い出しはキングオブスーパー「ツルヤ軽井沢店」がおすすめ!上信越道の碓氷軽井沢ICから向かう途中に立ち寄りたい大型スーパーです。
品揃えはとにかく豊富。地元民や観光客で賑わっています。ゴールデンウィークなどは早めに開店しますので、あらかじめTSURUYA公式ページを調べておくと良いかと思います。
スウィートグラスのイチオシ!
スウィートグラスはとにかくリピーターが多いキャンプ場。我が家も年に数回お邪魔しています。スウィートグラスのおすすめポイントを10の観点でまとめてみました。
- 多彩なテントサイト
- 魅力あふれる宿泊施設
- 楽しいイベント盛りだくさん
- 高規格らしい水まわり
- こどもが喜ぶ遊び場がいっぱい
- 近隣に多数の有名観光地あり
- アサマヒュッテと売店が充実
- 標高の高い避暑地は涼しい
- 春夏秋はSGA、冬はアスパラ
- スタッフさんがフレンドリー
多彩なテントサイト
photo by 北軽井沢スウィートグラス
1994年にUSログキャビン5棟、テントサイト120区画でスタートしたスウィートグラス。開業から20年以上経過した現在、様々な個性を持ったテントサイトが場内に点在しています。
早々に予約が埋まってしまう傾向にある人気サイトをピックアップしてみました。もし平日に行く機会があれば、いずれのサイトもオススメです!
ポリンポリンサイト
スウィートグラスのテントサイトで圧倒的な人気を誇るのが場内に4区画あるポリンポリンサイト。その名の通り各区画に専用の大型トランポリンが設置されています。
好きなだけ屋根付きのトランポリンで遊ぶことができ、日中は子供達の賑やかな歓声が聞こえてきます。1区画が広いため2家族でシェアされている方が多いサイトです。
3連休や大型連休はイーグル会員やホワイトバッファロー会員による激しい争奪戦が繰り広げられており、真っ先に予約が埋まっていく傾向にあります。
ガーデン広々サイト
ポリンポリンサイトの次におすすめしたいのがガーデン広々サイト。区画ごとに低い柵で囲われており小さな子連れも安心。2家族でシェアしても十分な広さがあります。
区画内に飲用可能な蛇口や移動できるピクニックテーブルが設置されており、すぐ近くにはスウィートグラス内で一番キレイな水まわり「第3炊事棟&トイレ」があります。
ハンモックサイト
ポリンポリンやガーデン広々より狭いものの、Xエリアにあるハンモックサイトも見逃せません。ハンモックを引っかけるためのポールとチェーンが常設されています。
場内に木々のあるスウィートグラスは立ち木へのロープ巻き付けが禁止されており、テントサイトだとハンモックサイトとフリードッグサイトしかハンモックを張ることができません。
ハンモックを張る場所がテントやクルマより1段高い位置にあり、設営時にポールが邪魔をしません。ハンモック本体とカラビナは持参しなくてもレンタルで借りることができます。
Xエリア?Bエリア?林間エリア?
はじめてスウィートグラスに行ったときイマイチわからなかったのが「XサイトとBサイトと林間サイト、どこが一番良いんだろう?」ということ。特徴をまとめてみました。
- Xエリア:賑やか、場内の中央にあり全てが近くて便利、区画が過密で窮屈、砂ぼこりが激しい
- Bエリア:静か、多目的広場が遠い、チェックインやチェックアウトの時間帯に隣の第2駐車場でクルマの出入りが多い
- 林間エリア:日陰多め、遊び場に近い、レイアウトに工夫が必要、センターハウス(売店・お風呂・レンタル等)が遠い
もし平日に行く機会があればポリンポリンサイトXを狙うのがド定番。運良くキャンセルが出れば(3区画あるため)週末でも棚ぼたで予約を取れる可能性があります。
魅力あふれる宿泊施設
photo by 北軽井沢スウィートグラス
キャンプ場=テントで寝泊まりするイメージがありますが、バンガローやキャビンに泊まるスタイルも魅力的。特にアウトドア経験の浅い方にはコテージ泊がおすすめです。
- コテージ:全戸に薪ストーブを完備。調理器具や食器、水まわりなど全てが揃っている。ファイヤーサイドコテージが特に人気あり。
- キャビン:全戸に薪ストーブを完備。電気こそ点くがガスや水道はないことが多い。ツリーハウス・マッシュルームが特に人気あり。
スウィートグラスが一般的なキャンプ場と異なるのは、多彩なテントサイト以上に宿泊施設のバリエーションが豊富なこと。主役はテント泊ではなくコテージ泊かもしれません!
もし平日に泊まる機会があればファイヤーサイドコテージもしくはトントュの庭がイチオシ。前者は2家族向け(10人まで可)、後者は1家族向け(6人まで可)です。
楽しいイベント盛りだくさん
ファミリー向けのキャンプ場を選ぶとき、場内の雰囲気や交通アクセスの良さだけでなくイベントの充実度も大事なポイント。スウィートグラスには楽しいイベントがたくさんあります!
- フィールドゲーム(ミニ運動会)
- バルーンファイト(風船割り対決)
- ウォーターバトル(水鉄砲でチーム戦)
- トレジャーハンター(場内で宝探し) など
これらのイベントは小学生なら親同伴なしでの参加となります。集合場所で見送るとしばらく帰ってこないため、のんびり昼寝したり夕飯の準備をしたり大人タイムを楽しめます。
キャンプファイヤー
キャンプの夜のお楽しみ!スウィートグラスのキャンプファイヤーは高さ5メートルまで炎が上がるほど規模が大きく、約300人で炎を囲みながら大いに盛り上がります。
点火式に選ばれた子は一生の思い出になるかも!最初は少し恥ずかしいかもしれませんが、勇気を出して酋長さんが気付くよう(静かに高く)手を挙げてみましょう(^^)
イベント慣れしていないちびっ子は場内を巡る「コロコロ交通 コロスケ号」に乗車してみるのがおすすめ。たくさんのキャンパーが優しく手を振ってくれますよ。
イベントキャンプ
ヤッホーブルーイングの「よなよなエールの超宴」やエイ出版社の「feel EARTH」など、約3万坪の広大な敷地を活かしたキャンプインフェスが開催されていたスウィートグラス。
これらの大規模フェスは朝霧高原や都内に会場を移してしまいましたが、ハロウィンやクリスマス、カントリーフェスタなどスウィートグラス主催のイベントキャンプは健在です!
高規格らしい水まわり
キャンプ場=汚いというイメージは遠い過去の話。スウィートグラスが女性に喜ばれる理由として炊事場やトイレ、お風呂など水まわりが高いレベルで整っていることが挙げられます。
- 炊事場:場内に4ヶ所、お湯が出る、子供用のシンクあり、林間サイト近くの第2炊事棟とデビューサイト近くの第3炊事棟はレベルが高い
- トイレ:場内に4ヶ所、暖房やウォシュレットあり、ドライヤーを使えるコンセントあり、第1・第2サニタリーは比較的古いが他2ヶ所はかなりキレイ
- お風呂:予約制の貸切風呂。ユニットバス。通常と長湯があり各種イベントと被らないよう時間に注意。各自でお湯張りから清掃まで必要。
- シャワー:場内に2ヶ所、計10台。かつてはコインシャワーしかないのがスウィートグラス最大のネックだったが薪焚の湯ができて不満も解消。
キレイな水まわりはスウィートグラスが国内屈指の高規格キャンプ場といわれる所以でもあります。第3炊事棟を利用する機会の多いXエリアに人気があるのも納得です。
こどもが喜ぶ遊び場がいっぱい
スウィートグラスの場内はこども達の賑やかな歓声が聞こえてくる楽しい遊び場がいっぱい。ポリンポリンサイトとは別にある4基のトランポリン(当日予約制)は大人気!
イベント会場となる多目的広場には巨大な黒板「おしぎっぱ画廊」や自由に入れるツリーハウスなどがあり、ボール遊びや縄跳びなどしているこども達がたくさんいます。
場内奥にはハイジブランコやジェロニモの滝、アスレチックなどがある「おしぎっぱの森」があり、広大な敷地内を巡って8人のコロモックを探してみるのも楽しいかと思います。
近隣に多数の有名観光地あり
スウィートグラスの周辺には有名観光地がたくさんあります。キャンプ前後に立ち寄ったり、連休の中日に遠出したり、キャンプ場でのんびりするだけではない楽しみ方もおすすめ。
- 万座温泉
- 草津温泉
- 軽井沢おもちゃ王国
- 鬼押し出し園
- 白糸の滝
- 軽井沢
- (例)チェックイン日:ツルヤで食材調達 → 中軽井沢を観光 → ハルニレテラスで昼ご飯
- (例)チェックアウト日:温泉&昼ご飯 → 旧軽井沢を観光 → アウトレットでお買い物
連休の中日は草津温泉まで出かけたり、旧軽井沢銀座通りをブラブラしたり、白糸の滝でマイナスイオンを浴びたり、嬬恋のバラギ湖でルアーフィッシングしたり様々です。
標高の高い避暑地は涼しい
浅間山のふもとにあるスウィートグラスの標高は約1,150m(軽井沢駅周辺は標高は約940m)。標高差だけでも都内と比べ7℃ほど涼しい環境です。
夏は避暑として訪れる観光客が多い北軽井沢も、冬になると一面が雪に覆われる銀世界に。豪雪地帯ではないものの最低気温マイナス20℃近くまで下がる厳しい寒さとなります。
昼夜の寒暖差が大きいため重ね着できるよう一枚多めに上着を持参するのがおすすめ。林間サイト以外は強い日差しを遮れるタープがあると過ごしやすくなります。
アサマヒュッテと売店が充実
スウィートグラスのアサマヒュッテには軽食だけでなくスイーツや飲み物まで揃ったカフェがあり、SGリトルインディアンクラブのオリジナルバッジ作りの会場にもなっています。
「アサマヒュッテ」は、誰もが集える寄り合い所。子どもから大人まで楽しめるワークショップや、トランプやボードゲームなどをご用意しています。肌寒い日や、雨の日、風の日。チェックイン前の一時やアウト後の一服に、お気軽にお立ち寄りください。
出典:北軽井沢スウィートグラス
売店には薪や炭から地ビールまで様々な商品がおいてあります。センターハウスで売っているオリジナルTシャツは場内での着用率が高く、家族みんなで着ると気分が高まりますよ。
春夏秋はSGA、冬はアスパラツアー
全国各地に展開する自然共生型アウトドアパーク「フォレストアドベンチャー」の1つがスウィートグラスアドベンチャー。キャンプ場と同じ有限会社きたもっくが運営しています。
小学1年生から挑戦できるディスカバリーコースと小学4年生から挑戦できるアドベンチャーコースが用意されており、スウィートグラス宿泊者には割引料金が設定されています。
スウィートグラスアドベンチャーのある「ルオムの森」には約100年前に立てられた洋館だけでなく、トランポリンやスラックラインなどの遊び場もありました。
冬季はスウィートグラスアドベンチャーがお休みとなる代わりに、浅間牧場スノーパラダイス「アスパラ」がオープン。未開放エリアを巡る旅に連れて行ってもらえます!
スタッフさんがフレンドリー
スウィートグラスはスタッフの方々に個性があり、各々がとても魅力的。こども達が覚えやすいようニックネーム(一部の方は本名!?)が付けられています。
他のキャンプ場と比べスタッフとの接点が多く、とにかく親しみやすいです。こどもウケ抜群なイベント担当のマーヴィン大先生がいる限りスウィートグラスは今日も安泰(^^)
こんなに魅力あふれるキャンプ場を作り上げた福島さんが書かれたコンセプトブック「未来は自然の中にある。」が発売されました。載っている写真も実に素敵です。
スウィートグラスのイマイチ!
どんなに素晴らしいキャンプ場でも必ず欠点があるもの。スウィートグラスは有料会員のリピーターが多く、知名度も人気もあり、非会員には予約の取りづらいキャンプ場です。
人気ランキングでは苦戦中
かつてはガルヴィの人気キャンプ場ランキングで東日本1位に輝いたことがあるスウィートグラス。実は近年、トップ3に入らない年が徐々に増えてきました。
予約難易度の極めて高いC&C那須高原や大子グリンヴィラは依然として首位争いの常連ですが、最近のスウィートグラスは成田ゆめ牧場や森のまきばにさえ負けてしまうことも。
人気キャンプ場ゆえの弊害
なぜ人気ランキング上位から脱落してしまったか客観的に分析してみると、予約の取りづらさ以外にも次の理由が思い当たります。
- 大票田である南関東から遠い
- 高速道路のインターチェンジから遠い
- 全体的に狭いサイトが多い
- 地面の状態が悪化傾向にある
- 乾燥した日は砂埃がひどい など
避暑地として軽井沢の評価が下がってきていることも影響あるのかもしれません。全国で「○○の軽井沢」と避暑地の例えになるほど代名詞的存在だったのですが…
まとめ
東日本屈指の人気を誇る北軽井沢スウィートグラスは初心者からベテランまで幅広いキャンパーに愛される高規格キャンプ場。おしゃれキャンパーもたくさんいて勉強になります!
時間と手間をお金で解決する「資本主義を体現したキャンプ場」と揶揄され賛否両論あるものの、ポリンポリンサイトや各種コテージは行くだけの価値があると感じています。
週末は3ヶ月先まで全サイトが埋まっていることも珍しくありませんが、キチンとした計画を立てて準備しておけば大丈夫!予約争奪戦の攻略法は別記事にまとめました。